ありのままの自分を愛するために。しんどい時の乗り越え方を聞いてみた【上西星来/山科ティナ/中島潮里】
「ありのままの素直な自分でありたいけれど、元気がないときは、どうもうまく対処できない…」としんどい時のリカバリー法に悩んでいるみなさん!
この記事では、いつもキラキラ輝く人気モデルや人気クリエイターたちが、どうやって辛い時期を乗り越えてきたのか、それぞれのエピソードや対応策を聞いてきた内容をお届けするので、ぜひ参考にしてみてください。
【モデル・上西星来】「尊敬する人/作品に触れて、気持ちを上げています」
最初にお話を伺ったのは、本誌でも活躍中の人気モデル・上西星来さん。

早速、上西さんにしんどい時のリカバリー法について聞いてみました。
ーうまくいかない時にどのようなことを実践されていますか?
そうですね。私はそういう時期であったり、今回の前提でもある「ありのままの自分を愛する」を実現するために、尊敬する人と一緒にいる時間を作ることを心がけています。
自分が憧れる人の言葉はとても刺激になり、一人でアレコレと悩むよりも、次の一歩を踏み出すためのヒントになると思っています。
私にはフランス・パリでも活躍されている、“いわさあやかさん”という、とてもリスペクトしているフードスタイリストの知人がいます。よくお家でお食事を振る舞っていただいたり、昨年の10月にはパリを案内してもらいました。

フードスタイリストいわさあやかさんのお写真
自分自身が悩んでいることを打ち明けた時に、彼女から「もっと自分の気持ちに素直になって、自分のことを認めて、そして自分自身をたくさん褒めてあげてほしい」と言われたことがあったのですが。
その言葉のおかげで気持ちが楽になったし、自分を受け入れながらゆっくり頑張ろうと決心できました。
あやかさんは励ましてくれる言葉も素敵な上に、本業のお料理もすごくクリエイティブなので、あらゆる面から刺激を受けています。

あやかさんの料理を食べる上西さん


あやかさんが作る素敵なお料理たち
しんどい時には、尊敬する人に悩み相談をするのも良いですし、その人の素敵な一面や価値観に刺激を受けると、自然と自分のエネルギーも増える気がします。
また、旅へ行くというのもリフレッシュや自己整理の時間として良いと思います。

パリでのお写真
あと、さきほどのあやかさんの料理もそうですが、誰かのクリエイティビティやアートに触れている時間も、自分のモチベーションを上げたり、自分の理想像を考えるためにも大事だと思っています。
ー理想像を掲げると「自分には遠いなぁ…」と感じる人も多いようですが、上西さんは理想と現実のギャップについて、どのように考えていらっしゃいますか?
“いつか”自分が理想の姿に近づけたら良いと考えているので、今なれなくても焦らないようにしています。少しずつの変化が大事だと思うので、「なりたい」に近づくために小さな取り組みから始めたり。
例えば、アートに触れるの話の文脈で、よく一人の時間に映画を観るのですが、「この登場人物のメイクやファッションが素敵!」だと思ったら、まずは真似てみることから挑戦してみたりします。

パリにて
そうやって私は、尊敬する人や作品から影響を受けながら、自分で気分を上げたりしています。
【PROFILE▷上西 星来(じょうにし せいら)】
1996年愛知県出身。雑誌『Ray』専属モデルを務めるほか、多くの美容メディアで活躍。また、東京パフォーマンスドールのメンバーとしての活動や、ラジオパーソナリティ、女優など幅広い活動で人気沸騰中。
【漫画家・山科ティナ】「大好きな本、音楽やスイーツに励まされています」
次にお話を伺ったのは、ar webでも人気の漫画家/イラストレーター・山科ティナさん。

山科さんにも、しんどい時のリカバリー法について聞いてみました。
ー人と比べたり、落ち込んだ時はどのようなことを実践されていますか?
私は職業柄に関係なく、本がとても好きなので、作品の中の言葉から元気をもらうことが、今までに何度もありました。例えば、『生きる技法』と『3月のライオン』の2作品は、とても影響の大きな本だったと思います。

