今が楽しすぎて結婚願望がないのはおかしいこと?

発言小町に「幸せに満ちたりて、結婚願望が薄いです」という投稿が寄せられました。
トピ主さんは20代後半女性。友達もいるし、家族も仲がいい。仕事も順調で不動産も所有しており、将来親の介護をすることになっても祖母のときの経験があるので心配はない――「今が楽しくてしょうがない」とつづっています。ただ、これまでに恋愛経験はなく、自ら進んで「男性とお付き合いをして結婚」という気も起きないため、「私って人としてどうなんだろう?」という疑問を抱いているそうです。

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ずっと「今と同じ」わけではない。考えられる変化は?


「幸せで満ち足りている」「今が楽しくてしかたない」というトピ主さん。ただ唯一、恋愛や結婚願望がないことについて、「これでいいのかな?」と気になっているのですね。

「いつか後悔するかもしれない」という一抹の不安があるのかもしれません。ではその「いつか」は、どんな瞬間に訪れやすいのでしょうか。独身男女が「結婚しておけばよかった」と感じるのは、以下のようなタイミングが多いようです。
(1)周りの友達が家族を持ち、一緒に遊んだり行動したりできる相手がいなくなったとき
(2)親が亡くなるなど、「頼れる存在」ではなくなって孤独を感じたとき
(3)自分が心身ともに弱ったり、病気にかかったりしたとき
(4)年齢を重ねてから人生を振り返り、「やはり子どもを産みたかった」などと思ったとき

まず、もっとも近いうちに起こるかもしれないのは(1)の変化でしょう。今は同じような生活をしていて気軽に行動を共にできる友人たちも、だんだんと家庭を築いていく。子どもが生まれるとさらに生活スタイルが変わるため、頻繁には会いにくくなったり、話題がかみ合わなかったりして、疎遠になるケースは少なくないようです。

ただ、トピ主さんは習い事をきっかけに、20代~60代の主婦や独身者とも仲良くやっているとのこと。新しい場所に出かけることをいとわず、いろいろな立場の人と仲良く付き合っていける性格ならば、年齢を重ねてもその時々で新しい友達は作っていけるでしょう。トピ主さんの場合、将来的に「一緒に遊べる友達がいなくなって寂しくなる」という心配はあまりなさそうですね。

続いて(2)。ご両親もいつまでも今のままではありません。将来は介護をする心づもりがあり、メンタルにも自信があるとのことですが、実の親が弱っていく姿を間近で見るのは想像以上につらい作業です。気持ちが折れそうになったとき、側にいて支えてくれる人がいればありがたいでしょう。ただトピ主さんには、介護に従事する兄妹がいるとか。こちらもあまり心配はなさそうですね。

また(3)ですが、何か大きなトラブルがあったり、病気になったりして気弱になったときに、「側にいてくれる人が欲しい」と思う可能性もあるでしょう。さらに(4)年齢を重ねてから、「愛し愛されることを経験したかった」「子どもが欲しかった」などと後悔することも考えられます。

人間の一生はよく「春夏秋冬」にたとえられます。20~40代くらいは人生の盛りである「春~夏」の時期。“これからの未来”を見て生きやすいのですが、仕事をリタイアするなど60~70代を迎えて「秋~冬」の時期になると、過去を振り返り、結婚や出産など“やり残したこと”を後悔するようになる人も少なからずいます。

結婚は、“何か起きたときの保険”?


とはいえ、「いつかするかもしれない後悔のために、結婚したほうがいい」なんて言われても、なかなか難しいですよね。そもそも、結婚は「何か起きたときの保険」としてするものなのでしょうか。おそらく多くの人にとってはそうではなく、「ここから先の人生を一緒に過ごしたい」――そう思える人を見つけたから結婚するのではないでしょうか。

もちろん、パートナーがいれば「何かあったときにも安心」と思える部分はあるでしょうし、「先々の保険のために結婚する」という人も、全くゼロではないかもしれません。しかし、将来の安心を得るためだけに結婚しても、幸せを感じられないかもしれませんし、逆に結婚したことによって、予想外の展開やトラブルが起こることだってあるでしょう。「この人と一緒に生きていきたい」と思う気持ちがなければ、困難な事態を乗り越えにくく、結果、長続きしない……というのも、また「結婚」の事実です。

「保険とまでは言わないけど、20~30代のうちに相手を見つけておかないと結婚は難しいのでは?」という意見もあるかもしれません。たしかに、若いうちは独身男女が周りにたくさんいるので、上の年代よりは相手を見つけやすそうです。また、友人たちと人生の“足並み”を合わせていけるよさもありますよね。結婚生活や子育てなど、「共通の話題」も持ち続けられるでしょう。

かといって、自分が望んでもいないのに、「そういう年齢だから」という理由で急いで結婚すべきなのか……。これについては、人それぞれ意見が分かれると思います。

いずれにせよ、親や社会の強制力もなくなりつつある今、結婚は自分自身が「したい」と願い、その決意ができるときにしか叶えにくい時代になっているのかなと感じます。ただ唯一、「出産」についてだけは、一生可能というわけではありませんよね。「自分の子どもを産みたい」という希望があるかどうかについてだけは、今の時点で一度、考えてみておくといいかもしれません。

悩みがないのが悩み!? でも永遠に「結婚願望がない」とは限らない


「自分には結婚は必要ない」と思うならば、そういう選択をする自由もありますが、人生には変化もつきもの。周囲の環境だけでなく、自分の気持ちが変わっていく可能性も大いにあるでしょう。今は恋愛や結婚にあまり興味がないトピ主さんですが、ある日突然、恋に落ちるタイミングが来るかもしれません。縁のある相手に出会いさえすれば、パッと結婚することだってありえるでしょう。

投稿には、「満ちたりているが故の弊害かとも思う」とありましたが、「悩みがないのが悩み」というふうにも受け取れました。もしも「恵まれた環境」や「幸せすぎること」がある種の不安や退屈を生んでいるならば、ボランティアや創作など「幸せを人に分け与える活動」に取り組むことが、トピ主さんの人生をよりいっそう有意義に感じさせてくれるかもしれません。

しっかり働きながら、友人や家族と仲良く付き合い、楽しさや幸せを実感しつつ暮らしているトピ主さん。既に十分に「いい人生」と言えそうですね。今後も“今ある幸せ”に感謝しつつ、同性・異性問わず交流を楽しみながら、自然体で過ごしていけばいいのではないでしょうか。そしてもし将来、恋愛や結婚に対する気持ちに変化が起きたときには、恐れず、億劫がらず、その気持ちに素直に従って行動していけばいいのではないかと思います。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事多め。発言小町の相談コラム『恋活小町』担当。文芸・カルチャー・エンタメ方面を日々遊歩しております

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