好きなのにつらい…苦しい片思いから逃れる方法

誰かを好きになるとその人のことで頭がいっぱいになり、胸がしめつけられる。その苦しさから逃れようともがくほど、ますます苦しみの沼地にはまってしまう……。誰もが一度はあるのではないでしょうか。少しでもこの苦しみを減らすにはどうすれば? 実はそのカギ、「反応しないこと」にありました。

目次

好きだと一喜一憂してしまう……


好きな人がそばにいれば、きっと目で追いかけてしまうでしょうね。そこで視界に飛び込んでくることのすべてに、きっとあなたは反応してしまうはず。「彼が笑顔を向けた先は誰だろう?」「よく話しているあの人とはどんな関係?」といった些細な疑問に始まり、「私にはあんな笑顔を見せたことがない」「私にはその話をしてくれなかった」などなど……気に入らないことばかり。好きだからこそ気になるのですが、それが少しずつちょっとした苦しみを溜めているんですよね。これが反応です。うれしいこともあれば悲しいこともあり、また勝手な思い込みや誰かと比べて不満を持つ。イチイチ反応してしまう。だったら彼を見なければいいのですが、そうはいかないから厄介なのです。

まずは受け止める


冒頭で「反応しないこと」といいましたが、自分の中の感情をなかったことにするのではありません。もしも誰かに嫉妬心を覚えたのなら、その嫉妬心がわいた自分を認めることです。そこにほんのわずかでも気持ちが起こったことは、なしにしてはいけません。それは自分に嘘をつくことだから。「私はあの人に嫉妬した」「彼が笑いかけた相手に腹が立った」と、一度自分で自分に確認をしましょう。

そこでジャッジをしない


受け止めた後にジャッジをするから苦しくなります。彼はあの子には笑いかけたけど、私には同じようにはしてくれない→だから私のほうが負け。というのがジャッジ。勝ったとか負けたとか、どちらが上かを決めるから、自分を追い込むんです。しかも、大半は自分に対してネガティブなジャッジを下しているはず。結果的に「ダメな自分、負けた自分」しかそこにはいません。わざわざ自分にダメ出しをし、そこから繰り出される行動がいわゆる反応です。

無駄な反応をしないためには、瞑想が効果的!?


瞑想なんて言うとちょっと難しいことのように思えますが、立っていても座っていてもどこでもできる手軽な呼吸法のようなもの。ただ数分目をつぶって呼吸を意識するだけです。すると不思議なことに呼吸のことなど忘れて、「昨日の仕事はどうなっただろう?」「今日はこの後、何があるんだっけ?」と余計なことが頭に浮かんできます。集中できていない証拠なんですよね。彼が笑いかけてくれなかったことを思い出して、怒りがこみあげてくるかもしれません。でもそこで、「怒ってはいけない」と抑え込むのではなく、まずは受け止めるんです。そして瞑想する。何も頭に浮かんでこなくなれば成功です。

自然に心が穏やかになります


これを続けていくと、やがて雑念は浮かばなくなり、ただただ呼吸に集中し、頭を空っぽにすることができるようになるのだそうです。特にカッとなりやすい人や落ち込みやすい人は、瞑想できるようになると自然に心が穏やかになります。いつまでもクヨクヨ悩んでいれば、せっかくのチャンスにもおびえて手が出なくなるかもしれません。そこで、リセットボタンを押すかのように瞑想で頭の中をクリアにしましょう。すると大事な場面で二の足を踏むことがなくなり、フットワークも軽くなります。ここ一番というところで勝負できたほうが、当然、欲しいものが手に入る確率も上がります。

苦しくて苦しくて泣きそうな毎日を過ごしているのなら、瞑想を試してみるのもいいのではないでしょうか。いかに自分が、余計なことで頭を埋め尽くされているかがわかります。ただひとつだけ言えば、苦しい恋愛もまた醍醐味。辛かった日々があったからこそ、成就したときの喜びもひとしおです。瞑想によって心を強く、そして穏やかにするのも素晴らしいこと。でも、完全に無反応の境地へ陥ってしまえば、恋愛そのものへの興味すら失ってしまうかもしれません。本当に苦しいときや、本気で自分を変えたいと思っているときに、瞑想を行ってみるのがオススメです。
(鈴木ナナ)

(参考文献:『反応しない練習 ~あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な考え方~』草薙龍瞬 (著)/ KADOKAWA/中経出版)

この記事を書いたライター

鈴木ナナ
関西在住のフリーライター。お酒と食べ歩き、人間観察が好き。心理カウンセラーの資格を有し、夜な夜な面白い人を探しに街へ繰り出すのが趣味。食べログ京都マスター。日本最大級の京都グルメインスタアカウント「KYOTO STYLE」アンバサダー。

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