ヴィンセント・ジョウ★ アメリカの天才ジャンパー。素顔はキュート!【フィギュアスケート男子】

/*/*]]>*/

初公開日:2019年11月1日


Vincent Zhou
ヴィンセント・ジョウ



2000年10月25日生まれ、アメリカ合衆国 サンノゼ出身。

身長175cm。趣味は詩を書くこと、ハイキング。

2019年四大陸選手権、世界選手権ともに3位。 ネイサン・チェンとともにアメリカを引っ張る若き天才ジャンパー。

2019-2020シーズンからは、紀平梨花らを指導する、日本の濱田美栄コーチにも師事することになり、北京オリンピックでの活躍が期待される選手の一人。

愛称はヴィンス。


2019年世界選手権で銅メダルを獲得



2017年の世界ジュニア選手権では、難易度の高い4回転ルッツと4回転サルコーを決め、ジュニアの歴代最高得点を記録し優勝。その二つのジャンプに加え、現在はトウループ、フリップと4種類の4回転を習得。

シニアシーズン2年目の2018-2019シーズンには、四大陸選手権初出場でメダルを獲得。同年の日本開催の世界選手権では、両手を上げて跳ぶ美しい"タケノコジャンプ"など、次々とジャンプを成功させ、 ネイサン・チェン羽生結弦に続き3位に入るという輝かしい成績を残した。




2019-2020シーズン。4月にアメリカの名門・ブラウン大学に進学したヴィンスは、学業に専念するためにグランプリシリーズへの参戦辞退を発表。その後世界選手権への代表権をかけた全米選手権で、4か月振りに実戦へと復帰した。練習場所の確保に苦労し、2か月間も氷上に立てない期間があったというが、感情のこもった滑らかなスケーティングと完成度の高いジャンプで総合4位に入った。

前回大会で見事銅メダルを勝ち取った世界選手権での完全復帰を目指したが、コロナウイルスの影響を受け、残念ながら試合は中止に。

コロナ禍で迎えた2020-2021シーズン。2年ぶりにスケートアメリカに出場し、シニアのグランプリシリーズ初となるメダルを獲得。
しかし、シーズンの集大成の世界選手権を前に足首を故障。痛みをかかえながらも構成の難度を落とすことなく果敢に挑んだが、ジャンプが乱れ、フリー進出を逃した。

前回大会メダリストのまさかの結果に衝撃が走ったが、その心は決して折れたままでは終わらなかった。
再び這い上がるために、そしてオリンピック出場枠最大の「3」枠を取り戻すために。強い決意を胸に、特別なシーズンが始まった。


さらなる進化を遂げ、北京オリンピックを目指す!


勝負のオリンピックシーズンに選んだのは、昨シーズンのショート「Vincent (Starry Starry Night)」と、世界選手権銅メダルを獲得した3シーズン前のフリー「映画『グリーン・デスティニー』より」。


初戦の国際B級大会のクランベリーカップに出場すると、ショートでいきなりノーミスの演技を披露。フリーでも4回転ジャンプ5本を着氷させ、優勝。
北京オリンピック最終予選を兼ねたネーベルホルン杯でも優勝を飾り、自らの手で北京の出場枠「3」を確保。世界選手権でフリーに進めなかったことにより、一旦保留となっていた枠を自らの手でつかみ取った。


2021年スケートアメリカでのヴィンセント・ジョウ選手

いよいよシーズン前半の要となるグランプリシリーズが開幕。

1戦目はスケートアメリカ。
ショートの滑走順は、世界ランキングの低い順となるため、いきなり1番手で登場したヴィンス。
緊張する場面をものともせず、冒頭の4回転ルッツからの難しい連続ジャンプを完璧な出来で着氷。乱れたジャンプもあったが、スピンとステップは最高のレベル4で揃え、完成度の高い演技を披露。

昨シーズンとは異なり、観客が入った客席からは、惜しみない拍手が降り注ぐ。
得点は97.43点で暫定1位。その後10人の選手が滑るも、その得点を上回る選手は現れず、そのまま首位で折り返すこととなった。


