大人なのに胸がぎゅっとする。美しくて切ない世界の名作絵本10冊。

子供が読むものだと思われがちな絵本ですが、実は絵本にハマる大人が続出しているんです。優しい語りべで一番大切なことを教えてくれる、そんな10冊を今回はご紹介。"今だからわかること"に気付けば、明日からの景色が変わって見えるかも。

大人が読んでもしみる世界の名作絵本10選!

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子どものころはあんなに読んだのに、いつしか手に取らなくなってしまう…。そんな絵本ですが、大人になったいまだからこそ胸に染みる名作がたくさんあることを皆さんはご存知でしょうか?今回は私が今まで読んだ中でも特に染みた、そんな10冊をお届け。読書の秋を、絵本から初めて見るのもいいかもせれませんよ!


様々な気持ちを深く考えさせてくれる名作たち

絵本の名作は数多くありますが、その中でも特に本質的なものに問いかけてくる作品をピックアップしました。


ビロードのうさぎ

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出展: Amazon

ある日、ぼうやのもとにやってきたビロードのうさぎ。たくさんのおもちゃにかこまれて部屋のすみで小さくなっていたうさぎは「子どもに愛されたおもちゃは いつかほんものになれる」ことを知ります。やがて、ぼうやといっしょにすごすようになったビロードのうさぎに まほうがおとずれて…

引用元:EhonNavi

クリスマスに男の子の家に来たビロードでできたうさぎのぬいぐるみは、男の子は毎晩うさぎと一緒に寝たり、一緒に遊んだり…。ぼろぼろになってもうさぎは幸せでした。それは「男の子のほんもののうさぎ」になったと感じていたからです。ところが別れは突然やってきてしまいます。

古典的名作と言われ世界中で愛されてきた「ビロードうさぎ」を、酒井駒子さんが絵本にした傑作ともいえる作品。この物語をここまで切なく描きあげることができるのは酒井駒子さんだけではないでしょうか。

誰しも子どもの頃大事に抱きかかえていた「おもちゃ」も大人になったらいつか手離してしまうけれど、大切なことには変わりないはず。本当の意味での”本物”ってなんだろう?と深く考えさせてくれる物語です。


100万回生きたねこ

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出典: Amazon

100万回も死んで、100万回も生きたねこがいました。王様、船乗り、手品使い、どろぼう、おばあさん、女の子…100万人の人がそのねこをかわいがり、100万人の人がそのねこが死んだときに泣きました。あるときねこは誰のねこでもない、のらねこになりました。自分が大好きなねこは、めすねこたちにちやほやされて有頂天になりますが、一匹の白く美しいねこに魅せられます。やがて子どもが生まれ、自分よりも大切な家族を持つことに。そして…。100万回死んでも悲しくなかったねこは、はじめて愛することを知り、愛する者を失って涙を流すのです。

引用元:EhonNavi

1977年初版以来、多くの人々に愛されて読み継がれてきた「100万回生きたねこ」。100万回生きた中で様々な飼い主に愛されますが、自分から愛したことはなかった猫が、初めて自分から愛するということを知って…。

日頃愛されることばかりを望みがちですが、これを読むと、「私もこんな風に誰かを愛してみたい」と思えます。


にじいろのさかな

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出典: Amazon

ぼくはこんなにきれいなのに、どうしてだれにもすきになってもらえないんだ?にじいろにかがやくうろこをもった、世界でいちばん美しいさかなは、ひとりぼっちでさみしいさかなだった。ある日、にじいろのさかなは、なやみをひとでにうちあけた。

引用元:EhonNavi

世界中で愛され、今やシリーズ化もされている「にじいろのさかな」。谷川俊太郎さんの柔らかな翻訳で心地よい日本語に仕上がっています。生まれつき持った美しいうろこを自慢していたさかなとその周りの生き物たちの気持ちの変化はもちろん、絵本に施されたホログラムのうろこも、物語の内容をグッと深めてくれます。

実はこの絵本の感想は賛否両論、様々な意見のものがありますが、それらもふまえて自分の感性を見つめ直してみるのもいいかもしれません。


しろいうさぎとくろいうさぎ

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しろいうさぎとくろいうさぎ、二ひきのちいさなうさぎが、ひろいもりのなかに、住んでいました。二ひきは毎日、一日中楽しく遊びました。

あるとき、ニひきで遊んでいる最中、くろいうさぎが座り込み、とても悲しそうな顔をします。どうしたのか訊ねるしろうさぎに、くろうさぎは言います。「ぼく、ねがいごとをしているんだよ。いつも いつも、いつまでも、きみといっしょにいられますようにってさ。」二ひきは手を握り合い、たんぽぽの花を摘んで耳にさしました。

引用元:EhonNavi

二匹のしろいうさぎとくろいうさぎが結婚するまでの過程を描いたこの作品は、落ち着いた色合いと語り口がまさしく”大人”な一冊。くろいうさぎが時折悲しそうな顔をする理由…。誰かを好きでいることは幸せだけど、時々切ない。そんな気持ちを感じさせてくれる一冊です。


