「レディーファースト」は現代と昔では意味が全然ちがった?

レディーファーストといえば、「紳士たるもの女性を守るべし!」という具合に女性を大切にするイメージではないでしょうか。
ところで、時代によりレディーファーストの意味が変わってくることについて、諸説あることをご存じですか?
今回はレディーファースト、この言葉にどんな意味があるか、一緒に確認していきたいと思います。

目次

レディーファーストという言葉は中世ヨーロッパで誕生

レディーファーストという言葉は中世ヨーロッパで生まれました。日本女性が憧れる「女性を大事にする」レディーファーストからは信じられませんが、この単語が生まれたのは女性が蔑視されていた時代です。この時代でのレディーファーストとは、女性が男性の盾となり守ることでした。

レディーファーストとしての例は、エスコートする際に車道側を男性が歩くこと、男性が扉を開き女性を通すことなどがあります。この背景は、中世のヨーロッパではトイレ事情が不衛生で、窓から便を捨てていたことにあります。男性は自分の衣服に便をかけないため女性をさりげなく建物側へと歩かせたのです。また扉を開けて女性を先に通すのは、扉の内側に賊が潜んでいた時に不意打ちされないため。国を守る男性の命は重要なので、女性を男性の盾としていたのでしょう。
信憑性は薄くなりますが、戦争中に弾よけとするために女性を先に歩かせた説があります。こう聞くと、女性を男性より先に歩かせることが恐ろしくなりますね。

ちなみに日本男児が女性の3歩先を歩くのは、暴漢が現れた際女性を守るためです。今は3歩となっていますが、江戸時代では3尺後、男性が刀を振り回して闘っても女性に刀が当らない距離をあけることとなっています。日本男児は横暴なようで、自分より力の劣る女性を守っていたのでしょう。

昔の常識:淑女のたしなみとして男性を立てること

古来ヨーロッパでは女性より男性が優位に立っていました。上流階級に生まれた女性は男性を立てる淑女となるよう、マナーを学んでいます。幼いうちからマナーを勉強することで、ようやく一人前の女性と認められることとなっていました。学習するマナーの例は、
・男性より早く身支度をすませること
・男性の重要な話を耳に入れないために男性より早く食事をすませること
・先に室内に入り、男性を迎える準備をすること
女性を優遇することがレディーファーストという印象がありますが、男性を立てて仕事をしやすくする淑女としての女性の作法でもあったのでしょう。

現代の「レディーファースト」は男性の下心の意も

女性に優しく・・・。この意になる現代のレディーファーストは、立場のない男性が地位を持っている女性の心に住み着くためのものでした。例えば日本でも家を継ぐ長男は優遇された生活を送りますが、それは遠く離れたヨーロッパでも同じこと。家を継がない次男、三男が生き残る方法は地位の高い女性や未亡人に気に入られることだったのです。戦で夫を失った女性たちは優しくされるとうれしくなるものです。女性を守り、女性のために尽くすレディーファーストは男性が生き延びるための方法として成り立っていました。

日本では「レディーファースト」がなぜ定着しなかった?

どうして日本でレディーファーストが定着しないのか?とテーマを授業で出された時に
―日本男児は女性を大事にしないし自己中心的
―それに比べて西洋の男性は優しくてすばらしい。日本人男性にもぜひ見習ってほしい
と女子学生たちがまとめた際に女性教授が日本にはレディーが絶滅しているためこの作法は普及しないと話していた有名なうわさ話があります。確かに横柄にしている女性のことを守る男性はいません。大事にされることには理由があります。レディーファーストを受けたいなら、大切にされる、守られる女性となるべき努力をしていきましょう。

まとめ

レディーファーストがもともと女性を下に見る作法だったり自分が生き抜くためのいじましい方法だったりしたとしても、現代には女性を気遣うためにレディーファーストをしてくれる男性も存在します。時代が変わったのです。昔の常識はいまの非常識。

昔と違い女性も男性のために命をかけること、頭のまわる淑女としてふるまわなくても大丈夫な時代になりました。意味が変わって現代のレディーファーストが女性を優しくエスコートすることだとしたら、男性は女性のことを大事にする心意気、女性は男性の心意気をくみとる力が必要です。男性と女性、どちらの性に生まれたとしても思いやりの気持ちを忘れないようにすることが重要ですね。

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