結婚早々のあなたへ 夫には絶対に理解できないことがある

S子は、結婚して15年。最近夫と、些細なことで言い合いになったそうです。

家が手狭になったので、一念発起して二人で部屋の整理・収納をすることになった二人。
お互いの持ち物を点検すると、夫の趣味である本や楽器といったものがスペースをかなり占拠しているということに気づいたのです。

「何とかならないの?」と詰め寄るS子に、夫は「君の洋服のほうがよっぽど多いでしょ?」と反論。

確かに、S子は洋服をはじめ靴やバッグが大好きで、収納スペースのほとんどはS子さんのもので占められています。

「着ない服をどうして処分しないの?スペースの無駄はあなたでしょ?」

夫の反撃が始まり、二人の会話は平行線をたどってしまいました。

実家をめぐる男女の意識の差


お茶を飲みながら、S子はわたしに愚痴を言います。

「確かに、彼と私の荷物の量は同じくらいだわ。でも、彼は自分の実家にそれ以上の本や楽器を置いてもらっているんだから。ズルイじゃない! 私なんて、この家に自分の荷物を置くしかないのだから。ピアノも本も、いろいろ諦めて捨ててきたのよ」

そのことを夫に何度話しても、それとこれとは関係ないでしょと取り合ってくれないのだそうです。

S子は続けます。

「結局ね、男の人は結婚しても、実家も依然として自分の家なのよ。なんだかんだ言っても、女性は自分の実家を出て、苗字も変えて、ある種の覚悟を持って嫁いできているのに」

「実家を出てきた」妻


「結婚したら、実家の敷居を二度と跨ぐな」と言われた時代は過去のこと。今は、毎週のように妻が実家に帰ることも珍しくありません。

でも、やっぱりこんな時代になろうとも、女性のほうが「実家を出てきた」という意識は強く、この感覚は男性に絶対理解できないだろうと思うのです。今でも、女性は婚礼の朝に「お父さん、お母さん、今までお世話になりました」と挨拶をして、家を後にしてくるわけです。

その昔、母の友人が「自分の実家に帰りづらい。帰っても、夜は近くのホテルに泊まることにしている」と話していました。結婚したての頃は、まだ両親が健在で、里帰りしてもあたたかく迎えてくれます。でも、両親亡きあと、男兄弟が結婚して実家に住んでしまえば、「自分の家だった」という感覚は急速に失われていきます。実家のキッチンは、兄嫁の城になっています。

両親が取っておいてくれた、小さい頃の絵や七五三の衣装なども、いつの間にか処分され、あなたの住んでいた痕跡は少しずつ薄れていくのです。

永遠に分かり合えない部分?


冒頭のS子は、夫のものが家に溢れていることに憤りを覚えているわけではないのです。S子と暮らす住まいを持ちながらも、もうひとつ「実家」という帰る場所が夫にはある。

「妻は、実家を出て、ある種の覚悟を持って嫁いできた」ということを、夫が理解していないことに憤慨と、ある種の諦めを持っているのです。特に兄を持つ女性は、しばしばこのような愚痴をこぼします。

でも、言っても仕方がないこと。永遠に分かり合えない部分だと思って、同姓の友人に話を聞いてもらうのが一番です。

今回のコラムを読んでくださった男性の方には、ぜひ、妻のこんな心のうちがあるのだということを知っていただけたらと思うのです。
(初音/初音と綾乃)

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