「次の相手ができてから別れる」人は本当に“恋愛上手”なのか

今の恋人に不満や疑問を感じていても付き合い続け、次の相手が見つかったら別れる――。このような恋愛スタイルの人、いますよね。常に途切れることなく、相手を乗り換えながら恋愛を繰り返していくことには、メリットもある一方で、デメリットもある様子。途切れずに恋愛をしているのに、なかなかゴールインしないという人は、一度自らの恋愛の流れを見直してみるといいかもしれません。

目次

現役でモテ続ける!? 恋愛を休まないメリットは


常に次の相手ができてから別れる人は、“乗り換え上手”なイメージもありますが、情に厚い人も少なくありません。内心では「もうダメかな」と思っていても、「でもいいところもある」「長く付き合ってきたし……」と思うと、決断しきれない。次の相手の存在に背中を押される形で、ようやく別れを切り出すことができるのですね。こういった恋愛スタイルは、当事者には以下のようなメリットがあるでしょう。

1.恋愛に“現役”でいられる


次の相手が見つからないまま別れると、人生に“恋愛ブランク期間”ができます。それ自体は悪いことではないのですが、この期間があまり長引くと、復帰するときにかなり苦労を伴う人も。その点、次の相手が見つかるまで別れない人は、一応でも常に異性と関わっているため、恋の“現役”ではいられます。「恋愛のしかたがわからない」なんて事態に陥る心配はないようです。

2.恋人がいると、次の恋も始まりやすい!?


また、一応でも恋人がいると、精神的余裕と時間的不自由があり、ガツガツしないため逆にモテる、というメリットもあります。さらに皮肉なことに、人は“いつでも付き合えるフリーの異性”より、“恋人がいて手に入るかわからない異性”のほうが恋心を刺激されやすく、急いで獲得にも動くので、“状況”も動きやすいです。『LOVE理論』で有名な水野敬也さんも、この傾向を「仮氏理論」として推奨しています。

3.復縁も叶いやすい


また、こういう恋愛スタイルの人は「復縁のチャンス」も多いです。基本的に自分は“振る側”なので、心の整理が付いていて、次の相手もいる。しかし振られる側は、突然に別れを切り出されて気持ちの整理ができず、大きな未練を残しやすい。そのため、「やっぱり前の人がいい」と思ったときに相手が受け入れてくれやすく、復縁も叶いやすい。よしあしはさておき、そんなメリットがあるようです。

恋愛依存になる人、時間を浪費してしまう人も……


そうして“次の相手”に乗り換え続けた結果、無事に生涯の相手が見つかればいいのですが、中にはどの相手とも実らず、“恋の放浪者”になってしまう人もいます。それはなぜか。こうした恋愛スタイルには、以下のデメリットがあるからではないでしょうか。

1.恋愛依存的な性格になりやすい


恋人を途切らせない人は、元々そうである人もいますが、徐々に「恋愛がないとダメな性分」にもなっていきやすいです。いつもいつも“次の相手”のほうが優れているわけではないので、巡り合わせが悪いと“ダメな恋愛”に振り回されたり、自分で自尊心を支えられず、適当に遊ばれてしまったり……といった事態に陥ることも。ちょっと行き詰ると、すぐ別の異性に頼る癖や逃げ癖がついてしまい、いつまでも本命の相手を見つけられない、という悩みを抱えるに至る人もいます。

2.周囲の「信用」をなくしてしまう人も


また、こうした恋愛スタイルを繰り返していると、「二股」「身勝手に乗り換えて、前の相手を傷つける人」というイメージがつき、周囲の信用を失ってしまうこともあります。昨年から話題になっている芸能人カップルの三角関係もそうですよね。人を好きになる気持ちは「この日から始まって、この日まではあった」なんて明確に線引きができるわけではないので、ある程度は仕方ないことかもしれませんが、きちんと“筋”だけは通さないと、大切な友達を失ったり、周囲から本命としては敬遠されるようになってしまったりすることもあるようです。

3.「時間」を浪費してしまう可能性も


最後は「時間」のデメリット。「次の相手が見つからないと別れない」ということは、つまり、見つかるまではダラダラと付き合い続けてしまう可能性もある、ということ。気がつけば、うまくいかない相手に多くの年月を費やしてしまい、後悔する人もいます。ある友人は、このことに気づき、意を決して一度フリーになってから、無事に良縁に恵まれて結婚。「あそこで別れていなかったら、今の彼には出会えなかった」「ちゃんとひとつのドアを閉めないと、次のドアは開かないね!」と力説していました。

恋愛のしかたは個人の自由なので、困っていないならば自分の流儀で大いに結構だと思います。しかし、どれだけ相手が変わっても「最後の相手」が見つからず悩んでいる、恋愛はし続けているのに実りきらないという人は、上記のようなデメリットにはまり込んでいないか、一度自分の恋愛を見直してみるといいかもしれません。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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