好きな彼との関係を「友達以上恋人未満」と言わないほうがいい理由

恋人でもない、けれど友達よりも特別感がある親しい仲。そんな相手のことを、「友達以上恋人未満」と呼びますよね。異性への気持ちは0か100かで示せない場合も多いので、「友達以上恋人未満」はとても便利な言葉ではあります。しかし、そう呼ぶことで悪影響が生じることもあり、この言葉を使わないほうが恋愛はうまくいきやすいかもしれません。

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「友達以上恋人未満」=友達だけど「進展」を期待している関係


「友達以上恋人未満」の関係には3つのパターンがあります。1つは、自分は異性関係になる心づもりがあるけれども、相手が迷っているか渋っているかで友達でとどまっている場合です。2つめは、相手はこちらを異性として意識しているのを感じるけれども、自分のほうが「恋人になる決め手がない」などと迷っている場合。3つめは、お互いが踏み込めずにいるものの「相手が告白してきてくればOK」と考えている場合です。

1〜3、いずれの場合でも「恋人になってもいい」という気持ちを片方もしくは両方が抱いていることになります。つまり、友達以上恋人未満という言葉には、「進展」を期待する気持ちが潜んでいるのですね。お互いに本気でライトな関係でいいと思っている場合は、「友達」あるいは「なんとかフレンド」という呼び名になりやすいですが、これは当人たちが恋人への進展をあまり期待していないからこそ、割り切ってそう呼べるのでしょう。

「友達以上恋人未満」の関係が続くと、自信を損なうことも


友達以上恋人未満の関係でも、「流れまかせでいい」「今はこの関係でいい、こっちも様子見しているから」などと気楽に思えるならば問題はありません。しかし、女性側が相手を好きな場合、内心「キープされているのかな?」と不安に感じるケースが多くなります。そのような状態が長くなると、自尊心や「愛されたい」「大切にされたい」という気持ちも知らず傷ついていき、自己卑下の気持ちも膨らみやすいやすいです。それは自分にとって悪影響ですよね。

そこで提案したいのは、「友達以上恋人未満」という呼び方をしないこと。「恋人じゃないけど、彼とは友達以上のはず」と思うからこそ苦しくなるし、「相手に宙ぶらりんに“されて”いる」という受身な姿勢がじわじわ自分の心を傷つける。それならば、いっそ主体的になって、「彼は友達。だけど私は結構好きなんだ」「片思い中の友達がいる」などと言ってしまったほうが、心の背筋もスッキリと伸びるはず。「片思いしているなんて認めたくない」とプライドを振りかざすより素直になったほうが印象もいいですし、周りも応援してくれやすいでしょう。

「友達」の意識で接したほうが、いい結果も出やすい!?


「友達」と「恋人」はきちんと線引きしておいたほうが、相手との関係を良好に保てやすいメリットもあります。「友達」だと思っていると、「無遠慮なラインを越えてはいけない」「恋人じゃないから図々しいことはできない」という自覚が持て、正しい距離感を守ることができやすいです。しかもそうすることによって、男性はその女性に自立した魅力を感じ、徐々にアプローチしてきてくれることもあります。

逆に、まだはっきりしない関係の異性を「恋人のような存在」だと思ってしまうと、過度の甘えや願望も出てきてしまい、そのせいで男性を不快にし、距離を取られてしまうことも。男性の多くは、自分がまだ好きかどうか分からない女性に「恋人ぶった態度を取られること」を非常に嫌います。

女性だってもちろん、交際前の男性に彼氏ぶられるのは嫌だという人はいますが、女性の場合は、逆に強引に距離を詰めてくる男性が嫌いじゃないという人もいますよね(笑)。恋愛において女性の“積極姿勢”は歓迎されるけれども、男性に比べると“強引さ”はマイナスになることが多い――という傾向は、心得ておくといいかもしれません。

大人になると、きちんと告白せずに始まる恋人関係もあるものですが、それが健全に成り立つのは、お互いに「しっかり愛し合えている」という自覚や自信がある場合のみ。「友達以上恋人未満」という関係に苦しめられている人は、自分のなかできちんと「友達」と「恋人」の線引きをしてみてはいかがでしょうか。そのほうが、気持ちが元気でいられる恋ができると思います。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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