もう結婚は諦めたい…相手探しに疲れる5つの原因

発言小町に、「結婚を諦めたら」という投稿が寄せられました。

トピ主さんは「婚活が苦しい」と語る30歳女性。「皆さんこんなに苦しい思いをして結婚されたんでしょうか」とつらい心境を吐露しています。

「正直もう結婚を諦めたい」と思うものの、「何年後かに後悔する日が来るのでしょうか? 結婚を諦めた後はどうなるんでしょうか?」などと、“婚活をやめる選択”の不安を語り、アドバイスを求めています。

目次

今の気持ちは永遠ではない。不安を減らすのに「計画」は有効


「何年後かに後悔する日が来るのか、結婚を諦めた後はどうなるのか」とのことですが、結婚をしない選択をしたとしても、その後もただ自分の人生が続いていくだけ。その選択で後悔をしないか、「結婚をしない人生」にもやりがいや楽しさを感じられるかどうかは、自分次第でしょう。

でも気持ちが落ち込んでいる今、「自分次第」なんて言われても、余計に気が滅入りそうですよね。結婚のように、人生を左右するほどの出来事については、そう簡単に決められるものではないはず。今のところは、「しばらく結婚のことは脇に置いておこう」と決めておく――くらいがベストではないかと思いました。

それに、「婚活が苦しい」「結婚を諦めてしまいたい」というのは今この瞬間の気持ちであり、「結婚を諦めよう」と決めてみたところでいつかまた「やっぱり結婚したい」と思うようになるかもしれません。「今はこう思っているけど、気持ちは変わることもあるしね」くらいに、ふんわりと自分の気持ちを捉えて、特に決断をしないでおくのもおすすめです。あるいは先々の後悔が怖いならば、「とりあえず3か月、婚活は休もう」などと期限を決めてみるのも一案です。「◯月に改めて考え直そう」と計画しておけば、当面の不安は和らぐでしょう。

不安は、放っておくと無為に時間を食い潰すだけでなく、マイナスな表情やオーラにも繋がってしまい悪循環です。「不安で悶々と過ごす時間」を減らす努力だけはしていきましょう。不安を減らす方法のひとつとして、「計画」は有効です。その時々の気持ちや状況を踏まえながら、「今月は、こんなことに取り組んでみよう」と、できそうな範囲の小さな計画を立てる。小さな計画や目標だけでも実行できていると、自己肯定感や未来への前向きな気持ちを持ちやすくなるでしょう。

結婚相手を探すのが「苦しい」のはなぜ?


結婚相手を探すことが、「こんなにも苦しい」と記しているトピ主さん。パートナーと生きる幸せを求めて相手を探す過程が、それほどまでに「苦しい」と思うのはなぜなのか。思いつく限り、5つの原因をピックアップしてみました。

1.自分が「選ばれない女性」だと痛感させられて苦しい
2.「早くしないと行き遅れる」という年齢的な焦りがあって苦しい
3.「周囲の人は結婚できているのに、自分だけなぜ?」と疎外感に苛まれて苦しい
4.好きだと思える異性が一向に現れないから、苦しい
5.成果が出ないことが苦しい、結婚が「達成できない目標」に感じて苦しい

まず1について。恋愛や結婚は相手とのマッチングなので、お互いが選び合わなければ成立しません。どんな人でも少なからず「選ぶ」作業をしているわけです。しかし「自分も選んでいる」という意識を忘れて「異性から選ばれないこと」にばかり敏感になり、そこに自分の価値を見出そうとすると、恋愛は苦しいものになりがちです。

もちろん人の魅力には個人差があるので、「多くの人に選ばれやすい人」というのは確かに存在します。そういう人は成就の“確率”は高いでしょうが、たとえ100人に選ばれても、自分が選ぶ相手に選ばれなければ、マッチングは成立しません。逆に、たった1人にしか選ばれない人でも、その相手が自分を選んでくれれば成立する。その点はぜひ意識しておきましょう。

「異性に選んでもらえない」という思いが苦しみの原因になっているならば、「受身」にならないで、主体的に臨むことです。「誰かに選んでもらおう」とばかり考えて人と接していると、自分の持っている魅力も正しく相手に伝わりません。「多くの人にモテなくていい」「自分らしく、自分の目でいいと思う人を選んでいき、その思いが重なる相手がいたらラッキーだな」くらいの気持ちで臨めると、苦しさは軽減すると思います。

「他人と比べる気持ち」や「自分への無理強い」が理由なら……


続いて、2の「年齢的な焦り」や3の「周囲と比較しての焦り」が原因の場合を考えてみましょう。独身でも素敵に生きている女性を身近に見つければ、モデルケースとして焦りは多少軽減するかもしれません。しかし、他者と比較することの無意味さに気付かない限り、根本的な苦しみはなくなりません。結婚したら、今度は裕福な家庭や子供のいる女性に引け目を感じ、子供を産めば、優秀な他人の子供を羨み……と延々と続いていくだけ。人と比較して不満足になる人生を送りたくないと思うならば、「自分の人生、自分のペース」を大事にして、結婚をしてもしなくても「自分らしい生き方」を見つけていきましょう。

4の「異性を好きになれない」場合は、本心ではまだパートナーを必要としていないことも考えられます。気持ちを偽って無理に行動しているから、“苦痛”になってしまう。であれば、「恋は自然体で見つけよう」「本当に結婚をしたくなったら考えよう」「結婚をしてもしなくても、自分の人生を生きてみよう」などと考えを変えるのも一案。先々より「今」を大事にして生きたほうが幸福感は得やすく、結果的にいいことも起こりやすいように思います。

5の「成果が出ないことが苦しい」場合は、もっと気軽な目標に変えるのがおすすめです。いきなり「結婚相手」ではなく、まずは「時々ご飯に行ける異性を見つけよう」「一緒にいて楽しい時間を過ごせる異性を探そう」くらいの目標で動いてみてはいかがでしょうか。「結婚、結婚」と考えて悶々としているより、そのほうが具体的な努力もしやすくなると思います。

婚活が不向きなら、他の方法も考えてみよう


参加者全員が相手を探している婚活の場は、出会いの効率がよく、恥ずかしさも少ないと予想できます。トピ主さんもきっと、そういうメリットを頼って利用してきたのでしょう。しかし、「苦しい」「短時間でうまくアピールできない」「条件だけで相手を好きになれない」といったデメリットを感じるならば、結婚は諦めずとも「婚活」は自分には向かないと判断して、それ以外の方法で相手を探すこともできるかと思います。

たとえば、異性も参加している趣味に取り組む、新しいコミュニティーに積極的に参加する、職場の異性との交流も大事にする、友人を通じて紹介を頼む、ブログやSNSなどを活用する(頻繁に更新する、反応や交流を大事にする)……など、日常生活のなかでも出会う方法はたくさんあります。今やっている婚活とは「また別の努力」が必要になるでしょうが、自分の性格に合った方法を探してみてはどうでしょうか。

結婚に限らず、人生において「何を諦めて、何を諦めないか」は各人の自由です。特定の生き方を強制されない時代になってきた分、「自分が本当に望む幸せ」については、各自がしっかり考える必要がありそうです。トピ主さんも、自分の性格なども踏まえながら「私が本当に送りたい人生とは、どんなものか」についてよくよく考えてみて、そのために“できる努力”に向き合っていってみてはいかがでしょうか。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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