恋愛アニメを見て「じれったい」と感じるパートナーと「甘酸っぱい」と感じる私

こんにちは、斗比主閲子です。


先日、『月がきれい』というアニメを見ました。昨年放送されていた作品で、中学生の恋愛ストーリーです。


出会い方、付き合うまでの経緯、付き合ってからのやり取り、そして人物像がとても丁寧に描かれていたため、「いい作品があったよ」とパートナーにもお勧めしました。


パートナーは私より先にアニメを見ていることが多いので、もしかして既に知っているかもと思い「タイトルは月がなんちゃらって作品なんだけど」と言うと、「そんな作品あったっけ?」と反応が悪い。


見てないのかなと思い、ストーリーをザッと説明したら「あー、分かった! でも、あれ、好みじゃなかったな。見るの途中で止めたもん」とのこと。


私が面白いと思った作品は、大概、パートナーも面白いと感じることが多かったため、この反応は珍しく、ちょっと驚きました。


目次

「こんなによくできているのに!」「恋愛の参考になる?」

何が腑に落ちなかったのかパートナーに聞いたところ、


「たしかに中学生がリアルに描かれていたけれど、ふたりの関係が全然進まないことにイライラしてしまった。
お互いに好き合っているのが分かっているのだから、疑心暗鬼になるのではなく、言葉で説明して、もっと関係を深めたらいいのにって。だから、恋愛という側面からはあまり参考にならないなと思った」


恋愛系の創作物の良し悪しを、参考になるかならないかで判断したようです。


いわゆる普通の少女漫画(素朴な人柄の主人公の女の子が、人気者の男の子に好かれる系)も現実世界で恋愛をする上での学びはほとんどありませんが、参考にならないとはパートナーから聞いたことがありません。


どうやら、少女漫画は創作としてテンプレートがあるものとして楽しめるけれど、『月がきれい』は描写がリアルなだけ、何か教訓を得られるだろうという視点で見てしまっていたということでした。なるほど。


パートナーの恋愛観を思い返してみると

思い返してみると、結婚前の恋愛において、パートナーはかなりぐいぐい関係を詰めてきていました。


パートナーの考えとしては、お互い良いと思ってるなら付き合ったらいいし、付き合って相性が良ければ結婚したらいいという感じで、次のステップに進むことを積極的に提示してきたのを覚えています。


元々、パートナーは中学生ぐらいから合コンに行ったり、夜中に家を抜け出して恋人と遊んでいたりと、積極的に恋愛を楽しんできたタイプ。だとすれば、『月がきれい』のような、文科省が推奨してもおかしくない健全な恋愛模様が、ある部分ではリアルであったとしても、自分の感性や経験に合わないというのは、さもありなんと思いました。


私といえば、そもそも恋愛自体に興味がなく、『月がきれい』で言えば、主人公の文学少年のように、中高生の頃は岩波文庫を貪り読む日々を送っていました。そして、創作ものはどんなものでもその世界観とキャラクターの考え方にロジックがあれば、自分の人生とは特に照らし合わせず、そのまま受け入れるスタンスです。
ですから、『月がきれい』を見て「中学生らしい恋愛を丁寧に描いた、良い作品じゃないか」と素直に思いました。奥ゆかしい中学生の男女なら、奥ゆかしい恋愛をしてもおかしくないだろうと。


奥ゆかしい夫婦生活はしんどい

ふとしたきっかけで、恋愛や恋愛物に関するスタンスがパートナーと違うことを改めて認識したわけですが、では、この違いによってこれまでの結婚生活に何か支障があったかといえば、私が思いつく限りでは特に何もありません。


当たり前っちゃ当たり前で、恋愛のプロセスはお互いが好きになり付き合うまでの短期間のことですからね。もちろん、それ自体は楽しいし貴重なもので、恋愛だけの時間も数年はありますけれど、結婚生活と比べれば圧倒的に短い。
結婚前に恋愛をしていたとき、その恋愛はその後に続く結婚生活の前哨戦です。その上、結婚は介護や相続など揉めるイベントが多数発生する。


私もパートナーも、誤解を与えないよう、自分が考えていることを相手に伝えたほうがいいというポリシーをお互いに持っています。
私自身は恋愛期間ぐらいは多少奥ゆかしくてもそれはそれでありと思ってますが(中学生なら当たり前とも考えている)、奥ゆかしい結婚生活は、かなりシンドいと考えています。長く続く結婚生活においては愛情というのはすり減りがちで、愛情表現を適切に伝え合っていないと愛情を維持するのは簡単じゃないですから。


……などということを、一つの恋愛作品を介して考えてみました。「何だよ、結局ノロケかよ!」と思われたとしたらすいません。


お互い考えていることを伝え合って、擦り合わせる習慣があれば、多少の物の見方に違いはあっても、仲良くやっていけるという、一つの事例としてお読み頂けると幸いです。


Text by斗比主閲子


初出:2018.03.30


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