媚びを売りたくない! モテテクを使わずに彼氏を作る方法

28歳の女性から、発言小町に「男にこびないと結婚できないの?」という投稿が寄せられました。

結婚願望があり、さまざまな出会いの場に出かけているものの、なかなかお付き合いに発展しないことが悩みだとか。一緒に参加している友達は“モテテクニック”を駆使していて男性に人気だが、「男性にこびているようで私にはできない」とトピ主さん。「結局ぶりっこのような女性に男性は弱いのか」「私は彼女に比べて何が劣っているのでしょうか?」と読者に問いかけています。

目次

他人に関心を示す「努力」をしている人モテる!?


まずは、モテる友達がしているという“モテテクニック”について考えてみましょう。「不意にボディータッチをする」「興味のない会話や興味のない相手の名前も覚えていて、次回話題に出す」「しゃべっている人の目を見て話す」といった具体例が挙げられています。

これらは、男性が「もしかして自分に興味を持ってくれているのかな?」と感じて、うれしくなるような言動と言えるでしょう。トピ主さんたちと同様、男性だって、お互いに好意を抱きあえる女性に出会いたくてその場に来ているはず。そんな中で、彼女は自分から先に興味・関心を伝え、男性たちに「俺に興味を持っていてくれるのかな」「少なくとも嫌われてはいなさそうだ」と思わせることができているために、男性陣は彼女にアプローチをしてみようと思うのではないでしょうか。

ボディータッチはさておき、「興味のない会話も楽しく聞いて、興味のない相手の名前も覚えて、相手の目をしっかり見て話す」というのは、実際やると結構、疲れることですよね。宴席で、自分の好きな人と興味のある話だけをしていられるならば、どんなにラクで楽しいでしょう。彼女はコミュニケーションの上で、相手を喜ばせるための配慮や嫌な思いをさせない“努力”をしている――とも言えるのではないでしょうか。

人間関係の「無駄」を省こうとすると、逆に遠回りになることも


恋愛では、自分から相手に関心を示さなくても好かれることはあります。でもそれを期待して待っていると、間口はかなり狭くなってしまうでしょう。だからこそ、友達は最初から的を絞らず、いろいろな男性に気軽な関心を示すことで可能性を広げているのかもしれません。一方のトピ主さんは、「ありのままの私を愛してくれて、ちゃんと見てくれる男性はいないのか」「自分を偽ったり、安売りしたりすることはしたくない」「私は私が好きになる人にさえ振り向いてもらえればいい」といった心境を吐露しています。ターゲット以外には努力をしなくていいと考えているようですね。

二人のやり方のどちらが正しいということはありません。ただ少なくとも、友達はその方法で多くの男性にアプローチされている事実がある。トピ主さんは彼女を「軽く妬ましくなったりする」とのことですが、であれば、せめて「興味がない話も聞いてみる」「目を見て話す」といったコミュニケーションの姿勢くらいは真似してみてもいいのかなと思いました。

皆で楽しく飲んでいる場で、興味のない人は冷たくあしらい、好きな人にだけ露骨にアピールしている女性がいたら、「協調性や社会性がない」と否定的に見る男性もいることでしょう。ターゲットを絞ることで逆に嫌われてしまったら、ご自身にとって損ではないでしょうか。

もしかしたら、今のトピ主さんは結婚相手を探す目的にとらわれすぎて、「人間関係を育む時間」を楽しめなくなっているのかな……とも想像しました。しばらく友情を育んだ先で、男女として「一緒に生きていこう」と寄り添うようになるカップルも、世の中にはたくさんいます。肩の力を抜き、自然体でひとつひとつの縁を育んでみるのも「婚活」のひとつです。一見遠回りに見えて、それで案外すんなりと結ばれることだってあるでしょう。

「結ばれるか分からない相手にかける無駄や労力は節約したい」と思うならば、お見合いサービスや相談所などのほうが効率はいいかもしれません。ただ、トピ主さんと同様、「モテテクニックが嫌い」「媚びるのが苦手」というタイプの女性は、職場や趣味サークルなど、恋愛感情抜きで定期的に会える異性のなかからパートナーを見つけている例も少なくありません。そうした場を大事にするのもおすすめです。

比べて合コンやパーティー等は、積極的にアピールを頑張る人のほうが成果を出しやすい場のようにも思います。“ありのままの自分”で座っているだけでは、出会う意欲がなさそうに見えてしまうかも。時間も短いですし、皆が恋愛や結婚を目的として来ている場では、自分からも積極的に好意アピールはしていかないと、縁は繋がりにくいのではないでしょうか。

友達も「安売り」はしていない!? ありのままで出会いたいなら、欲張らないこと


最後に「安売りしたくない」という点について。友達は、最初はモテテクニックを駆使して男性と食事には出かけるものの、一線を引いた感じで接しているそうですね。連絡も「来たら返す」ようにしているとか。簡単に恋愛関係にはなっていないのですから、結果的に彼女は「安売りしていない」と言えるのではないでしょうか。「間口は広く設けながらも、肝心なところでは安売りしない」という姿勢は、“自分をきちんと見て愛してくれる男性”を探していくためにも、ひとつの優れた恋愛手法だと思います。

とはいえ、先にも書いたように、それは彼女のスタイルであって、それだけが恋愛・結婚成就への道ではありません。トピ主さんが異性に臨んでいるのは「対等に、一歩引いた大人の付き合いができること」だそうですね。であれば、その信念を強く持っていきましょう。世の中には、自分らしさを貫いている女性に魅力を感じる男性もいると思います。ただし、トピ主さん自身が矛盾した行動をしていると、素の魅力を理解してくれる男性には出会いにくくなるので要注意です。

自分にわかりやすく興味を示してくれるお友達のような女性が好きな男性には、今後も出会うでしょう。トピ主さんは「人並みにモテたい」とも綴っていますが、そういう男性にまで「できればモテたい」と欲張ってしまうと、トピ主さんの個性は周囲に伝わりにくくなってしまいます。「私には私らしい魅力がある」「私みたいな女性が好きな男性もいるはず」と信じ、自然体で、そして根気強く、自分に合った方との出会いを探していくといいと思います。

異性や恋愛に求めるものは、人によってさまざま。「今後は(合コンなどの)軽い場ではなく、友だちや上司に紹介してもらおうと思う」という決意も書かれていますが、そういう場に行ったとて、女性に“対等な大人の関係”を求めている男性がいるとは限りません。いろんな場を覗いて、自分に合う男性が多い場所を見つけられるといいですね。
また、素敵だと思える男性に出会ったときのためにも、普段から人付き合いのマナーやスキルは磨いておいて損はないと思います。練習の意味でも、新しい異性と出会ったときは、「とりあえず、楽しんで話を聞いてみる」くらいの努力から始めてみてはいかがでしょうか。いい方に出会えるよう、ささやかながら応援しています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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