まず、この『生きる技法』… タイトルは壮大ですが、本当に染みる内容なので、みなさんにも手に取ってみてもらいたいです。
私は以前の職場で、編集担当だった方に悩み相談をしたら、その後日、その方から自宅にこの本が届いて…(仕事の資料と一緒に入っていたんです)。
この本には、自己嫌悪してしまう原因や対処法を、著者である東大教授自身が実践したエピソードに絡めて書いてあるので、とても読み進めやすく、スルスルと心の中に言葉が入ってきました。
この本自体もとてもおすすめですし、今考えると、その編集担当の方に悩みを打ち明けたのも良かったのだと思っています。他人からのアドバイスは大事ですね。

山科さんの作業風景
『3月のライオン』に関しては、主人公である天才棋士の零くんの姿が自分の性格と重なるところがあり、励まされたのも大きいと思います。
零くんは何事にもストイックで、心にも孤独を抱えているんですが、周囲の人々の温かさに触れて救われていくんですよね。そんな展開も記憶に残っているポイントなのですが、好きなセリフもあって。
零くんが通う中学校の先生が、彼に向けて「一人じゃどうにもならなくなったら誰かに頼れ ―――でないと実は誰もお前にも頼れないんだ」というシーンがあるのですが、この言葉にかなりハッとさせられました。
あとは、零くんが放つ「でも、多分『逃げなかった』って記憶が欲しかったんだと思います」というセリフも印象的でした。頑張っている時の自分に染みるシーンだったと思います。
ー他にも、疲れた時などのリセット方法はありますか?
そうですね。本を読むこと以外でよく気分転換に取り入れているのは、大好きな音楽を聴くことです。さっきお話した言葉の力の話に繋がるのですが、音楽も歌詞が心に刺さることがよくあります。
思い出に残っている、元気をもらった曲は、BUMP OF CHICKENの『プレゼント』ですね。こちらのアーティストの中では、少しマイナーなラインナップなのですが、とても素敵な曲です。
私は小学4年生まで中国で暮らしていて、その頃、初めて日本へやって来たのですが、カルチャーショックなどもたくさんあり、しんどいことも頻繁にありました。
そんな悩み多き学生時代によく聴いていた曲だということもあり、大切に思っている曲です。
ー日々のモチベーションアップは、どうやって行なっていますか?
お仕事に関しては、作品が完成した時などの達成感など、色々とやる気に繋がっていることはあるのですが、簡単なことでいうと、ご褒美に大好きなスイーツを食べることですかね(笑)♡

一人で行ってゆっくりリフレッシュすることも、友人と行ってお喋りを楽しむこともあるのですが、私はすごくカフェで過ごすのが好きなんですよね。
それでよく、オフタイムには気になるカフェでくつろいで、美味しいスイーツを食べたりしています。

こちらは、この間行ってみた、渋谷の「IVY PLACE」や「イリヤプラスカフェ」のスイーツの写真です。とても美味しかったのでおすすめですよ。
こんな感じで、私は好きな作品やスイーツに癒されたり励まされたりしています。
【PROFILE▷山科 ティナ】
16歳の時に商業デビュー。後にSNS上にて“ 妄想胸キュン漫画”が話題となり、女性人気を集める。短編集5冊既刊。ar本誌にて連載中の漫画『ショジョ恋。−処女のしょう子さん−』1巻が好評発売中。
【美容師・中島潮里】「サステナブルなアイテムを取り入れて、整えています」
次にお話を伺ったのは、ar本誌でも人気の美容師・中島潮里さん。

中島さんにも、落ち込んでいる時にどういうことに取り組んでいるか聞いてみました。
ーしんどい時はどのようなことを実践されていますか?
今はスタイリスト(美容師)として活動していますが、アシスタント時代は決して楽しいだけの毎日ではなかったので、落ち込むことも、しばしばありました。
もともと体育会系な性格…というのもありますが(笑)、仕事中にヘコんだことは、次の仕事の成功体験だけがリカバリーしてくれると考えているので、とにかく「次にうまくいくように」と信じて行動するようにしています。

