妊娠中に彼を嫌いになってしまうポイント3つ

どんなに彼のことが好きで、嫌いになることなんて一生ありえないと思っていても、結婚・妊娠してしまうと必ず嫌いになってしまうポイントがある。
あらかじめ知識として身につけ、妊娠中に必要以上の憎しみを抱かないよう備えておこう。妊娠中の妻と話し合い、教えられた以下の3つのポイントをご紹介する。

目次

なぜ体が変わらないのか


妊娠してお腹が大きくなることで負担がかかり、仕事や家事など今まで当たり前だったことが徐々にできなくなっていく。なのに男性だけ変わらず、いつも通りの日々を送ることに、多少恨めしいという感情を抱く女性も多いようだ。特につわりの苦しみは女性しかわからないので、孤独感をも味わってしまうだろう。
ただ自分が動けない部分は、仕事も家事も彼に代わってもらう必要が出てくる。体が変わらない分、彼にも負担を強いらせていると理解すれば、少しは恨めしい気持ちも薄れるかもしれない。
中には不満を言う男性もいる。「腹が出たぐらいで甘えるな」なんて何もわかっていないようなセリフが彼の口から出たら、大きくなったお腹を触らせるなど、自分の体の変化を改めてちゃんと実感させよう。

なぜ構ってくれないのか


つわりの苦しみを彼に訴えても、彼はスマホをいじりながら空返事しかしないなど、普段は気にならないことがよけい気になる。彼としてはいつもと変わらないハズ。あるいは気持ちの面では少しいつもより気にかけてくれているのに、ちょっと行動が伴っていないのだ。
そんなとき、遠慮する必要はない。「『お腹が痛い』と言ったら、1秒でも早くかけつけて、さすってよ!」というワガママも言ってやろう。
産後クライシスというものは、真面目な女性ほどかかりやすいそうだ。「旦那に負担をかけすぎたらいけない」なんて思いつめるとそうなる。二人の子どもなのだから、負担をかけさせるのは当たり前だ。
「構ってくれない」孤独を抱えたままではなく、ちゃんと口で言って、世話が足りていないことをわからせてあげよう。

なぜ子どものことを喜んでくれないのか


最後は、子どもができることについてのお互いの気持ちの差だ。「赤ちゃんできてうれしい?」ときいて「うれしいよ」なんて答えてくれても、体の中で育てている自分にはゼッタイ劣るだろうと思ってしまう。表面的で嘘なんじゃないかとすら疑ってしまう。ただ、それは流石に傲慢だ。
男性は一生かかっても、お腹の中で別の人間を育てる機会なんてない。育てられる女性の気持ちを100%理解するなんて不可能。ただ口で「うれしい」と言っている以上は、程度の差こそあれ、真実だと認めてあげるべきだ。
育っていく子どもの存在を身を持って体験できる権利は、女性だけに許されている。男性はパートナーのお腹を触ってその片鱗だけは味わうことができても、四六時中胎児と共にいることはできない。それでも産まれるまでの間だけ。産まれてしまえば、女性だって胎児と離されてしまう。
妊娠中は、どちらが子どものことをより想っているかを比べても意味はない。産まれてきたらどちらがオムツの世話をしてあげるか、お風呂の世話をしてあげるかなど、具体的な育児の分担について話し合ってみてはいかがだろうか。

妊娠によって、体が大きく変わるのは女性だけだ。変化のない男性を恨めしく思う気持ちは多々出てくるもの。そのことでワガママを言うのを我慢する必要はない。ただ、傲慢になりすぎてもいけない。
お腹が大きくなって自ら子どもの成長を感じられることは、女性だけの特権でもある。彼を心配させつつ、羨ましがらせつつ、二人の絆を深める大切な期間とも思いながら過ごしてみよう。
(平原 学)

この記事を書いたライター

平原学
1985年佐賀県生まれ。作家・ライター・小説家。妻から「私より女子力高い」と言われているのが悩みの種。著書に『ゴオルデンフィッシュ』(文芸社)がある。

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