ちいさなくれよん

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おれてみじかくなったきいろいくれよんがごみばこにすてられました。「ぼく、まだかけますよ。まだ、きれいにぬれますよ」おおきなこえでよんだけれど、だれもひろいにきてくれません。「そうだ。あのひろいそとへ、でてみよう。なにかぼくのやくにたつことがあるかもしれない」

引用元:EhonNavi

折れて短くなった黄色いクレヨンはくずかごに捨てられてしまいますが、自分がまだまだ役に立つことを信じてくずかごを抜け出し、外の世界へ出て行きます。そこで子供たちに使われなくなったくつやおもちゃと出会い、クレヨンは自分の身を削りながらきれいな黄色に塗り直してあげるのです。

ページをめくるごとに小さくなっていく黄色いくれよんに、胸をぎゅっと締め付けられるような思いになりますが、物を大切にする気持ちを忘れてはいけないなと思わせてくれます。ラストシーンは思わず涙がこぼれてしまう、優しい大人の絵本です。


大切な人のことを思い出す作品

読み終えたあと、自分のことを大切に思ってくれていた人や仲良くしてくれた人に「会いたいな」と思える、優しい絵本を集めました。


くまのコールテンくん

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おもちゃ売場のくまの人形を一目で好きになり、自分の貯金をはたいて買いに行く女の子と人形との心のふれあいを描く。

引用元:EhonNavi

完璧じゃなくとも愛されることの喜び、愛する人との出会いを描いたこちらの作品も多くの人々に読まれ続けて来た名作です。真夜中のデパートにボタンを探しに行くシーンは何度読み返してもドキドキしてしまいますが、ラストの心温まるシーンでは優しい気持ちになれますよ。大切な人の顔を思い出してしまう作品です。


ふたりはともだち

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仲よしのがまくんとかえるくんを主人公にしたユーモラスな友情物語が5編収録された絵本。

引用元:EhonNavi

がまくんとかえるくんを主人公に友情物語を5編収録された「ふたりはともだち」は、小学校の教科書に採用されているくらい有名な作品なので聞いたことがある人も多いかもしれません。思いやりがあって優しいかえるくんと、ちょこっとわがままながまくんの二人の間から生まれる会話は、いつか自分が友だちとした会話に似ているような…そんな懐かしい気持ちになります。

5編の中でも最後に収録されている「おてがみ」は、手紙を貰ったことがないというがまくんに、かえるくんがこっそり手紙を出す話。かえるくんの手紙の内容にグッと来てしまうかも。友だちに会いたくなる作品です。


いつでも会える

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ぼくはイヌのシロ。ミキちゃんが大好き。でもある日とつぜんミキちゃんがいなくなった。どこ? どこ? どこ?かなしくて、かなしくて、目をつむると、そのとき…。シロがかなしみをのりこえるピュアな絵本。

引用元:森のえほん館

柔らかくかわいらしい絵のタッチとは裏腹に、かなり切ない内容の「いつでも会える」。大好きな飼い主を突然亡くした犬のシロの心の移ろいが淡々と描かれつつ、小さく無邪気なシロが大きな悲しみを懸命に乗り越えようとする姿に胸を打たれます。全体的な文字数は少なめですが、だからこそ伝わるシロの切ない心情に思わず涙をこぼしてしまうかも。


立ち止まってしまった時に読みたい作品

自分らしさってなんだろう?と考えることはありませんか?ここで紹介する2冊は、悩んだり立ち止まったり、自分を見失いそうになったときに読みたい絵本です。


ぞうのエルマー

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ジャングルの奥に、楽しそうに暮らすぞうの群れがありました。ぞうたちはみな同じぞう色ですが、その中でエルマーだけがつぎはぎ、まだらのぞう。体は、きいろ、だいだいいろ、あか、ももいろ、むらさき、あお、みどり、くろ、そして、しろ……と、ぞう色ではありません。みんなを笑わせる主役はいつもエルマー。でもエルマーにとって、自分だけ違っていることは悩みのたねでした。そこである日、エルマーは「ほかの ぞうとおなじいろになりたいな」と考えて、こっそり群れを抜け出します。

引用元:EhonNavi

ほかの象達と違う見た目なことを気にしているエルマーが、みんなと同じになろうと象の群れから抜け出す物語。

「どうしてぼくだけみんなとちがってるんだろう。だいたい、パッチワークのぞうなんてへんだよね。だからみんなわらうのかな、ぼくのこと。やんなっちゃう」と言うエルマーに少し切ない気持ちになってしまいますが、終始明るい絵柄とテンポで進んでいくので読み終えた頃にはポジティブな気持ちになれます。


わたしのワンピース

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うさぎさんがワンピースを作りました。それを着てお花畑を散歩すると、ワンピースが花模様に…。次々変わるワンピースの模様。日本を代表するファンタジー絵本です。

引用元:EhonNavi

1969年に発行されて以来、たくさんの子どもたちに夢を見させてくれた「わたしのワンピース」。読み聞かせてもらった人も多いのではないでしょうか?真っ白なワンピースが様々な柄に変わっていく様は、大人になった今読んでも幸せな気持ちにしてくれますし、何より「わたしならどんな色にでもなれる」という勇気を与えてくれる一冊です。


ときおり絵本のページをめくってみて

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大人になった今だからこそ、たまには童心にかえって絵本を手に取るのもいいかもしれませんよ。

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