男だって女子以上に悩んでる? 真剣交際を望まない男性の本音

前回は「なんとな~く付き合いだした“曖昧カップル”は女性側にとって不利」ということをお伝えした。自信を持って彼女といえるのかどうかわからず、将来の話も出ず、別れ方までスッキリしない曖昧カップル状態は、女にとってデメリットが多い……という話だった。

それでは「曖昧な関係」の男性側は、女とは異なり恩恵を受けているのだろうか? 今回の記事では男性側の視点から探ってみたので、彼との「ハッキリしない関係」に悩む女性はぜひ読んでみて「解決法」を探ってみてほしい。

目次

曖昧カップル編:ハンパな終わり方をしたけれど……


・「何かにつけて“次の約束”を決めたがる彼女にウンザリして、彼女からの連絡を全拒否して数カ月。彼女の追及からは逃れられてほっとしてるけど、ブロックするときは正直胸が痛んだ。街とか歩いてても『もし彼女に会っちゃったらどうしよう』ってな~んか落ち着けないし……なんていうか、まるで逃走犯にでもなった気分。それから他の女もできないから彼女の体への未練みたいなものも出てきたけど、今さら連絡なんてできないしね……この状態、あんま幸せじゃないかも」(20代・システムエンジニア)

――“卑怯な逃げ方”をしたとしても、その後全く罪悪感に捉われず暮らしてゆける男性などごくわずかということなのだろう。
よくよく考えてみれば彼らは「別れ話ができない」「修羅場に耐えられない」ような“繊細な神経の持ち主”。だからこそ、「相手の女の連絡を全面拒否」などという荒業に出られるのだとも言えよう。それほど細心な男性たちが、自分の所行に苦しまないハズもない。

曖昧カップル編:いまの状態がツラい


・「付き合って数年になるけど、いまの彼女が自分との結婚を望んでいるのが分かるだけにツラいものがある。俺のことを気遣ってか口にはしないけど、周りが結婚ラッシュを迎えてて、式に参列する前後の態度でわかってしまう……。でも自分には今結婚できるだけの収入もないからプロポーズなんてできない。付き合うときに告白することからも逃げた自分に結婚話なんてとてもじゃないけどムリ」(30代・研究者)

――「曖昧な状況ってイイよね、男はいつでも逃げられるもんね~」と思いきや、ハッキリしない男性側もそれなりに苦しんでいることが分かる。男性は女性が思っているよりはずっと女性の気持ちを察知できるもの。ただ彼らは、女の気持ちを読み取ったところで「見て見ぬフリをする」ことが多いだけなのだ!
 わかっているのに行動しない理由は面倒くささだったり、この例のように自分への自信のなさだったりもする。女からすれば「その小さなプライドの方が私より大事なの?」となるのだろうが、男とはそういう性質があるのだと覚えておこう。

曖昧カップル編:自由なハズなのに……


・「ズルいって分かってるけど、責任とか結婚とかめんどくさいから告白ナシにカップル的な関係になってる子がいる。その子のことはまぁ好きだけど、自分の中じゃ本当の恋人ってワケじゃないから他の子と遊ぶのも自由だと割りきっている。だから、他の女の子に手を出しても“浮気”にはならないハズなのに、なぜかその子のことがチラつくし……なんかイヤな気分になる。自由なのかそうじゃないのかよく分からない」(20代・ソフトウェア)

――「自分と体の関係を持っているのに、他の女性に手を出しても平気な男性」は女にとっては厄介であるが、それだけ豪胆で図太いとも言える。
「英雄色を好む」ということわざがあるが、“英雄”や“豪の者”など少ない。特にイマドキ男子は、「手当たり次第」とか「なにも考えずに女にちょっかい出しまくる」ことなど決してできないのだ。

「曖昧な関係」は誰も幸福にしない


いかがだっただろうか。「告白して来ないカップル」は女性側のみならず、アクションを起こせない男性も苦悩しているさまをお分かり頂けたかと思う。

景気の良いころに存在していた「度胸のすわった色好みの男性」はイマドキ男子のなかにはほとんど存在しない。彼らはある意味で女性よりも繊細で、自らが傷つくこと、拒絶されることに対してひたすら恐れおののいているのだ。

「心からそうしたくて」「自分が有利になるから」と“ハッキリしない恋人関係”に自ら進んで計画的になだれ込むわけではない。

「責任取りたくないから」
「面倒くさいから」
「言い出しにくいから」

……そんなふうに消極的な理由で彼らは「やむにやまれず」、曖昧な関係になってしまうのである。

では「曖昧な関係に悩むモヤモヤした気分を抱える女性」はどうすれば良いのか?
「彼も同じように悩んでいる」と分かった以上、告白してこない、ハッキリしない男性に対してはあなたの方が男性をリードして、コマを進めるしかない。

「私たちってもちろん恋人同士よね!」と明るく事を押し進めることができればシャイな彼氏も最初は「何だよ、勝手に決めやがって……」とウンザリした顔を見せるかも知れないが、心のどこかではホッとするかもしれないのだ。

「告白してこない男性」の“ちゃんとした恋人”になるには「世話好きの姉御肌」になるか「包容力に満ちた女教師」として相手を導くことである。

……「そんなの無理~」「向こうから攻められたい」「男性からリードされたい!」と思っているうちは、誰も得をしない“曖昧地獄”に居続けるしか道はないのである。

惚れてしまった弱み、という言葉もある。どうぞ「ハッキリしない恋人」の「よき姉御」として、はからずも好きになってしまった気弱な彼の「正式な恋人の座」を射止めてほしい。
(神崎桃子)

この記事を書いたライター

神崎桃子
体験型恋愛コラムニストとして活動し、ヒット記事の数々生み出す。大手ポータルサイトにてコラムを連載中。男女のズレや生態、恋愛市場の時事問題を得意とし、文章セミナー、婚活セミナー講師も手がける。

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