前もって会う約束をしたがらない彼氏、なぜ?

発言小町に、「男性心理 会う約束をしたがらない…」という投稿が寄せられました。

トピ主さんは30歳、1年ほど交際している34歳の彼がいます。「互いに不規則な仕事のため、会う約束を常にしたい」と考えるトピ主さんに対し、彼のほうは「俺のことは気にせず予定を入れていいよ」と言い、「『今度いつ会える?』ばかり聞くな」と怒ることもあるそうです。彼と会うのを優先させるため、なるべく予定を空けておこうとして友達との約束もできなくなってしまったというトピ主さん。普通は「好きなら会いたい、予定をすりあわせたいと思うものでは?」と彼の態度に疑問を抱いています。

「約束をしたがらない人」の心理は?


一般に、プライベートで日程の約束をあまりしたがらない人は、大きく2種類のタイプに分けられるのではないかと思います。
(1) 約束をしてしまうと、「それを守らなければならない」というプレッシャーを感じて嫌だという人。
(2) 仕事などの都合で予定が変わりやすく、「約束をしておいて、ドタキャンしてしまう」ほうが相手に悪いと考える人

(1)の人は、「できるだけ自分のペースで過ごしたい」という思いの強い人、ひとり行動が得意な人に多い考え方かもしれません。「気の向いたときでなければ他人といたくない」という人、「自分が人に会いたいときに、たまたま予定が合う人と過ごせればいい」という人もいます。また、「自分が人と会いたくなったとき、たまたま誰とも予定が合わなければ、ひとりで過ごすことになっても、約束をする窮屈さや義務感よりはいい」と考える人もいます。こうした人は、束縛を嫌い、他人と協調するのがあまり得意でないという可能性もあります。そうした自分の性格を理解しているからこそ、相手側にも配慮している、ということも考えられます。

続いて(2)ですが、例えば、急なトラブルに対応しなければならない仕事の人、親の介護をしている人などは、自分以外の都合で予定が動くことがあります。こうした事情から、やむをえず約束をドタキャンする経験が続くと、相手に申し訳なく感じてしまい、「振り回してしまうくらいなら、いっそ前もっての約束はしないでおこう」と考えるようになる人もいることでしょう。

会いたい相手がこうした状況の場合、「事情は十分わかっているし、ドタキャンになっても気分を害さないから、前もって約束したい」とお願いするか、お互いに「柔軟さ」を心がけ、当日など急な連絡であっても、短時間だけでも、気分を害さず楽しく過ごす……といった工夫が必要になると思います。

自分が犠牲になっている…こんな感情は黄色信号


さて、彼がどちらのタイプか分かりませんが、恋愛においては、上記のような性格や環境に加えて、「恋愛の価値観」も絡んでくるので、少し話が複雑になるかもしれません。
「恋人とはいつも一緒にいたい」という人もいれば、「ダラダラ会うのはマンネリになるから嫌だ」「短くても充実した時間を持つほうがいい」と考える人もいます。求める頻度や会い方は人それぞれですが、二人の間であまり考え方が違いすぎると、うまくいかないケースもあるでしょう。

トピ主さんは投稿で、「私の努力もあって、週1~2くらいは会えています」と書いています。「彼のことを一番に考えている」「たとえ“友達と約束できない子"になってしまっても、彼が大好きだから努力しているんだ」……といった心境なのだと思いますが、こういった自己犠牲の不満感情が出てくると、恋愛ではちょっと黄色信号です。以下のどちらかの兆候が出てきているのかもしれません。