2021年スケートアメリカで優勝したヴィンセント・ジョウ選手

翌日のフリーは最終滑走。
空にはばたいていくかのような美しい4回転ルッツを決めると、その他のジャンプも次々と成功。力強く凛とした滑りに、リンクには希望への道を歩むヴィンスを後押しするかのような追い風が吹いていく。最後のスピンには、会場からは大きな手拍子もわき起こり、その力を一身に受け、片膝をついたポーズで渾身のフィニッシュ。
圧巻の演技に観客はスタンディングオベーション。ヴィンスは両手で顔を覆い、しばらく立ち上がることができなかった。

得点は198.13点。ショート、フリーともに1位で完全優勝が決まると、万感の思いがこみ上げたのたのか、熱い涙を流した。

次戦は、羽生結弦、宇野昌磨ら強豪ひしめくNHK杯。
5本の4回転ジャンプとマスターピースともいえるプログラムを携え、東京・代々木の舞台で熾烈な優勝争いに名乗りを上げる。


スケートだけじゃない! ヴィンスの魅力



フィギュアの才能だけではなく、頭脳明晰ぶりでも知られるヴィンス。アメリカの飛び級制度で、なんと16歳の時には高校を卒業していたというほどの頭脳の持ち主。 プライベートでは、子どもの頃からNHKのマスコット「どーもくん」のキャラクターが大好き。演技後、ファンからリンクに投げ込まれた「どーもくん」のぬいぐるみと一緒に得点を待つ姿がキュートと話題になったことも。2018年にはNHK杯出場を決め、氷上で「どーもくん」と念願の共演を果たした。


今シーズンのプログラムは?


SP:Vincent (Starry Starry Night)

FS:映画『グリーン・デスティニー』より

 

ショートは、自身と同じ名前を持ち、特別な思いを寄せるプログラムを継続。

「Vincent」は、アメリカのシンガーソングライターであるドン・マクリーンが、かの有名画家フィンセント・ファン・ゴッホを思って書いた曲。曲中にはゴッホの作品にまつわる歌詞が並び、ヴィンスの心地よいスケーティングと融合することで、まるで絵の中の情景を見ているような気分にさせてくれる。
振付はローリー・ニコル。

フリーは2018-2019シーズンのプログラムを使用。かつてジェフリー・バトルが振り付けたものを、ローリーがリメイクしたもの。
映画『グリーン・デスティニー』は中国が舞台で、伝説の名剣グリーン・デスティニーを巡り、武術の達人たちが織りなすアクション大作。プログラム内には、自ら学びに行ったという中国武術を彷彿とさせる振付もあり、見どころの一つとなっている。

ちなみにこの映画には、「信じれば誠に通じる。願い事は信じる者が叶える」という有名な台詞が登場する。
困難を乗り越え、自分のスケートを信じて北京オリンピックへと挑むヴィンス。自身のルーツでもある中国の地で、このプログラムとともに夢をつかみ取ってくれることを期待したい。


これまでのプログラムは?


【2020-2021シーズン】

SP:Vincent

FS:Algorithm

 

自ら選んだというショートの曲は、「Vincent」。

星降る夜をイメージした衣装を身にまとい、氷の上を風のように舞う美しいナンバー。

振付はローリー・ニコル。

フリーは2018-2019シーズンのショートに続き、Museの曲を使用。

振付は初タッグとなるミーシャ・ジー。

近未来を思わせる独創的な振付で、ショートとはまた違った一面を見せてくれる。感情がほとばしるような力強いコレオシークエンスと、ラストのポーズは必見。


2019-2020年シーズンのプログラム

2019-2020年シーズンのプログラム

SP:I Will Wait
FS:映画 『クラウド アトラス』より

ショートは、世界的な人気振付師シェイリーン・ボーンとの初タッグ。爽やかな雰囲気の曲にのせて、颯爽とジャンプを決める姿に注目。