女子力は○○が決め手? 女を長年休んでいてもすぐにフェロモンがわき出る方法

忙しく生活している24時間のうち、「自分が女である」と意識しているのって一体どのくらいの時間なんでしょう。
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メークをしているとき? 出かける前のバタバタな時間に施すメークは、どちらかというと流れ作業。陶器に淡々と色を置いていく、絵付け職人の気分に近いかもしれません。
お風呂やトイレでは? たしかに生物学的に自分が女であることは目に入ってきますが、あまりにも日常の一コマすぎて、あらためて女を意識するような心境にはなりにくいのが実情。
では髪を巻いているときやネイルを塗っているときは? これはかなり女意識度は高いと言えます。でも常にそういうことができるわけじゃないし、そのような習慣がない人もけっこういる。

そう考えると、パートナーと過ごしているときや好きな人のことを考えている時間を除くと、現代女性が自分の中の女を意識する時間というのは、微々たるものなんじゃないでしょうか。こう書くと「そんなことない!」と怒る人もいそうですね。中には24時間女を忘れていない人もいるでしょう。しかし何年か前、以下の一説を読んで筆者は思いきりヒザを打ちました。

「多くの女性は頭の中が”女性”ではない。一日の心の動きを記録する装置があったとして、女性という根拠でものを考えている時間がいったいどれほど存在するかといえば、ほとんどゼロに近いというのが現状だろう」

これは、著述家の湯山玲子さんが『女装する女』という本の中で書いていたことです。現代の、特に忙しく働く女性は思考が男性化していることが多く、女らしい服装やネイル等(すなわち女装アイテム)で「あえて」女スイッチを入れてあげないと、心の中が女にならないというのです。筆者もたまにフェミニンな格好をするときに「これって完全に女装だよな」と思っていたので、この説にはおおいに頷きました。

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ところが、もう7年くらい前になるでしょうか。筆者は衝撃的な体験をしました。
「フェロモンって、こういう風にわきあがるのね」と目からウロコが落ちるような、自分の女スイッチを押されるような、ある強烈な体験を。

その体験とは、「踊り」です。

それまで座り仕事で頭ばかり使っていた筆者は、心もカラダもガチガチでした。それが踊ることによって、カラダが内側からほぐれるような、そして何かがわき上がってくるような感覚になったのです。筆者がやったのはエジプト舞踊という古代の踊りですが、骨盤を振ったり回したりするような動きが多いため、どうやら女性の根源的な部分をゆり動かされたようでした。それはとても不思議な感覚で、いったい脳のどの部分が刺激されたのか、踊りながら意味もなく気持ちが高揚して泣きそうになったり、懐かしいような気分になったりすることも多々ありで、これは何か別のトビラが開いてしまったぞと。

しかし慣れ=日常になってしまうのが、人の常です。1年ほど経つとそれは当たり前のこととなり、新鮮さも別段感じなくなってきました。そこに、新たな刺激がやってきたのです。

それは、ベールを使った踊りです。
ベールはとにかくすごい! ベールこそ女! ベールこそフェロモンが形になったもの!
それまでは道具も何もなしで踊っていたのですが、ベールを使い始めるやいなや、再び自分の女性ギアが二段階くらいアップしました。ヒラヒラ、フワフワとした布がカラダにまとわりつくことで、自然としっとりとした女らしい気持ちになるのです。自分の周りの空気は今ピンクに染まってるんじゃないかと思うくらい、フェロモンが出ているのがわかる。そしていっしょに踊っている仲間からも、やはり出ている。
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フェロモンを出すにはエジプト舞踊の他、フラダンスでもベリーダンスでもフラメンコでもタンゴでもなんでもいいと思います。ただ現代的な踊りよりは、なるべく古代に近い踊りの方が原始的な部分が刺激されそう。ふだん「ヒラヒラな服なんて着られない」と思っている人でも、ダンスの際に衣装やベールという形であれば、抵抗なく取り入れられるのではと思います。

最後にもうひとつ、筆者が「なるほど!」と思った言葉をご紹介します。
それは「狩りを忘れた男、踊りを忘れた女」というもの。『円環する男と女』(加藤清+宮迫千鶴 著)という現代のセクシュアリティについて書かれた本に載っていたのですが、古代、男性性の象徴は「狩り」をすることであり、女性性の象徴は「踊る」ことであったと。現代はその両方が失われているので、なんらかの方法で取りもどす必要があるという内容でした。踊りはやはり女性性そのものだったのです。

フェロモンは特別な人が持っているものではなく、スイッチさえ入れてあげれば誰でも出すことができるもの。ただ現代では出せる機会が異常に少ないのと、出すことでイヤな思いをすることも多いので、みんな無意識に閉じているだけのような気がします。「踊ること」で自分の女スイッチを入れることは、とても新鮮で楽しいことですよ。
(アオノミサコ)

この記事を書いたライター

アオノミサコ
イラストレーター・漫画家。美容から神事、ディープスポット巡り等の漫画やコラムを執筆。著書『わがままセラピー入門』(KADOKAWA)が販売中。

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