気は合うけれど煙草と酒癖が気になる...そんな彼と我慢して付き合うべき?

発言小町に「34歳婚活、煙草と酒癖は妥協すべきか」という投稿が寄せられました。トピ主さんは34歳の独身女性。半年間、月2回のペースで食事していた37歳の男性に、「真剣にお付き合いしたい」と申し出を受けました。しかし、ヘビースモーカーであること、酒癖が悪いことの2点が引っかかり、返事を迷っています。

大好きな彼の酒癖が気になる…
大好きな彼の酒癖が気になる…

男性は「煙草とお酒はやめられない」と言っており、「酔っぱらって煙草を吸っている姿を見ると嫌悪感しかない」というトピ主さん。「私は相手の煙草と酒癖を妥協すべきなのでしょうか?」と問いかけています。

目次

男性の性格、どこまでなら許容できる? 基準は人それぞれ


「妥協」というのは、強い言葉ですよね。自分も相手もなんだかみじめな扱いに聞こえますし、「最初から妥協と思ってする結婚ならやめておけば?」などと言いたくなる読者も少なくないと思います。今回は、“妥協”ではなく“許容”できるかどうか、という観点でお話していきたいと思います。

まず理解したいのは、相手の特徴に関して「許容=気になるけど、まあいいかと思える」の基準は人それぞれ、ということ。「ヘビースモーカー」「酒癖が悪い」ということが許せる範囲だと思う人もいれば、絶対に嫌だという人もいます。他人はどうあれ、自分が許容できるかどうかをよく考え抜くことが肝心です。

今回その彼を紹介してくれた友人は、トピ主さんの年齢を考慮して「妥協しなきゃだめ」などとおっしゃったそうですが、自分で納得できないまま他人の言うことを聞いても、後悔が募るだけ。誰もその結婚に責任は取ってくれません。自分のためにも、友人のためにも、自分でしっかり考えて決断しましょう。

さて、相手の“マイナスに感じる魅力”を許容できるかどうかを考える場合、ポイントは以下2点になると思います。

妥協も大事
妥協も大事

A.マイナスを補うほどのプラスの魅力を相手に感じているか


具体的な例で言えば、「ヘビースモーカーだけど、彼の才能に惚れ込んでいる」「酒癖は悪いけど、彼の頭のよさをすごく尊敬している」といった“プラスの魅力”を感じているかどうか。

実際、結婚歴の長い女性たちは、お相手について「見た目はタイプじゃないけど、趣味が近くて楽しい」「貯金ゼロだったけど、子育ては熱心」「出世はしないけど、家事をしてくれて助かっている」といったプラス・マイナス両方の意見をよく語ります。マイナスに感じる部分があっても、「ここは好き、認めている、助かっている」という点があると、結婚生活は続いていく確率が上がると考えられます。

トピ主さんも、彼に対して「彼のここがいい。好き」と言い切れる点を見出すことができれば、タバコやお酒のことも多少は許容できるかもしれません。

B.別々に時間を過ごすことで解決できる問題ではないか


夫婦間には「別々」に行動することで解決できる問題もいくつかあります。代表的なもので言えば、お金のこと、趣味のこと、時間の使い方や家事分担などでしょうか。夫婦とはいえ、何もかもすべて一緒にしなくていいと考えることで、許容できる度合いは大きくなりやすいです。

たとえば、「家の中ではタバコを吸わない」「私との食事のときは、お酒を飲まない」といった約束を彼がしてくれれば、トピ主さんも許容できるかもしれないですよね。自分なりに「これくらいなら許容できる」というラインを決め、その約束を守ってくれるかどうかを交際の判断基準にしてみるのもひとつです。

急がば回れもありうる。「この人しかいない」の決め手は?


