告白したけど「時間が欲しい」という彼。待つか次へ行くべきか?

発言小町に、「この人はなにを考えているのですか?教えて下さい」という投稿が寄せられました。
トピ主さんは30歳の女性。「飲み屋」で同じ年の男性と知り合い、毎日メールをしたり、2人で出かけたりしています。デートももう7回になるのに告白される気配がないため、トピ主さんは、思い切って彼の気持ちを尋ねてみました。すると、「完全に好きになってから次の段階に進みたい」「もっと(トピ主さんのことを)知りたいし、時間がほしい」「今の段階ではラブではない」とのこと――。

彼に好意を抱いてはいるものの、「彼がダメなら早く別の人に」という気持ちもあり、「彼を待つべきか、新たな恋に行くべきか?」と問いかけました。

目次

「彼のために待ったのに!」と思うことのないように


今すぐにも交際したいトピ主さんと、多少の好意はありそうだけれど、今すぐの交際は望まないという彼。「先延ばししているだけで、付き合う気持ちはないのでは?」といった厳しい意見もあるでしょうが、まだ決めきれないだけで前向きな気持ちはあるのかもしれないし、彼の“本心”は彼のみぞ知るところです。

トピ主さんには、先輩からの紹介話もあるとのこと。「恋愛上手」な女性ならば、こんな選択をするのではないかと思います。まず紹介は受けてみて、良さそうな人であれば、その相手ともデートをしてみる。合わなければ、また別の男性との出会いを探す。彼との関係はいったん“友達”として、白黒はつけないでおく――。

交際の申し出を断られている事実がある以上、今よりも彼に好意を押し付けるのは逆効果でしょう。「彼を切りきれないでいる」とのことですが、「気持ちの上で彼を切る(=恋愛関係を諦める)」ことと、「彼との関係を完全に切る(=絶縁する)」ことは全く別です。どうしても白黒はっきりしたい、「保留」「グレー」の状態にしておけない性分だというならば、縁を切ってしまうことはなく、「気持ちの上では諦めよう」といったん決意してみるのもいいかもしれません。

彼は「まだラブではない」と明言しつつも、トピ主さんと「もっと一緒に過ごして知りたい」と言っている。であれば、<1>「他の選択肢も考えながら(自分なりに後悔のない日々を過ごしながら)、彼の気持ちがこちらを向く日を待ってみる」というのは、それなりにお互いの言い分のバランスをとった選択だとも考えられます。

一方、<2>「キッパリ縁を切って、新たな恋に進む」のは、何よりも自分自身を大事に考えての選択と言えるでしょう。自分で前に進もうと決断する分、「後悔が少ない」メリットがありますが、「付き合えるかもしれない可能性を自分から捨てる」というデメリットはあるでしょう。

そして、<3>「一途(いちず)に彼だけを想い、彼の気持ちが変わるのを待つ」というのは、最も「恨みつらみが残ってしまうかもしれない」選択だろうと思います。付き合えれば万々歳でしょうが、もし付き合えなかったときに、「彼のために待ったのに!」なんて思ってしまう自分が予想できるならば、なるべく選ばない方が良さそうです。

「歳なので時間がない」というトピ主さん。「こういう曖昧な関係は、たいてい実らない」などと確率論で理性的に考えるならば、<2>を選び、スッパリ縁を切るのが一番気も楽かもしれません。「でも、それができないから投稿している」という推測もできますね。好きだと思える彼との可能性を今すぐ完全に断つのが難しいならば、当面は<1>の「今よりも少し引いて、いろんな人を見てみよう」というスタンスが一番実行しやすいのではないかと思います。

イライラしながら仲良くしても、いい結果は出ないかも


「完全に好きになってから次の段階に進みたい」「もっと知りたいし、時間がほしい」という彼の側の都合と、「付き合ってみないとわからないこともあるし、今のままでは彼を知るのにも限界を感じている」「ダメなら早く別の人に出会いたい」と考えるトピ主さん側の都合は、現状、食い違っています。

女性側からは「もう、こんな曖昧な関係は嫌だ」という気持ちがひしひしと伝わってきますが、そんな心理状態で彼と会っても、トピ主さんはつらさやイライラが増すだけなのではないでしょうか。彼のほうも、「最近なんだか楽しい雰囲気にならない」「自分の意見は結局受け入れられていない」などと感じ、トピ主さんへの好意が今より高まっていく可能性は低いように思います。そのうちに、トピ主さん自身がイライラを爆発させ、「もう知らない!」とヒステリーを起こしてしまう……なんてこともあるかもしれません。

そんなふうになるのは本意ではないはず。毎日連絡したり、1~2週間に1回は会ったりしているそうですが、そこまで親密だと、彼への好意は高まるばかりでつらいかもしれませんね。少し連絡する頻度や会うペースを減らしてみてはいかがでしょうか。現時点で彼は「友達」なのだと考えておくことも重要なポイントです。割り切って友達のひとりとして接したほうが、恋愛感情が生まれる可能性も高いと思います。

自分の気持ちを確かめるためにも、少し距離を置くのは有効です。急に黙って距離を置きにくいのであれば、「あなたの言い分は分かったから、少し考えさせてね」と伝えてから、しばらく会うのは控えてみるのもいいと思います。その間、紹介話を受けたり、他の男性も見てみたりしながら、それでも「やっぱり彼が好きだ」「彼がいい」と思うかどうか。

トピ主さんの心に「時間がかかっても、この恋の可能性に賭けたい」という覚悟ができたときは、その気持ちに従って、彼に「会いたい」と持ちかけてみてはどうでしょうか。

「現実」を受け止め、自分で「決断」を


この先、二人が付き合えるかは誰にもわかりません。ただ一つだけ言えるのは、自分の都合だけを押し付けて相手に言うことを聞かせようとすれば、大方の交渉は決裂する――ということです。

そう考えれば、「今は付き合えない」という彼の意見を尊重した上で、「じゃあ自分はどうしようか?」と考えてスタンスを決めるのが、いまできるベストの選択でしょう。どんな選択をするも、トピ主さんの自由です。ただ、「何も決めず、煮え切らない彼にイライラしながら仲良くし続ける」というのは一番望まない未来を連れてきやすいと思いますので、どうぞご注意を。

今の現実をしっかり見つめた上で、自分できちんと決断していけば、状況はおのずと動いていきます。そのような態度は、後悔の少ない生き方や、自信のオーラを育ててくれるので、また別のすてきな男性に出会える確率も上がるでしょう。悩ましい状況ではありますが、「この恋の『正解』は自分が決める!」くらいの強い気持ちで進んでいってくださいね。応援しています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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