食事に誘ってくれたのに具体的な進展はナシ。その理由と対処法とは

発言小町に、「私が悪かったのですか?」という投稿が寄せられました。
トピ主さんは同じ職場の男性に片思い中ですが、その彼から食事に誘われました。「今は忙しいので、もう少し落ち着いたら日程を決めましょう」と言われたそうですが、その後数週間、彼からの連絡はありません。そのためトピ主さんは、「用件以外の会話はできない雰囲気で働いていたのが良くなかったのか」「通りがかった時に、少しでも笑顔を見せていれば……」などと落ち込んでいます。今は顔を合わせるのさえつらくなっているそうで、「仕事ばかりの女性って可愛くないですよね」「話しかけづらいと感じさせてしまった私が悪いのですか?」と問いかけています。

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まだスタート前。思い込みで暴走しないよう、「平常心」を心がけて


片思い中の男性に食事に誘われた――うれしくて舞い上がってしまうような状況ですよね。彼のほうもトピ主さんのことが好きで、初めての食事のときにそれがわかり、すぐ交際に発展……なんて展開になれば万々歳ですが、今のところ確実にわかっているのは、彼が「トピ主さんと食事をしたい」と思ったことだけ。「ちょっと仲良くなってみたいな」くらいの気持ちで誘った可能性もあるでしょう。

投稿を読む限り、彼はひと言も「トピ主さんは話しかけづらい」とは言っていないようですが、トピ主さんは「そう感じさせてしまった」と強く思い込んでいる様子。不安なお気持ちはわかりますが、想像で“思い込み”を暴走させていると、うまくいくはずだった関係さえもダメにしてしまいがちなので、その点は自覚して、一方的な“思い込み”は自制していきましょう。

これまでの彼を見ていて、「社交辞令が多いな」「女の子によく適当なお誘いをしているみたい」などと感じる節があるならば、今回のお誘いも、最初から大して実現させる気のない社交辞令だったのかもしれません。しかし投稿には「日頃、律儀で真面目な人」という記述もあります。お誘いがあってからまだ数週間のようですし、彼の人間性を信頼できているのであれば、もう少しだけ待ってみては。「1カ月以上たったら自分から聞いてみよう」なんて決めておくのもいいと思います。

お誘いがあったとはいえ、2人の関係はまだスタートラインの前。できるだけ“平常心”を心がけていきましょう。

自分が原因だと思ったり、相手を責めたりしてしまう…その理由は?


投稿には「少しでも笑顔を見せていれば」「私が仕事のことでいっぱいいっぱいだったから」などの表記があり、トピ主さんは、その後の自分の態度のせいで誘われなくなったと感じている様子です。「具体的に誘ってこない彼の気持ち」がわからず不安でいっぱいなため、「理由」を探して納得したい――そんな心理が働いているのでしょう。

仮に、彼の側に本当に「誘ってこない理由」があるのだとしても、彼には彼の世界があるわけで、「トピ主さんには関係のないこと」が理由である可能性も大いにあります。

また、投稿には「自分が誘ったからには、たったの一言『いつにする?』とか、忙しくて行けないのなら『忙しくて今回は無理』とか何かしらの連絡があってもいいと思う」などと、彼の“不誠実さ”を責める記述も見られます。でも、考えてみてください。相手が“ただの知人”であれば、約束が実現しなくても「単に社交辞令だったのかな。今後は彼の言うことは本気で取り合わないでおこう」なんて冷静に思えるのでは? 友達であれば、「積極的に動かないなら、私がリードしよう」と考え、「いいお店見つけたよ、そろそろ日程決めない?」なんて自分からも気楽に声をかけられるのではないでしょうか。

好きな相手にはなぜ、それができないのか。

それは「誘ってほしい」「彼からの好意を感じたい」という願望があるからだと思います。自分の願いが叶わないから、つい相手を責めてしまう。そんなときは少し自分を俯瞰(ふかん)して見て、「私は願いどおりにならなくて悲しいんだな」「寂しいと思っているんだな」と、やさしくその気持ちを受け止めてあげてください。恨みがましく思い、責める気持ちを持っていると、それは必ず言動の端々から相手にも伝わってしまいます。それがいい結果を招かないことは、想像に難くないですよね。

“恋愛上手な女性”は、なぜ可愛く催促できるの?


読者のなかには、「そんなに気になるなら、自分からちょっと催促してみれば?」と思う人もいることでしょう。トピ主さん自身も、「恋愛上手な女性だったら、自分の方から可愛く催促できるんだろう」とは思いつつ、しかし「自分にはできない」と感じているようです。

恋愛上手な女性は、なぜ、可愛く催促できるのか。それは、相手に執着したり、期待したりすることがあまりなく、身軽だからではないでしょうか。異性が具体的に誘ってこないときは、「何か別の用事があるんだろう」「気が変わったのかな」くらいに考えて、深く悩まない。自分から催促しても、相手が「NO」なら、あっさり受け止める。相手が“口だけの誘い”で実現させる気がないと感じても、自分に原因を探したり、相手を責めたりはせず、「そっか残念。ま、縁がなかったんだな!」なんて気持ちを切り替えていくことも上手なのだと思います。

そんなふうに“身軽”なのは「本当の恋じゃない」という人もいるかもしれません。一途(いちず)にひとりの人を思うのは、とても素敵(すてき)なことだと思います。でもだからと言って、いきなり自分と同じような真剣さを相手にも求め、「自分から誘ったんだから、ちゃんと責任とってよ」なんて恨みがましく思っているのは、良案でしょうか。自分に真剣な気持ちがあっても、相手に要求するものではないし、それを伝えるのは時期を見ながらでいい――。そう心得ておくといいかもしれません。

暗く悩むのも恋。それでも「明るく強くあること」を心がけて


トピ主さんの恋はまだどうなるかわからない状況。具体的なお誘いがないのは、彼が最初に言ったように、単に「まだ忙しくて落ち着いていないから」というだけかもしれません。「仕事ばかりの女性って可愛くないですよね」と問いかけていますが、職場で恋愛ムードを出されたほうが嫌がる男性は多いと思いますよ。それよりも、あからさまに彼を避けるなどの行動や、“どんよりとしたムード”を放っていないかということのほうが心配です。

誘われたという“幸せ”に浸りながら、「当日はキレイにして出かけて、もっと好きにさせてみせる!」などと目標を掲げ、素敵な洋服をそろえたり、自分磨きに取り組んだり……。デートの日に向けてポジティブに過ごす選択だって、トピ主さんにはあるのです。キラキラと恋のオーラを放っていれば、職場の人たちもその変化に気づくでしょうし、希望的観測ですが、彼もそれを見て、「早くデートしたい」と具体的に誘いに来ることだってあるかもしれません。

恋をしていると、どうしたって暗く落ち込んでしまう瞬間もあります。でも成就させたいなら、できるだけ明るく前向きに、強い気持ちでいることを心がけてみてくださいね。彼の本心は神のみぞ知るところですが、「鬱々としていたら、叶うものも叶わないぞ!」と自分を奮い立てていきましょう。その上で、もう少しの間待ってみるもよし、楽しく自分磨きに励むもよし、彼に気軽に催促できる“恋愛上手な女性”を目指してみるもよし、成就に向けた“前向きな計画”を立ててみてはいかがでしょうか。まずは食事が実現するといいですね。応援しています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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