物を整理すると恋も仕事もうまくいく? 思い切って捨てることの大切さ【イラスト】

最近、大がかりな「物の整理」をしました。
断捨離ブーム以来、「物を整理すると人生が好転する」ということはあちこちで言われていますが、やってみると本当にそうでした。自分の状態と部屋の状態は連動しているのです。今回は整理の過程で気づいたいくつかのことを、お伝えします。
物を整理すると恋も仕事もうまくいく? 思い切って捨てることの大切さ【イラスト】の2枚目の画像

ことの発端は1年前。イベントでなにげなく見てもらった手相占い師さんに、こんなことを言われたのです。「部屋が物でギッシリなのが見える。頭の中も活字でいっぱい。恋愛でもなんでも、風通しがよくないと人生は回らないわよ〜!」。怖いことに、そのときはまさに自室の本の多さにイライラしていた時期。すべてお見通しな占い師さんの言葉に戦慄しつつ、エイヤッ!と物の整理をはじめました。

とはいえ絵や文を書くことを生業にしている以上、いつどんな資料が必要になるかわかりません。本が多くてイライラしているにもかかわらず、実はいちばん捨てたくないのも本なのでした。

考え出すと動けないので、手始めに衣類の引き出しから着手。もうあまり着ない下着や靴下、部屋着等を整理しただけで、ゴミ袋1つ半に(!)。最初の晩にこれをやったことで捨てる快感に目覚め、のちの作業にはずみがつきました。

その後は9カ月かけてかなりの物を整理しました。オークションや古着屋、古本屋、中古CD屋をフル活用し、フリーマーケットにも出店。少しずつですが、呼吸がしやすい空間のある部屋になっていきました。
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そんな矢先に、家の改装話が立ち上がり、わが家はさらに大がかりな断捨離の渦に飲み込まれていきました。古い家具をはじめとして冷蔵庫、古い食器、電気器具、ふとん、亡くなった父親の絵の道具、額、思い入れのなくなった昔の作品など、ためらうことなくバンバカ廃棄。どんどんできていく空間と比例して、心身ははればれとしていきました。

そして工事が終わり、物の少なくなった空間での生活がはじまると……心の余裕がぜんぜん違うのです。アタマの中がクリアになったようで、次にやるべきことにすぐ取りかかれる。心なしかよく眠れるようになった気も(新しい畳やしっくいの壁等は、実際にカラダにもいいらしいです。あと寝室に物が少ないことも大事)。いやはや物が多いって、ホントにストレスだったんだなぁ〜と実感。言ってみれば、満員電車の中で過ごしてるようなものですからね。なにがどこにあるかパッとわかるので、生活動線でイライラすることも減り、なんだか家族間の雰囲気もよくなりました。結局のところ人間も動物なので、自分のスペースを侵されると不快なのです。

この1年で、ゴチャゴチャした空間で生活をすることは、自分のダメさを日々見せつけられることなんだと気づきました。整理下手だったり、バカな買い物をした過去だったり、いつまでも片付けられないだらしなさだったり……。すると日々自己嫌悪が蓄積されていき、精神衛生上たいへんに悪い。物を減らすと、そういうことで心をすり減らす時間が減るので、結果前向きになれる気がします。
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さて。捨てたくない本の問題ですが、デスク周りがスッキリしたことで、本棚のギッシリ加減があまり気にならなくなりました。空間はメリハリなんですね。と言っても100冊以上は処分したんですが……(見た目的にはほとんど変わっていないけれど)。本は物書きの財産なので、これ以上は捨てません! 
(アオノミサコ)

この記事を書いたライター

アオノミサコ
イラストレーター・漫画家。美容から神事、ディープスポット巡り等の漫画やコラムを執筆。著書『わがままセラピー入門』(KADOKAWA)が販売中。

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