女子力の本質はテクではなくて”ニオイ”にあり？　オンナ特有の香りとは【猫からエロスを学ぶ】

第6話

「メスの香り」と表現するといささか直接的で扇情的ですが、「女の子の香り」と言いかえれば、ふわっと甘くさわやかな風が流れてくるようです。

さて、われわれメスからは……いえ、フェロモンが最高潮に高まる年代の女の子たちからは、石けんや柔軟剤や香水の香りではなしに、どんな風にオンナ特有の香りが漂っているのでしょうか。自分の匂いというのは、わかるようでわからないものです。
その答えを、筆者は十数年前にみつけました。初めて女性専用車両に乗ったときのことです。そこにはミルクのような、すもものような、花のような、ふだんの車両からはかぐことのできない、何とも言えない匂いが充満していたのでした。そのうちの何割かは化粧品やシャンプーの匂いなのでしょうが、あきらかにこう、生き物特有の匂いと言ってもいいような、正体の知れない何かが混じっていました。「オンナくさいってこういうことなのか……」と。

以前、ジャズミュージシャンの菊地成孔氏がラジオで興味深いことを言っていました。
「たまに部屋に入ってきたとたんに、女の人特有の匂いをブワーーーッと発散させる人がいる。今まで会った中で、いちばんそれが強かったのはアナウンサーの田中みな実さんです」（うろ覚えなので、正確な文言ではないことをお断りしておきます）。

聴覚のみならず、味覚や嗅覚が異常に鋭い菊地氏らしい、実に説得力のある発言です。田中みな実さんといえばネットやテレビなどで批判されることも多い反面、男性を一瞬でひきつける力が強いことでも知られています。女子力の本質というのはルックスやこざかしいテクなどではなく、匂いにあるのかもしれません。
次回もお楽しみに！
（アオノミサコ）