美肌効果も! 芸能人の間でも話題の「絶食ダイエット」とは

この日は放送業界の方との飲み会。以前、仕事を通じて親しくなった放送作家のIさんが誘ってくれたのだが、肝心の彼から、仕事で遅れると連絡があった。1時間後、「遅れてごめん!」とIさんが個室に入ってきた瞬間、みんな我が目を疑った。

Iさんといえば、二重アゴにビール腹、いつもオデコに脂汗を浮かせている、いわゆる中年太り体型の男性……のはずが、そこに立っているのはスラッとした細身のオジサマだったのだ。ビール腹の面影は全くなく、輪郭はキリッとしまって凛々しさすらある。今までは汚らしかった無精ひげもちょっとかっこよく見えるではないか。

「Iさんどうしたの? めちゃくちゃ痩せたじゃん!」
「なになに? どうやってそんなに体重落としたの?」
「ていうか仕事できそう! モテそう! ずるい!!」

これまでの会話はすべて吹っ飛び、Iさんの劇的な変化にみんなが食いついた。

「そうなんだよ。実は“絶食ダイエット”をはじめて3カ月で15キロも落ちちゃってさ~」

“絶食ダイエット”――。響きだけで過酷さがうかがえる。いったいどんなダイエット法なのだろうか。

目次

肌もつやつやに? 絶食ダイエットの効果とは


そもそもIさんはなんでまた、そんなキツそうなダイエットを始めたのだろう。

「健康診断で医者から『コレステロール値が異常に高いから今すぐ痩せないと仕事できなくなる』って脅されちゃって。といっても、放送業界なんて生活不規則だし多忙だしで、運動なんてロクにできないし飯も適当じゃん。どうしたらいいかなぁって思ってたんだけどね」
……健康診断から1週間後、悩むIさんに助言をしたのが、ある大物俳優のKさんだった。Kさんはこれまでもストイックな減量で体を鍛え上げてきたが、ここ2~3年ハマっているのが絶食法とのこと。

「方法は簡単で、とにかく飯を食べないこと。最初の数日はキツいけど、体が軽くなるにつれて不思議と健康になっていく感じがするんだよね」

たしかにIさんの肌はツヤツヤで、笑顔が増えた気がする。居酒屋でも、ウーロンハイ一杯と枝豆、えいひれだけを食べて、唐揚げやポテトフライには一切手をつけなかった。30歳を過ぎてブクブク太り続ける私は、Iさんから“絶食ダイエット”について根掘り葉掘り聞き、Iさんが指針としてきた書籍を紹介してもらった。

絶食ダイエットの方法とは


Iさんに教えてもらった本は、『食べても太らない世界一美しくやせるダイエット』(三笠書房)。その本によると、日本人の8割は食べ過ぎで不調を招いているという。

「現代人はとにかく食べ過ぎ! 胃に食べ物が残っている状態なのに、おなかがすいたといっては、食べてしまう。(中略)現代の日本人の特効薬は、おなかを一度カラッポにすること! リバウンドしないスリムで美しい体型も、免疫力の高い病気知らずの体も、すべては、これに尽きます」(同書引用)

確かに最近、モデルたちが実践している”ジュースクレンジング”というデトックス法も流行している。それも絶食とまではいかないが、一定期間ジュースだけを摂取し体の中を洗浄するとう方法で、ダイエットを始め整腸効果もあるそうだ。

実際に、この本を監修した王尉青先生も、一日一食の生活を続けているそう。おばあちゃんから「3食ちゃんと食べないと大きくなれないよ」と言われ、しっかり食べてきた結果が、本当に大きくなってしまうことになるとは……。

王先生の治療院で行っている絶食ダイエットは、第一段階として3~5日間は水だけを摂取することから始まる。ようは「断食」して、おなかの中をカラッポにするのだ。しかし、それはさすがにムリなので、普段の生活に取り入れやすいプチ断食メニューを提案している。

○朝食…プレーンヨーグルト1杯
○昼食…野菜サラダ適量
○夕食…具なしスープ

これを2週間続ければ、おなかはカラッポになり、胃腸の負担も減ってお肌ツルツル間違いなし! とのこと。続けてみたIさんによれば、「最初の3日間はつらいけど、次第に空腹が快感になって、お菓子や炭水化物を食べようと思う気が一切なくなった」らしい。

ここまで徹底すれば、そりゃ痩せるに違いない。梅雨が明ける前に、キレイなくびれを目指して頑張ろうかな。でも、これからの季節、ビアガーデンにバーベキューと楽しいお誘いが多くなるから、まずは誘惑に負けないようにしないと……。
(村尾肴)

この記事を書いたライター

村尾肴
ライター。東京都生まれ。「むらお・さかな」と読みます。高校中退後にはじめた出会い系のサクラで、文章を書くことに目覚める。お酒、恋愛、映画、ゲーム、ダイエットの話題が得意。

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