周りから「一線を引かれがち」な女性が気軽に話しかけてもらうには?

発言小町に、「ナンパはされるのに敷居が高いと言われる」という投稿が寄せられました。

トピ主さんは、「ナンパされることが多い」という女性。「容姿は悪くない方だと思う」とのことですが、学校や職場では「高嶺(たかね)の花って感じ」「変な事言うと、バカにされそうで気軽に話せない」などと一線を引かれがちで、それが悩みだと書いています。「ナンパ師にモテても仕方ないし、この状況を逆転させたい」と望んでいます。

目次

「気軽に話しかけてもらいたい」という気持ちが、外見に表れている?


スカウトをされたり、「高嶺の花」と言われたりすることの多いトピ主さんは、ご自身でも認めているとおり、実際に「美人」なのでしょう。街ではよくナンパをされるし、外国人に道を聞かれることも多いのに、学校や職場などでは、“気軽に声をかけられない存在”として扱われてしまう――。

シンプルに「美人であること」も、周囲が気軽に声をかけづらい理由の一つなのでしょう。しかし、美人がみな、「ナンパはされやすい。でも周囲から話しかけられにくい」というわけではないですよね。原因を考えてみましたが、「外見に関して“女性としての魅力”が引き立ちすぎている」ということは、可能性としてあるかもしれません。

通常、メイクやファッションには「他人にこう見られたい」「こんなふうに扱われたい」という欲望が反映されます。トピ主さんには普段から「周囲にもっと気軽に声をかけてほしい」という思いがあるようですし、その思いが服装や雰囲気に反映されてしまっているのかも。ナンパをしてくる人は、それを素直に受け取り、「女性として評価していいのだな」「声をかけても断られなさそうだ」などと感じて、気軽に声をかけてくることが想像できます。

一方、職場や学校は、勉強や仕事が目的の場なので、あまり「外見の魅力」ばかりが目立ちすぎてしまうと、場の雰囲気から浮いてしまったり、周囲をちょっと緊張させてしまったりすることもあります。その結果、“人として”少し近寄りがたい雰囲気になってしまっている、なんてことも考えられます。

あくまで推測ですが、ただでさえ美人で目を引いてしまうのであれば、「フランクな性格は、言葉や態度で示せばいい」と考えて、外見に関しては、少しガードを固めにしてみては。例えば今が華やかな感じなら、少し落ち着いた雰囲気にしてみる。きちんとした着こなしやクール系の要素を取り入れてみるのもよさそうです。外見は個人の自由ではありますが、現状を変えたいならば、「自分をちょっとプロデュースしてみよう」くらいの気持ちで、メイクやファッションの方向性を変えてみては。それだけで、多少なりとも変化が期待できると思います。

「自信」を容姿にばかり頼っていると……


また、ナンパ慣れしている人の中には、多くの経験から、女性の「心の隙」を見抜くスキルに長けている人もいるようです。周囲に“高嶺の花”として扱われ、距離を置かれてきた経験から、もしかしたらトピ主さんの心の奥には「私は周囲に正しく受け入れてもらっていない」という不満や悲しみがあり、「他人に好かれること」「評価されること」への“渇望感”があるのかもしれません。周囲の自分への態度に納得がいかないのは、「もっと受け入れられたい」という望みがある証拠。そうした「心の隙」を見抜かれ、頻繁に声をかけられてしまうという可能性も考えられるでしょう。

さらに、トピ主さんは外見や容姿を評価されることが多いため、そこに「自信のすべて」を頼ってしまっている、なんてこともあるのかもしれません。容姿以外にあまり自信が持てないために、もしくは逆に「私はもっと多くの人に好かれるはずなのに……」などと自分への期待値が高いために、“今以上”を目指して、いっそう「容姿を磨くこと」に意識が向いてしまう、ということも考えられます。

この場合、自分の内面の魅力についてもしっかり自覚し、自信を持てるようにしていくことが根本的な解決になると思います。「容姿以外で私のいいところ、胸を張れるところってなんだろう?」と考え、一度、紙などに書き出してみるのもおすすめです。

自分の「個性」を大切にしながら、こちらから話しかけていこう


続いて、周囲との関係について。「話せば、気さくな人と言ってもらえることもある」というトピ主さんですが、そもそも周囲と話す機会が少ないのは、「あまり話しかけられないこと」に加え、「トピ主さんのほうからも積極的に話しかけていない」という事情があるのではないでしょうか。

「話しかける」というのは、「相手に興味を持っていますよ」という気持ちを表す行為。もしかしたら、トピ主さんは「美しくて近寄りがたい雰囲気」であることに加え、自分からあまり話しかけていかないため、「周りに興味がなさそうな人」に見えてしまっている――そんな可能性も感じました。そうであれば、自分からどんどん積極的に声をかけていくことが、最大の問題解決の糸口になるはずです。

さらに、「笑顔を増やす」「愛嬌よくするよう心がける」「明るい雰囲気でいる」「あいさつを積極的にする」などの心がけも、“気軽に話せそうな雰囲気”を増強してくれるでしょう。

また、自分の「個性」を意識することも大切です。一般的に、人を魅了する女性の魅力には、いろいろな種類があります。「セクシーさ」「品」「細やかな気遣い」などもあれば、「包容力」「優しさ」「自分を受け入れてくれそうな温かい雰囲気」などもあるでしょう。そして性別を抜きにした、人としての、その人にしかない「個性」にも強力な誘引性があります。

これらすべてが絡み合って魅力となるわけですが、前者のような、「一般的に女性に望ましいとされる魅力」ばかりを意識しすぎていると、あまり「個性」が伝わらず、“いい感じの人”には見えるものの、「この人と深く仲良くなってみたい」という特別な吸引力に欠けてしまうこともあります。

もしかしたらトピ主さんは、周囲に受け入れられたいがあまり、「女性としての魅力」ばかりを意識しすぎて、「個性」を閉じ込めてしまっているなんてこともあるのかもしれません。見た目はもう十分にすてきだと思いますので、これからは何よりも「話していて楽しいと思われる人を目指そう!」と行動していけば、周囲の人が抱く印象もきっと変わっていくだろうと思います。

内面の心がけから、雰囲気や外見にも“変化”が起きていくといいですね。微力ながら応援しています。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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