自己嫌悪してしまう人のための「自分の愛し方」入門

自分に自信がなかったり自己評価が低いなど、自己嫌悪にさいなまされている人は、たくさんいると思います。そして自分を好きになれないと、恋愛もどんどん苦手になっていくのではありませんか? それは愛されていても、その愛情を信じることができないから。自分を好きになれないと、心から愛してもらえないかもしれません。まずは自分を好きになるために、ほんのちょっとしたことから始めてみませんか? 大丈夫、あなたは愛される価値のある人間です。

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自己評価が低いのは親との関係が原因


小さい頃に親や周りの人間とどんな風にかかわってきたか、これがあなたの土台を作っていると言っても過言ではありません。「三つ子の魂百まで」というように、幼少期に培った性格はなかなか変わらないものです。でも、だからといってあきらめるのではなく、変えようという意思を持つことがもっとも大事なのです。

たとえば厳しく育てられると、「甘える」ということができません。子供は甘えるものです。でも子供の頃に甘えることが許されない毎日を送ると、甘えかたがわからないまま大人になってしまいます。恋人はあなたが頼ってくれるのを待っているのに、あなたは頼ることは甘えだと考えてできません。そこで、ふたりの間に距離ができてしまうのです。「君はひとりでも生きていける」なんてよく言われる人は、何でもひとりで抱え込まず、素直に甘えて大丈夫。もっと自分に優しくしてあげましょう。

自己評価はしょせん自分のさじ加減


100点をとったときにだけ「あなたは素晴らしい子ね」と言われて育つと、100点をとらない限り褒められないと思いこみます。だから毎回 100点をとり続けなければいけません。でもそれは無理ですから、100点以外の点数のときに自分はダメな人間だと思うようになるのです。そして、それが自己評価になります。

自己評価の高い人は、100点をとらなくても、「あなたがそこにいるだけで私たちは幸せ」と言われて育てられています。それに比べると苦しい幼少期ではあったかもしれません。でも今からでも変われます。周りからの評価は無視。100点なんてとれなくても、あなたが自分に「よく頑張った」と言ってあげる癖をつけましょう。

自分を責めるのではなく褒める


少しの失敗も許されないなかで育つと、些細なことで自分を責めるようになります。しかし責めるのではなく、褒めることが重要です。そのためにも、褒める材料を自ら見つけてきてください。山積みの仕事を片付けたら「よくやったな」と自分を褒め、出来損ないの目玉焼きだとしても「よくやったほうじゃないの」、と褒めましょう。これはプチ達成感といって、自分を褒めることで気持ちが満たされるんですね。

今までなら自分で自分を褒めることができず、周りの評価ばかり気にしてきたはず。出来損ないの目玉焼きを見て、周りがなんというか戦々恐々としていました。でもプチ達成感を味わうようになると、周りが「不格好な目玉焼きだな」と言っても、「でも自分ではうまくできたほうだし、別にいいや」と、周りの評価が気にならなくなるのです。これが自信につながって、自己評価も高くなる道です。試しにやってみてください。驚くほど自分が自分をどんどん好きになるのがわかります。

自分を好きになると、人からも好かれる


自分を好き、というとナルシストではないかと考えがちですが、それでかまいません。自己評価が低いあなたは、ナルシストを目指すくらいでちょうどいいのです。自分を好きになると、周りがあなたのことを「好きだ」と言ったとき、素直に信じられるようになります。自分を嫌いだったときは、どんなに「好きだ、愛している」と言われても「そんなはずがない」「愛されるはずなどないのだ」と否定していたのではないでしょうか。でも疑う気持ちがなくなり、信じられるようになります。

そして自分を愛してくれる人を愛したくなる、これが深い愛情で結ばれるということ。小さい頃に愛されるはずだったあなたは、そこでもらえなかった愛情を、今から何倍も受け取ってくださいね。まずは徹底的に自分を愛してあげましょう。
(鈴木ナナ)

参考文献「自分に気づく心理」加藤諦三著/PHP研究所

この記事を書いたライター

鈴木ナナ
関西在住のフリーライター。お酒と食べ歩き、人間観察が好き。心理カウンセラーの資格を有し、夜な夜な面白い人を探しに街へ繰り出すのが趣味。食べログ京都マスター。日本最大級の京都グルメインスタアカウント「KYOTO STYLE」アンバサダー。

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