結婚を匂わせる言動をしすぎて彼氏が逃げてしまったら

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30代半ばで海外勤務中の女性から、発言小町に「結婚をにおわせたら疎遠に」という投稿が寄せられました。トピ主さんには20代半ばの頃に交際していた彼がいましたが、お互いに激務のため自然消滅になり、その後は“恋人とも友達ともいえない中途半端な関係”を続けていたそうです。

しかし最近になって「結婚」を匂わすような発言をしたところ、なんとなく彼に距離を置かれるようになってしまいました。「今までは多忙で余裕がなかったものの、ここにきて結婚したいと思うようになった」というトピ主さん。こんな私では結婚は無理でしょうか……と問いかけています。

目次

結婚がしたいのか、彼と一緒にいたいのか。改めて考えてみよう


LINEで他愛のないやり取りをする機会は頻繁にあったものの、海外勤務中ということもあり、会うのは年に1~2回。“元恋人”特有の親密な雰囲気はあったのだろうと思いますが、別れた後は体の関係などは持たず、お互いに別の恋人を作る自由もあった。「人生を一緒に生きていこう」という共通意識を持っての責任あるお付き合いではなかったようですね。

こうした“ゆるい関係”の男女が、タイミングが合って結婚に至るケースもありますが、そうならずに別れていくケースも少なくないのが実情だと思います。

「彼が好きで、彼と結婚したい」のか、それとも「結婚できるなら別の相手でもいい」のか。まずはこの点について、自分の気持ちを確かめてみましょう。投稿を読む限りでは、仕事や年齢的なタイミングで結婚がしたくなってきた時期に、ゆるい付き合いを続けてきた元彼に白羽の矢が立てられたのかな……という印象も受けましたが、この彼にこだわる気持ちはどのくらいあるでしょうか。

「他の誰でもなく、彼と生きていきたい!」ということであれば、少し疎遠にされている様子とはいえ、一度、彼に対して明確な行動を起こしてみる必要があるように思います。

相手の真意を知りたいなら、「匂わす」のは逆効果かも!?


二人で旅行した際、彼は「ずっと一緒にいる」と言ってくれていたのに、トピ主さんが「婚活に効くグッズを買った」と言ったり「私に日本に帰って来てほしい?」と聞いたりしたので、「重い」と思われ距離を置かれたのでは……と推測しているトピ主さん。

彼が態度を変えた理由は「結婚したくない」と思ったからかもしれませんが、トピ主さんの結婚願望を聞いて、今後について一人でじっくり考えてみたくなったからかもしれません。あるいは、単に「忙しくて連絡ができない」「この件を特段、気に留めていない」というだけのことなのかもしれません。

彼の真意は分かりかねますがが、「結婚を“匂わせた”ことがネックになり、逃げ腰になってしまった」という可能性は少し感じました。相手の真意を引き出したいときは、こちらも覚悟を決めてぶつかってみることが必要です。「私はあなたと結婚したいけど、あなたはどう思ってる?」とストレートに自分の気持ちを告げて尋ねたほうが、彼の本音を知ることができたでしょうし、彼の心にもその思いが響いたかもしれません。

とはいえ、正面からぶつかるのは勇気が要ることですよね。「彼のほうからプロポーズしてほしい」という願望もあったのだろうと思います。でも「私に帰ってきて欲しい?」という聞き方は、少し上から目線で不遜(ふそん)な印象も受けますし、トピ主さんの「意思」や「真剣味」があまり感じられません。覚悟が定まらないまま中途半端な聞き方をしてしまったために、彼も「そういうことは簡単に決めない方がいい」と言ったのではないでしょうか。

そう考えてみると、お互いに「相手が望むなら、○○してもいいかもしれない」くらいの消極的な姿勢しか持てていないことが、二人の関係が行き詰まっている最大の理由のようにも思えます。

恋人としては別れた後も、「中途半端で無責任な付き合いを続けてきた」という二人。トピ主さん自身、「無責任さが都合良く、居心地が良かったのも事実」と綴(つづ)っていますが、激務の合間、少しでも心を癒してくれる相手が必要だったのでしょう。おそらく彼も、恋人に近い仲なのに束縛もなく、責任も取らなくていい関係に気楽さを感じていた――。
そんな5年間を過ごして“腐れ縁”のようになっており、「今ある人生を変えてでも、相手と生きていきたい」「相手の人生に責任を持とう」と思うほどの情熱や愛情は、もう持てていないのかもしれません。

この関係に未来がないと気づけたならば、「区切り」をつけて進んでいこう


「どうしても彼が好き」「彼と結婚がしたい」と思うならば、上述したように「私はあなたと結婚したいと思っている」と一度はっきり彼に伝えてみましょう。その真剣な気持ちに、彼が応えてくれることもあるかもしれません。万が一、望む答えが返ってこなかったとしても、決意をして行動をすれば、新しい道もひらけていくはず。「このままズルズル関係を続けても未来がない」という事実に気づいたならば、思いきって関係に区切りをつけ、“ひとり”になってみるのがベストな選択ではないかと思いました。

恋人関係にある「煩わしさ」を避けてきたのはお互い様。恨み節を言いたくなる気持ちもわかりますが、急に結婚したくなったからといって「彼がそれに応じてくれないのはひどい!」と責めるのは、ちょっとお門違いかもしれません。

今まで仕事中心の生活のなかで、彼との“ゆるい関係”に癒され、助けられていた部分もあったのでしょうし、過去の自分も責めなくていいと思います。「私も忙しかったから、そういう関係でも必要だったんだ」と割り切りつつ、「だけど中途半端な関係は、もう今の私には必要ない」「もっとちゃんと向き合えるパートナー関係が欲しい!」と自らを奮い立たせ、新しい道を進んでいきましょう。

これまでずっと激務や海外勤務をこなし、ハードな日々を乗り越えてきたトピ主さん。自分の力や人生への手応えも感じられ、人として大きな成長をしてこられた期間だったのではないかと思います。そんなトピ主さんが、「これからはプライベートの幸せも掴むぞ!」「私の人生だもの、自分でハンドルを切っていこう」などと本気で決意をすれば、それを叶える力はきっと備わっているのではないかと思います。

日本にいない不便さはあるでしょうが、狭い国の価値観に縛られない良さや、海外のお相手や生活も視野に入れられる自由さもあるのではないかと推測します。これからの人生プランと照らし合わせつつ、自分らしくパートナーを探していけるといいですね。ささやかながら応援しています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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