大失恋を打ち明けている最中、友達はラインで次のデートの約束をしていた

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『セブンルール』というテレビ番組が好きだ。その時話題の様々な女性が、自らが人生に課す7つのルールを紹介し、そこから彼女たちが歩んできた過去、今後進んでいく未来を垣間見ることができる。

しばしば私も、もし出演したら、なんて妄想をしてみて、私のセブンルールは何か考えてみる。その時々によって答えは異なるが、いつだって必ず7つのうちに入るルールがある。それは、“誰かと会っているときに、携帯を触らない”だ。

私は、その時一緒にいる人との時間を「大切にできる自分」でいたい

もちろん、写真撮影、目的地に向かうための地図アプリや乗り換えアプリ、緊急の連絡などは例外である(そのような時は、「あ、地図見るね」などと声をかけるようにしている)。それ以外の必須ではない目的では、携帯を触らないというのが、正確なルールだ。

もちろん色々な理由はある。その時一緒にいる人との時間をきちんと大切にしたいし、隣にいなくちゃできないことをしたい。

でも、一番の理由は、その時一緒にいる人との時間をきちんと大切にしたいし、隣にいなくちゃできないことをしたい人なんだなと思われたいからだ。本当は一人の時には携帯をずっと触っていて、SNSパトロールなんて日常だ。でも、それでも。

数年前、当時仲良くしていた友達に「大失恋」を打ち明けた時…

数年前に、当時仲良くしていた友達に大失恋を打ち明けたことがある。ご飯が食べられなり、あまり深く眠れず、このまま暗い部屋の隅でフローリングの木目を視線でなぞっているだけではだめになる、この気持ちを吐き出さなくちゃと彼女を誘い出した。

快く承諾してくれて、新宿のスタバでつらつらと今の状況を拙い言葉で伝えた。伝え終えた頃には、エクストラホットで注文したカフェラテは、口を付けない状態で冷めきっていた。「うんうん、そうか、辛かったねえ、大丈夫?」と相槌を打ちながら聞いてくれた彼女。私はそんな彼女に伝えることでいっぱいいっぱいで、手元のカフェラテが熱を失う様子に視線が釘付けだった。

話し終え、少し時間が経った頃、「ちょっとトイレ行ってくるね」と席を立った彼女が置いていった携帯が視界に入る。見るつもりはなかったが、視界に入ってきたのだ。ロック画面は解除されたままになっていて、そこに映っていたのは彼氏とのLINE画面。次のデートの行き先を決めるようなやり取りに、「やったー!!うれしいっ!」という彼女のコメント。喜び飛び上がる猫のスタンプ。

私が悲しみに打ちひしがれて、言葉を何とか絞り出そうとしている時に、彼女はするすると相槌を打ちながら次のデートに期待を膨らませていた。彼女の飲んでいたアイスコーヒーは空っぽで、氷が解けた水すらも飲み干されていた。

私は誰かと一緒にいる時、その人と感情を共有できている人でいたい

思ったより冷静で、ああなるほどね、なんて思っていた。この諦めのような気持ちほど、虚しいものなんてあるのかなぁ。彼女に吐き出して、どうしたかったんだろう。どうしてもらいたかったんだろう。

一緒にコーヒーを飲みたかったわけでも、適当な頻度の適当な相槌を添えて聞いてもらいたかったわけでもない。ただ、感情を共有したかっただけなのだ。

私は誰かと一緒にいる時は、いつでもその人と感情を共有する準備ができている人でいたい。そのために、携帯はカバンの中にしまっておく。ブルーライトを浴びながらでは分からない、その人の喜怒哀楽に向き合うために。

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