結婚願望がなく別れた元彼への未練を吹っ切る方法は

発言小町に、「別れたことを後悔しはじめています。背中を押してください」という投稿が寄せられました。
トピ主さんは29歳女性。10か月交際していた彼に、「今はまったく結婚願望がない」と言われ、別れを決意しました。最近、真面目で結婚願望もある別の男性が現れ、アプローチを受けているものの、「結婚のためだけに付き合うのか」「元彼を待つべきだったのでは」といった葛藤があり、踏み出せないでいるそうです。元彼からの連絡を待っている自分に気づいたり、彼の元に戻ってしまいたい衝動に駆られたりする日もあるとのことで、アドバイスを求めています。

目次

あなたは「自分の好きになった相手としか付き合えないタイプ」?


恋愛の岐路で迷うとき、その正解は人それぞれ異なります。大切なのは、自分自身をよく知ること。参考までに、漫画作品にこんな一節があったのでご紹介します。「女の恋愛の仕方は、大きく分けてこの2種類。『囲まれた環境の中で、自分を大切にしてくれる人を選んで好きになっていく女』と、『環境は関係なく、自分が好きになった人としか付き合えない女』…」(「オンナミチ」北沢バンビ著、小学館)。

「自分を大切にしてくれる人と結婚して、幸せになる」。トピ主さんがこの前者のタイプならば、今アプローチしてくれている男性は、かなり見込みのある相手なのではないでしょうか。投稿には、「結婚のためだけに付き合うのか」「大事にしてもらえるから、相手を好きになろうとしているだけではないか」という迷いも書かれていますが、そういった理由で結婚相手を選び、安定や幸せを得ている女性もたくさんいます。

その男性は誠実で真面目で、何より強い結婚願望を持っているそうですね。「大事にしてもらっているうちに、好きになっていく」という可能性もあるでしょうし、その可能性に賭けてみたいと思えるならば、彼と交際することは何ら間違った選択ではないと思います。

一方、「自分が好きになった人としか付き合えない」タイプの女性ならば、好きだと思えない男性と無理して付き合ったところで、そのうちに別れてしまう可能性もありそうです。「結婚してくれなかった元彼」から逃げるように、もしくは“あてつけ”のような気持ちで別の男性と結婚しても、幸せを感じられず、悩むことになるかもしれません。

自分がどちらのタイプなのか――何度か恋をしてみなければわからない部分もあるでしょう。結婚願望の強さにも関係するでしょうし、時期や年齢によって、考え方が変わる女性もいると思います。自分のタイプはどちらかハッキリさせるべきということではなく、「今の自分はどちらの考えに近いのだろう?」と考えてみると、おのずと“今時点での答え”が見えてくるかもしれません。

前に進めないのは、元彼が近くにいるからかも?


投稿内容を見る限り、トピ主さんの希望は「好きだと思える男性と、数年以内に結婚すること」。そして今のところ、結婚願望のない元彼、そして今アプローチをしてくれている男性の2人を候補だと考えているようです。

しかし、今のところ元彼には結婚願望がないし、 新しい男性のことはまだ好きにはなれない。であれば、別な選択も考えてみましょう。元彼も、今アプローチしてきている男性も選ばず、結婚願望があって、かつトピ主さんが好きになれる男性を探す――ということです。

「むやみに選択肢を増やすのは、迷いを増大させるだけ」という場合もありますが、決められないならば、必ずしも今ある選択肢のなかから選ぶ必要はありません。それは忘れずにいるといいと思います。

また、元彼とは現在も友達の関係で、連絡を取り合っているというトピ主さん。「今の男性を好きになれないのは、元彼の存在が近くにあるから」という可能性も考えられます。本当に前に進みたいならば、いったん、元彼とは距離を置いてみてはどうでしょうか。「元彼との未来は、もうないんだ」と思いながら一歩踏み出して前に進んでみたとき、もしかしたらBの男性と付き合ってみようと思うかもしれませんし、「やはりアプローチしてくれてもこの彼のことは好きにはなれない。別の男性を探してみよう」と思うかもしれません。

距離を置いて初めて、「どうしても元彼を吹っ切れない自分」に気づくことだってあり得るでしょう。そうなれば、「結婚をどうするか」の心づもりと覚悟をした上で、復縁を申し出てみればいいと思います。

「復縁」の際の注意点は?


最後に、復縁を申し出る場合の注意点を。

元彼は結婚について「絶対に(結婚を)したくない、というわけではなく、するならトピ主さんが良いとも思うけど、今ではない。それがいつになるかもわからない」と言ったそうですね。それは、希望を持てる発言だと思います。

しかし、「いつになるかもわからない」と臆せずに明言している点は引っかかります。結局、彼はこの時点で「トピ主さんを失うこと」と「結婚すること」をてんびんにかけ、トピ主さんを失うことのほうを選んでいるからです。

トピ主さんには、「できれば30代前半で子どもがほしい」という希望があるとのこと。「彼を好きだから」という感情のままに彼の元に戻れば、復縁は叶ったとしても、元彼は「結婚はしなくても、付き合っていていいのだな」と判断し、結婚はさらに難しくなるかもしれません。それはトピ主さんの本意ではないですよね。

復縁を申し出るならば、再び同じ理由で別れることがないよう、「やっぱりあなたが好きだから復縁したい。だけど、せめて◯年後には結婚するという展望がほしい。それが難しいなら、きっぱり縁を切ろう(友達もやめよう)」などと持ちかけてみてはいかがでしょうか。本当にトピ主さんを失いたくなければ、彼も「何年後を目指してみる」など具体的な数字を提示してくるかもしれません。一方、前回と同じように「結婚の約束はできない」と言うならば、彼は「トピ主さんを失ってもいい」という選択を2度もしたということになりますから、そのときはすっぱり諦めたほうがご自身のためかもしれません。もしも「結婚できなくても構わないから、彼のそばにいたい」とまで決心するならば、この限りではありませんが。

恋愛や結婚は、相手側の気持ちや意思がなければ叶わないこと。自分の望む人生を歩むためには、「好きでも諦める」ことが必要なときもあります。一方、「好きだから諦めない」という選択をすることも自由です。ただしその場合は、自分の希望が叶えられない可能性も踏まえなければなりません。

まずは、自分の希望や人生設計を整理してみましょう。「自分が絶対に譲れないことは何か」についても、考えてみるといいと思います。その上で、最終決断をするためには今どんな行動を起こせばいいか、考えてみて。具体的にはここまで書いてきたように、「元彼と連絡するのをいったんやめてみる」「もう一度話し合いを持ちかけてみる」などの方法があるでしょう。

納得したうえでどうするか自ら決断し、前に歩き出せる日が来るといいですね。応援しています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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