一目惚れした相手に“いきなり告白“は無謀?

発言小町に「好きな人の連絡先を聞きたい……」という投稿が寄せられました。

大学に入学し、2歳上の先輩にひと目惚れした……という大学1年生のトピ主さん。「連絡先を聞きたい」と思うものの、全く接点がない状況のため、自分から告白して連絡先を渡すか、別の先輩に取り持ってもらおうか等々、考えているそうです。「全く知らない後輩の女の子から突然告白されるのって男性は嫌ですか?」「何か良い案はないか、アドバイスや意見いただけたら嬉しい」と綴っています。

目次

最適なアプローチ方法は? それぞれのメリット・デメリット


投稿に挙がっているトピ主さんが考えたアプローチ方法は、現状のところ以下3つ。まずは、それぞれの方法について考えてみましょう。

1.告白して、「もしよければ連絡してもらえないか」と自分の連絡先を渡す
2.共通の知り合いである別の先輩に、「間を取り持ってもらえないか」とお願いする
3.少しずつ仲良くなって距離を縮めてから告白する

(1)の告白は、片思いの最終手段ですよね。すぐに“結果”が出ます。YESなら万々歳、NOと言われた場合は、それ以上彼に近づくのは難しくなることが予想できます。諦めて次の恋に行くこともできますし、どうしても諦めきれず遠くから思い続ける、ということもあるでしょう。

あるいはYESでもNOでもなく、「あなたのことをよく知らないので、まずはお友達になってみましょう」といった答えが返ってくることも考えられます。その場合はしばらくの期間、知り合いつつアプローチをする“チャンス”は残ることになります。

続いて(2)。「間を取り持ってもらったとしても、どういう風にしてもらったらいいのかわかりません」というトピ主さん。先輩たちが集う機会に参加させてもらい、「後輩の◯◯ちゃんだよ」とシンプルに紹介してもらうこともできますし、「この子、あなたのファンなんだって!」と軽く好意を伝えてもらうこともできるでしょう。あるいは、トピ主さんのいない場で、「あなたに一目惚れしたって後輩がいるんだけど、紹介しようか?」などと間接的な告白をお願いする――なんてパターンも可能でしょう。

どの程度、協力者が尽力してくれるかはわかりませんが、第三者に頼む場合、トピ主さんにとってうれしくないお節介をされる可能性もあり、それが原因で恋がうまくいかなくなってしまう……ということも考えられます。お願いして人の力を借りる以上、「そうしたことがあっても責められない」という心づもりはしておくといいかもしれません。

最後(3)。これは、男性数人からアドバイスをもらった方法だそうですね。少しずつ仲良くなり、心を許せる仲になってから告白する――というのは、最もスタンダードな方法だと思います。交際までは数か月~年単位での時間がかかるでしょうが、その期間、仲良くしながら片思いを楽しむことも可能です。

どの方法が最適かを考えるにあたっては、共通の知り合い等を通じ、「先輩の恋愛パターン」について情報収集してみるといいでしょう。瞬間沸騰的に恋心が盛り上がりやすいタイプならば、(1)~(3)いずれにしても、短期決戦でアプローチをしたほうが効果は高いかもしれません。逆に「友達になってからしか異性を好きになれない」「恋愛で周りを巻き込む女性は苦手」といったタイプの場合、(3)の方法以外は選ばないほうがいいでしょう。

「少しずつ仲良くなる」ためには? 忍耐強く、段階を踏んでいこう


周りも勧めてくれた(3)の方法について、もう少し踏み込んでいきましょう。トピ主さんの目指すゴールは「交際」ですよね。ですが、いきなりその高いハードルを目指すのではなく、小さなステップを一つずつ越えていく意識を持って取り組んでいくことになります。

ステップ1.自分を認識してもらい、あいさつができる関係になる(=“知り合い”になる)
ステップ2.気軽に話せたり、グループで遊びに出かけられたりする関係になる(=“友達”になる)
ステップ3.二人きりでも連絡・行動できるような仲になる(=“友達以上の異性”になる)
ステップ4.告白をする(=“恋人”になる)

まずは、ステップ1。トピ主さんの存在を認識してもらい、「知り合いになること」を目指しましょう。同じサークルやバイトに入る、同じ授業を選択する、よく遊ぶ仲間のグループに入れてもらう……といった方法が考えられるでしょうか。会えば軽くあいさつができるような仲になれるといいですね。

その次は“友達”になることを目指します。会話の突破口が見つからない場合は、先輩の興味関心事・趣味をリサーチしてみるといいでしょう。そのなかで自分も興味が持てる分野や共通項があれば、「私もそれに興味がある」「話したい、教えて欲しい」などと持ちかけ、挨拶以上の話ができるように働きかけてみる。同じ興味関心を持つグループで、一緒に遊ぶような機会ができてくると理想的ですね。

そこまで距離が縮まってきたら、次は“異性”としての好感を高めていくステップ。外見や中身を磨いたり、彼好みの女性をリサーチしたり、色々と恋愛話をしてみたり。こちらが好意を持っていることも、少しずつほのめかしていきましょう。相手側もそれに好意的に反応してくるようであれば、そろそろ「告白」に適した時期と言えるでしょう。

「告白」すれば、自分は楽になる。でも結果は!?


投稿を読む限り、「今すぐ告白したい」という思いが高まっている様子のトピ主さん。告白をすれば、心にある思いを吐き出せる分、ラクにはなるでしょう。もしかしたら喜んで交際をOKしてくれる、あるいは一生懸命なトピ主さんの気持ちを受け止め、「ゆっくり知り合ってから考えてもいい?」なんて真摯(しんし)な対応をしてくれるかもしれません。

ですが、「いきなり知らない人に告白されても」と困惑し、不審がって彼はトピ主さんを避けるようになる……といったつらい結末になる可能性もあります。顔見知りでもない段階からの告白は、“一か八かの勝負”と言えるでしょう。

知らない相手からの告白となると、彼もトピ主さんの「外見・雰囲気」だけでYES/NOを判断するほかないですよね。彼の「好みのタイプ」であればラッキーですが、そうでない場合、成功の確率は極端に下がってしまうでしょう。トピ主さんは内面やそのほかの魅力も含めて、好きになってもらいたいとは思いませんか? “性格的な相性”を見てみる必要は感じませんか?

手っ取り早く白黒つけたいなら、告白は最適です。「少しずつ距離を縮める」というのは、正直なところ面倒な作業ですよね。しかし、時間をかける=忍耐力が必要だからこそ、確実性と成就の可能性が増す場合もあります。「絶対に先輩と付き合いたい!」と思うなら、持久戦をしてみるのも一案です。

「全く接点がない」とのことですが、同じ世代で同じ大学にいて、学校に行けば会える可能性があり、しかも共通の知り合いがいる――というのは、十分に接点を持てるチャンスがあるようにも思います。「好きな人との接点は“作る”もの」。そのくらいの気合いで臨んでいきましょう。

心のまま勢いで行動してみるのも貴重な青春の経験だと思います。しかし、諦めたくない気持ちが強いならば、お互いの人柄・現状などを少し知り合う時間を持ってから告白するのでも遅くはないのかも……と、僭越(せんえつ)ながら人生の先輩としては感じた次第です。彼と仲良くなれるといいですね。微力ながら応援しています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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