投稿文には、「煙草の臭いが服や髪につくのが非常に苦痛」「お酒の相手をするのがだんだん苦痛になってきた」「(お酒を飲んでいるときの彼と)一緒に居るのが恥ずかしくなってきた」といった記述が見られます。現状、トピ主さんはお相手にかなり“マイナスの魅力”を感じてしまっているようですね。

逆に、プラスの魅力として書かれているのは、「趣味や興味の方向は違うものの、なんとなくフィーリングが合う」「お酒が入ってない昼間などに会って話をしていると、とても楽しくて良い人」という2点です。その男性に「なんとなくフィーリングが合う」程度のよさしか見出せていないのならば、「非常に苦痛」という気持ちには勝てないようにも感じてしまいました。

察するに、本音のところでは、「ヘビースモーカーではなく、酒癖も悪くない人と付き合いたい」「でも友達のいうとおり、34歳だし、今後他に良い相手が見つかるという保証もない。彼を断ったら、後悔するかもしれない……」といった思いが交錯しているのかもしれませんね。早く結婚したい気持ちもあり、「とりあえず付き合ってみて、嫌なら別れる」といった時間の無駄もしたくないのかもしれません。

別の男子と食事をしてみると、自分の気持ちに気づけるかも!?


決断しきれないときは、「比較対象」を持ってみることが選択の助けになることも多くあります。交際前ですし、裏切りになるわけでもないので別の男性(ヘビースモーカーではなく、酒癖も悪くない相手)と食事をしてみるのも一案です。

そのときに、「やっぱりタバコも吸わず、酒癖もない人と一緒にいたい!」という自分の本音に気づくかもしれませんし、逆にその相手といても楽しく感じられず、今仲良くしている男性には「やっぱり気が合うのかも」といった発見があるかもしれません。

他に候補がおらず新たに探したい場合は、できるだけ独身の異性がいる場所へ出向くこと、そして快く感じる相手には自分からも声をかけること。この2点を心がけていれば、一緒に食事をする機会くらいはそこまでの労なく持てると思います。

自分の不快感をちゃんと伝えることから始めてみよう


最後に、トピ主さん側のスタンスについて助言をひとつ。まず、身近にいる男性のことを思い浮かべてみてください。父親、男兄弟、男性上司や同僚、男友達のなかにも、酒癖が悪い人、ヘビースモーカーの人がひとりくらいはいませんか? どの相手になら不快感を伝えられますか? 「不快だ」と正直に言える相手には、トピ主さんが心を許していたり、相手からの愛情を感じられたりしている可能性が高いです。

たとえばお父様がそうだった場合、娘のトピ主さんが「嫌だからやめて」と伝えたら、体への影響も考えて、家で吸ったり深酒をしたりするのは多少控えてくれるかもしれませんよね。今回の男性も、好意を持っているトピ主さんが「非常に苦痛に感じている」と知れば、ある程度は自重してくれるかもしれません。

「デートの時は必ずお酒の飲めるお店に連れて行かれる」という記述もありますが、嫌ならばきちんと「お酒を飲まないデートもしたい!」と自分から主張してみましょう。

トピ主さんがそう伝えても、お酒を飲める場所にしか行こうとしない男性ならば、よっぽどお酒に依存しているか、他の面でもワンマンな夫”になる可能性が高い男性、という推測もできます。パートナーの意見・意向に少しでも合わせようという姿勢があるかどうかは、いい結婚ができるかどうかの最大の決め手と言えるかもしれません。

それに、自分がしたいことや不快だと感じることを正直に言える関係でなければ、円満な結婚生活を続けていくのはなかなか難しいとも思います。昔はそういう結婚もたくさんありましたが、今の時代、忍耐の多い結婚というのは破綻しやすいです。

彼と生きていく未来に多少の可能性を感じているのであればなおさら、まずはトピ主さんが感じている「タバコやお酒に関する不快感」を彼にきちんと伝えてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。そのときの彼の対応次第で、トピ主さんの心が決まることもあるかもしれません。
(外山ゆひら)

この記事を書いたライター

外山ゆひら
対人関係、心や生き方に関する記事執筆が中心のフリーランスライター。読売新聞が運営する「発言小町」の相談コラムや、「恋活小町」を担当する。文芸、カルチャー、エンターテイメント方面を日々ウォッチしている。

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