すぐ彼氏に飽きてしまう人が、ひとりのパートナーと長く付き合っていくコツは?

発言小町に「最終的に飽きる」という投稿が寄せられました。「自分から好きになり告白→交際→飽きた頃に気になる男性が現れる→彼氏を振る」というサイクルを大体3年ごとに繰り返している、というトピ主さん。付き合っても、いつも「自分側が飽きて終わること」に悩んでいます。

4年間交際している現在の彼も例外ではなく、結婚を急かされているものの、トピ主さんは飽きてテンションが落ちているとか。「長く交際しているカップルや夫婦はパートナーに飽きることがないのか、それとも飽きても惰性で一緒に居るのでしょうか?」と問いかけています。

すぐ彼氏に飽きてしまう人が、ひとりのパートナーと長く付き合っていくコツは?の1枚目の画像


目次

同じ相手との交際に「飽き」がきやすい人の特徴


交際初期は、相手の何もかもが新鮮に映り、その時期にしかない特別な高揚感と幸福感がありますよね。しかし、様々な脳科学の研究からも、こうした“新しい刺激”としての恋愛感情の持続は3~4年程度が限界とされています。その意味では、交際に「飽き」が来てしまうのは必然、とも言えるでしょう。

ただ、そうした感情が消失していくのと並行して、今度は深い安心感や信頼、情愛など別の感情が増してくることも知られています。そうした感情がうまく育たないと、飽きと同時に「別れ」を選択することになりやすい、ということは一つあるかもしれません。今回のトピ主さんの場合、「まだ飽きない相手に出会っていないから」ということも考えられますが、毎回同じパターンを繰り返しているため、自分に何か問題があるのでは、と感じているようですね。

一般的に「同じ相手との交際に飽きやすい人」には、以下のような傾向があるかと思います。
1.自分の「興味関心」を満たしてくれる相手を求めている
2.憧れを抱かせてくれる「格上」の相手を求めている
3.交際相手との距離を近くしすぎる
4.現状の自分や人生に満足できておらず、恋愛に非常に多くのものを求めている
5. 結婚願望・家庭願望が少ない

まずは1。「自分の興味や好奇心を満たしてくれる相手」を恋人に選ぶ人は、そこで新たな刺激を得られなくなると、他の相手に興味を移していきやすい傾向があります。好奇心が強く、いろいろなことを経験したいタイプに多い恋愛の形です。

2は、自分の価値を引き上げてくれるような「格上・憧れ」の相手を恋人にしたがる人。見栄を張りたがるタイプや、成長意欲・向上心が強いタイプに多い恋愛の形です。相手の価値が下がると興味を失ったり、関係が安定してきたりすると、また別の「憧れを抱ける相手」「自分を成長させてくれる相手」に関心が移っていきやすい傾向があります。

3は、恋人とベッタリ一緒にしすぎてしまうタイプ。たとえばですが、同棲するカップルと週に一度会うカップルでは、前者のほうが“飽き”が来るのが早くなりやすいのはある意味、当然と言えますよね。個人差や相性等もありますが、急いで距離を縮めすぎる恋愛は、寿命が短くなりやすい傾向はあると言えるでしょう。

4は、恋愛依存や追いかけ恋愛ばかりしている人に多くなります。自分自身や人生に不満足感があり、恋愛やその相手に非常に多くのものを求めてしまう。平穏で安定した関係を好まず、恋愛そのものを波乱含みに消費していってしまうので、飽きが来るのも早くなりがちです。

最後5。交際の先に結婚などの「目標」を持てない関係は、環境的な変化が起こりにくく、また先の展望や希望も持ちにくいため“マンネリ”に突入してしまいやすい傾向はあるでしょう。

飽きずにひとりのパートナーとやっていくコツは?


仕事でもなんでも、同じ事をしていれば誰でも「飽き」は感じるのが普通。飽きずに一つのことを続けるためには、工夫や努力も欠かせません。ひとりのパートナーと深い絆や信頼関係を育てていくためにも、多少は意識的な工夫や努力が必要ではないでしょうか。たとえば上記<3>に当てはまる人は、「あえて別々の時間を持つようにする」といった努力ができますよね。

大きな枠組みでいうならば、A.定期的に カップルの「ステージ」を変えていくのもひとつです。「恋人」から「夫婦」に、「夫婦」から「親」になるなどすると、男女にはまた違った関係性が生まれてきます。相手本人との関係だけでなく、家族や親戚、近所や土地との関わりも出てきますよね。「相手には満足しているけれども、恋人という関係に飽きてきた」というときに、「結婚して家族を作る」という次のステージに進んでみるのも一案ではないかと思います。

B.「変化・刺激への欲求を、恋愛以外で満たせるような生き方をする」のも一案です。自分の仕事や生きがいに注力したり、新しい趣味を始めたりするのもいいでしょう。そうして自身の変化・成長を心がけているカップルは、相手にも新鮮さや刺激を与え続けることができるので「飽き」も来にくいです。また個人差はありますが、自分自身や日々に満足がいくようになると、恋愛に刺激を求める度合が減り、地に足のついたパートナーシップを望むようになることも期待できます。

C.そもそもの考え方を変える、という方法もあります。「無理や我慢をしてでも、ひとりのパートナーと長くやっていかなければならない」という決まりはありません。心のままに人を好きになり、テンションが下がってきたときは、その気持ちに従って別れを選択し、また別の恋に飛び込む――。そのように心のまま生きている人も、広い世界を見渡せば沢山います。関係継続の努力をしない分、ひとりの時期を経験する可能性もありますが、色々な意味で自立していれば、そうした生き方もひとつの選択かと思います。

「飽きない工夫」をするもよし、恋愛への期待値を下げるもよし、心のままに生きるもよし


「(世の中の恋人や夫婦は)飽きても惰性で一緒に居るのでしょうか?」とのことですが、実際には様々なカップルがいますよね。相手を飽きさせない努力を意識的に続けているカップルもいるでしょうし、「ま、夫婦なんてこんなもんでしょう」と、いい意味で恋愛への期待値が低いカップルもいるでしょう。もちろん、悪い意味でお互いへの期待を失ってしまっている男女もいるかと思います。一時期「飽きた」と感じても、何かあるたびに「やっぱり(相手は)かけがえのない存在だ」と再確認しながら関係を続けている人たちもいるでしょう。

トピ主さんは親兄弟との確執があり、結婚願望があまりないそうですが、今の彼との関係にまだ希望を残しているならば、まずは一旦、A・Bのような「飽きを回避する工夫・努力」をしてみてはどうでしょうか。その上で、「やっぱり心のままに恋愛がしたい」「ひとりになることも怖くない」と思うなら、Cの生き方を選ぶ道もあるでしょう。

「自分や人生に満足できていないことが理由かも」と気づくならば、しばらく恋愛よりも自分の人生を豊かにする努力をすることで、恋愛観にも変化が起こるかもしれません。あるいは、まだトピ主さんは向上心や好奇心で恋をしたい年頃で、結婚して落ち着きたい時期ではないのかもしれませんね。これから何年先、何十年先になって「落ち着いたパートナーシップを得たい」と思う時期が来る可能性もありますし、自然にその時期を待つ、という道もあります。人生で何か大きな出来事があったり、トピ主さんのほうが「飽きられる側」を経験したりして、いずれ恋愛観が大きく変わることもありえるかと思います。

その時々で一番納得できる選択をしていきながら”パートナーシップの形”を見出していけるといいですね。この記事が何かしらのヒントになれば幸いです。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

関連記事