(A) 相手を追いかけすぎて、愛情バランスが崩れている
(B) 性格や価値観の合わない部分が露呈し始めている

まずAですが、恋愛関係においては、「何よりも相手を優先させるべき」という重要なタイミングもあります。しかし、常に「何が何でも、恋人を優先させるんだ」と思っていると、愛情バランスが崩れてしまうケースも少なくありません。
自分をいつも優先させてくれ、好きな恋人から「愛されている」と感じられることは誰でも嬉しいものですが、ともすると、相手にとって過大なプレッシャーになってしまうこともあります。心理学では、『返報性(へんぽうせい)の原理』と言われます。他人から何かしてもらったら、「お返しをしなければ」と感じる気持ちのことです。自分のためにあまりに無理をされたり、献身的になられたりすると、「自分も同じくらい返さなければならない」と迫られているような息苦しさもあるのですね。

「欲しい」とも言っていないプレゼントをもらい続けることを想像してみると、わかりやすいかもしれません。最初は嬉しいでしょうが、徐々に「プレゼントをもらう喜び」も減っていくことでしょう。そのうち、お返しをしなければとプレッシャーを感じたり、「もらっても嬉しくないということは、自分は相手を好きではないのだろうか」と悩み始めてしまったり……ということもあるかもしれません。

お互いに愛情があり、ちゃんとお付き合いしている相手ならば、彼のほうにも「恋人を愛したい」「好きな女性のために何かしてあげたい」という気持ちが、きっとあるはず。自分ばかりでなく、彼のほうにも、それを表現する時間的・精神的余裕を持たせてあげましょう。相手を追いかけすぎて息苦しくさせているかもと感じたら、すぐにやめること。彼のほうから愛情表現ができるようにしてあげるのも、愛情のひとつ。しばらく“待ち"の姿勢になってみて、彼の側に余裕が出てくれば、きっと彼のほうから「会いたい」「会おう」と言ってきてくれると思います。

自分を抑えてばかりの恋愛は、本物?


続いてBの場合。そもそも彼とトピ主さんの性格や価値観があっていない部分が露呈し始めてきた――という可能性です。
前もって、スムーズに会う約束ができる男性も、世の中にはたくさんいます。トピ主さんの彼が、約束はプレッシャーを感じて嫌だという性格だとすれば、無理に彼を変えようとしても難しいでしょう。「彼はそういう性格の人間なのだ」と知った上で、それでも彼と一緒にいるのかどうか、決めるのはトピ主さん次第です。「もっと予定を積極的に合わせてくれる男性、『恋人とはできるだけ一緒にいたい』と考える男性のほうが、自分に合っていて幸せなのかも……」と思うならば、他の男性を選んだほうが、満足できるパートナーシップが得られるかもしれません。

トピ主さんと彼とは交際1年。関係も落ち着き、そろそろ相手の“本来の姿"が見えてくる時期です。「不満がたまってきたかな」と感じるなら、一度立ち止まって冷静になってみましょう。相手を失いたくないあまり、「自分が相手に合わせられれば、うまくいく」と無理をしてしまう女性は少なくありませんが、「相手と考え方が合っていない」「会いたい気持ちを我慢している」という事実から目をそらしていても、心のなかは納得していないので、そのうちにまた、ほころびが出てきてしまうでしょう。

「自分の本音を抑えて、無理をしてでも一緒にいたい」という気持ちもよく分かりますが、そこまでの覚悟を決めるのは少し、時期尚早なのかもしれません。「彼は私に対して本気ではないのか」とも書いていますが、そう感じるのであれば、一度、今の“努力"をすべてやめてみましょう。努力をやめたら会えなくなるようであれば、残念ながらトピ主さんが危惧されているとおり、彼はトピ主さんにそこまで深い愛情を持てていない、という可能性もあると思います。

いずれにせよ、「我慢して、相手の何もかもを受け入れる」のが必ずしも愛情ではない――ということだけは、覚えておいてくださいね。見返りを求める気持ちでの無理は、できるだけしないことです。そして自分の選択に、自信や責任を持てるように。「この彼だからこそ、私はできるかぎりのことをしたい」と無理なく思えるような、愛情を注いでほしいと思います。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事多め。発言小町の相談コラム『恋活小町』担当。文芸・カルチャー・エンタメ方面を日々遊歩しております

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