『6年半ぶりに彼氏ができました。』恋がしたくなること間違いなしの胸キュンエピソード3選

「恋人って欲しいときに限ってできなくって、どうでもいいと思っているときにできてしまうもの……」

表見返しに載っているこの言葉から、早くも共感しまくりである。漫画、『6年半ぶりに彼氏ができました。』(シモダアサミ著/メディアファクトリー)は、恋愛初めの気持ちを思い出すのにうってつけの本だ。

もう一度、恋愛したい! という気持ちになれるような胸キュンエピソードを、本書の中から紹介していこう。

目次

1.戸惑わずにはいられない! 突然の告白


本書の主人公宮田さんは、会社の取引先の営業さんに、あるとき突然告白される。ビックリしながら、すぐに返事はできず「ずっとそういうことから遠ざかってたから ちゃんと恋愛できるのかな…私」という思いが湧き起こってしまう。

フリーの時間が長いと、告白されてうれしいという気持ちより、驚きや不安の方が先にでてきてしまうものだ。けれど告白された瞬間から、恋というものはすでに加速し始めている。

宮田さんの背中を押したのは、帰り道で出くわしたラブラブカップル。ついそれを自分と彼の姿に重ねてしまい……「いいかも」。

きっかけとしてはあまりに単純。けれど、恋愛を始めることなんて案外そんなものだ。「6年半」という長い停滞期は、その瞬間、すっかり意味を失ってしまう。

2.具合が悪いときの彼の優しい看病にドキドキ!


風邪で熱を出してしまった宮田さん。一人っきりの部屋で布団にくるまっていると、彼が訪ねてくる。しょうが湯を作ってくれ、おかゆまで作り……彼のそんな姿を見て、宮田さんは「ひとりじゃないって こういうことなのかな…」と実感することができた。

弱っているときこそ、パートナーの存在が大きく見えるものだ。それも、突然の訪問なんてされたら、まるでテレパシーでも届いたかのように思え、運命さえ信じてしまうかもしれない。

「他にやってほしいこと何かある?」。彼の言葉に、本当はもっとそばにいてほしい、頭をなでてほしいと思いながらも「ううん大丈夫」と答える宮田さん。しかし彼は見透かしたように、「また来るから」と言いながら、宮田さんの頭をなでる。

そんなシチュエーション、漫画の世界だけじゃなくても、惹かれあう者同士の間ではたびたび起こる。そう珍しいことではないが、こうして奇跡のように思えてしまうのも、恋の魔法による効果である。

3.買い物中に突然、二人の未来を感じるセリフにワクワク!


最後はデート中のふとした一場面。宮田さんが店頭で気に入ってしまったカーテンを、彼も見つめながら、緊張しつつ一言。「そそれじゃ一緒にす…住む時にこれにする?」そのセリフで、二人とも顔が真っ赤に。

6年半ぶりの大人の恋愛となると、結婚というものが視野に入ってくる。幼い初恋とは違う。ケンカや仲直りといった行為は、過去の恋愛でも繰り返してきたものでも、結婚から先となると完全に未体験ゾーンに突入してしまう。

彼のセリフの後、やはり言葉が出なくなってしまう宮田さん。「あっオレこの色も好きだなー」と誤魔化して言う彼に、かろうじて「うん」とだけ返事を返す。その顔には、クッキリと喜びの感情が表れている。

6年半ぶりの恋愛とは言っても、結婚まで結びつくにはまた長い時間がかかってしまうかもしれない。けれど恋愛まで1歩踏み出さない限りは、結婚へと続く時間は、常に止まったままだ。好きな相手ができてこそ、結婚という未来の幸せが具体的になるのである。

仕事が忙しいと言い訳をしたり、また失恋するのが怖いとおびえたりして、なかなか次の恋に進めないでいる人。一旦、そんな気持ちは捨てよう。
それよりも、上で紹介したような恋愛初めの胸キュンなできごとを思い出し、再びその一歩を踏み出してみてはいかがだろうか。
(平原 学)

写真はアマゾンより『6年半ぶりに彼氏ができました。』(シモダアサミ著/メディアファクトリー)

この記事を書いたライター

平原学
1985年佐賀県生まれ。作家・ライター・小説家。妻から「私より女子力高い」と言われているのが悩みの種。著書に『ゴオルデンフィッシュ』(文芸社)がある。

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