例えば、もしも納得のいかない仕上がり(髪型)になってしまったら、考えられる原因をすべてお客様カルテに書き出して、過去にその方からヒアリングした「好みのスタイル」などを分析しながら、とことん見直してみたり。
そこで必要となるスキルアップのために、何人かの先輩に具体的な質問をして、営業時間外に練習したり、ウィッグを使って苦手なスタイルを特訓したりしていました。
ー仕事のモチベーションはどのように上げていますか?
これもストイックなのかもしれませんが(笑)、やはり仕事での成功体験がそうさせてくれていると感じています。
お客様や撮影モデルさんが、自分が仕上げたヘアスタイルを喜んでくれたり、褒めてくれたりしたときに、「頑張っていてよかった」と思えるし、次のモチベーションにも繋がります。
「自分の持っているスキルやパーソナリティが、誰かのためになっている」と実感することが、日々の気持ちをご機嫌に保ってくれている秘訣かもしれません。
ープライベートで落ち込んだ時はどうされていますか?
そうですね。仕事以外で落ち込むことがあったときは、お風呂に入って、嫌なことも一緒に水に流すようにしています。お気に入りのクレイ入浴剤があるので、それを入れて湯船でデトックスすると回復します。

CLAYDのクレイ入浴剤が今の一押しです。好きなブランドショップは、頻繁に覗くようにしていて、新作が出そうな季節のタイミングで店員さんにおすすめを聞いたりして、アイテムを選ぶようにしています。
先ほどの入浴剤もそうなのですが、自分自身が「気持ち良くない」感情を持っているときには、身体や肌、そして地球にやさしいサステナブルなアイテムを選ぶと、全てが良い方向に転じると思います。
これもアシスタント時代の話なのですが、いつも疲れて帰って即就寝!というような生活だったので、当然食事も適当にしていて、コンビニで買ったものやファストフードばかり食べていたら、身体を壊してしまって…。
それが、今のサステナブルを推進する活動を始めた原体験なのですが、その頃に「どうすればもっと健康になれるんだろう?」とシンプルな探究心で、食生活改善や免疫力向上について調べ始めて、結果的にオーガニックのものが良いということに辿りついたんです。

白砂糖・動物性不使用の自家製ヴィーガンケーキのお写真
身につけるものや口にいれるものをオーガニックにすると、身体が元気になって、心のも良い状態に保てるようになりましたし、地球にもやさしくなれたという良いこと尽くしの流れになりました。
それまでは、休みの日も自分の時間を作らず、しゃかりきに働いていましたが、サステナブルを意識するようになってからは、自分を労わる大事さも知りました。
「サステナブル」って聞くと、「環境問題に意識の高い人だけがやっていること」だと捉えられがちですが、「自分を整える」という視点から追求していくと、自然に繋がるテーマじゃないかなと思っています。

自然に還るお気に入りのタンブラーのお写真
ー最後に、読者のみなさんへ応援メッセージをお願いします
落ち込んでしまったり、しんどい時期は、つい他人と自分を比べてしまったりしますが、自分は自分・コンプレックスは個性だと思って、ありのままの自分を認めてあげて欲しいと思っています!
私も駆け出しの頃は、「都内のヘアサロンって、素敵な美容師さんたちばかり…」と比較して落ち込んでいた時もありましたが、食生活を変えて自分を見つめ直したことをきっかけに、「自分らしくいる」ということが一番自然体だと気付きました。
【PROFILE▷中島潮里】
美容室whyteのトップスタイリスト。1人1人の個性を活かし、自然体でいられるスタイルを様々な形で提案。オーガニックコスメだけを使ったメイクや環境を配慮したサステナブルなライフスタイルについても発信している。
◇◇◇
大変なことも多い時代ですが、この記事でお話を伺った、3名の素敵な女性たちのお話を参考に、ありのままの自分を受け入れたり、自分の気持ちをリカバリーする方法を発見してみてくださいね。
みんなが楽しく毎日を過ごせる世の中になりますように。
text:Arisa Takeshima