別れの予兆はこんな瞬間に起こる!? 男女が「恋の終わり」を予感する瞬間

恋の始まりでは、「目が合った瞬間、ピンときた」なんてことがある一方で、恋の終わりはなんとなく曖昧で、いつから別れの予兆が始まっていたのか気づきにくいもの。「考えてみると あの頃から君の態度は違ってた〜」なんて歌われている有名な曲もありますが、できるなら早めに気づいて修復したかった……と後から思うような恋愛もあるのではないでしょうか。では、男女はどんなときに「別れの予感」を抱くものなのか。ロングヒット中の映画『イニシエーション・ラブ』を題材に、男女が恋の終わりを予感する瞬間について探ってみました。

「恋の終わり」の予感、男女はどんなときに感じる?


映画に登場するのは、互いに20歳代前半で、学生時代から社会人にかけての時期に交際をしているタッくん(松田翔太さん)と繭子(前田敦子さん)。ふたりのすれ違いを参考に、男女がほのかに「別れの予感」を抱き始める瞬間をご紹介します。

【男性編】
(1)彼女が「仕事の大変さ」に理解のない態度を見せたとき
交際2年目から遠距離恋愛になったふたり。彼は毎週末、片道5時間かけて会いに来ますが、それだけでかなり疲れている状況。彼女は「無理しないで」と口では言うものの、長い買い物に付き合わせたり、自分からは会いに行こうとはしなかったりと、あくまでマイペース。疲れきった平日夜の電話で拗ねたりする日もあり、まだ新人で仕事に集中したい彼には、次第に彼女の存在が重荷になっていきます。

(2)彼女が自分にべったりと依存してきたとき
そんな最中、ふたりに深刻な問題がのしかかります。彼女は何度も彼の前で泣き、「どうしたらいいの?」と頼りなく甘えてくるばかり。自分の意見を主張しない、自分から動かない彼女の幼く依存的な態度に、彼は心底うんざりした表情を見せます。

(3)「責任感」だけで付き合っているような気がしてきたとき
そして彼は赴任先の東京で、洗練された大人の女性にアプローチを受けるように。本人にも惹かれていることを認めつつ、「じゃ、なぜ彼女と別れないの?」と言われても、はっきり「彼女を好きだから」とは明言できない彼。「初めての恋人だからという“責任感”から別れられないだけじゃないの?」と指摘され、彼はその言葉に妙に納得感を覚えてしまうのです。

一方、彼女のほうも、そんな彼の変化に呼応するように「別れの予感」を積み上げていきます。

【女性編】
(1)彼氏の「自分への関心」が薄れてきたと感じたとき
赴任前は「週末ごとに会いにくるよ、むしろ今よりも会えるかもね」なんて言っていた彼。しかし東京の生活が充実し始めるのと比例して、会いに来る回数は減り、電話でも義務的な態度に。約束もどんどん流れていく中、彼女はほのかに別れの予感を抱き始めます。

(2)彼氏よりも安心でき、将来安泰な男性を見つけたとき
そして、まるで別れの準備をするように、彼女は自分に一途な愛情を捧げてくれる、将来安泰な男性との出会いを果たします。傷ついた女性の本能なのか、自分をとにかく大事にしてくれそうな、恋愛に不慣れで純粋な男性を選び、アプローチをかけていくのが印象的です。

(3)彼氏に暴力的な一面を見たとき
ふたりに倦怠ムードが漂い始めた頃。彼は退屈そうにしたり、うんざりしたり、些細なことで激昂して殴りかかってくることも。彼女はひどく怯え、「彼はもう、自分のことを昔のようには大事に思っていない」と確信すると同時に、ふたりは決定的な別れを迎えていくのです。

こうして見ていくと、お互いの「別れの予感」は微妙にリンクしあっていて、少しずつ別れに向けて進んでいることがわかります。恋愛感情はとても繊細なもの。「気持ちがすれ違ってきている」と気づいた瞬間に修復に取りかからないと、“ひび”はどんどん大きくなってしまうものなのかもしれません。

ちなみに映画では、別れた後の男女心理の違いもしっかり描かれています。女が一枚上手と見るか、男もズルいと見るか、人によって感想はそれぞれでしょう。何はともあれ恋心が冷めていくときというのは、男女とも明々白々、エゴイスティックになってしまうものなのだな……なんて感じた次第です。皆さんは、「恋の終わりの予感」を感じたことがありますか? それはどんな瞬間でしたか?
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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