今あるすべては天からの授かり物…こんな時だからこそ心に染みわたる映画「のさりの島」公開

少し心が疲れたときや元気になりたいとき、映画が「また頑張ろう!」と思えるように背中を押してくれることもあります。

コロナ禍で生活が変わり先が見えない今だからこそ、ぜひ見てほしい作品が2021年5月29日(土)より公開されます。


目次

心にじわじわと染みわたる注目作『のさりの島』とは


今あるすべては天からの授かり物…こんな時だからこそ心に染みわたる映画「のさりの島」公開の1枚目の画像

出典: ©北白川派

2021年5月29日(土)より公開の『のさりの島』。2019年に大ヒットした『嵐電』に次ぐ、北白川派の最新作です。京都造形芸術大学の映画学科と、『おくりびと』の小山薫堂プロデューサー、海外で高い評価を得た『カミハテ商店』の山本起也監督がタッグを組んで完成しました。

主役の“若い男(将太)”を演じるのは、若手実力派として多くの話題作へ引っ張りだこの注目株、藤原季節さんが。そしてこの作品のキーパーソンとなるのは“不思議な老女”の艶子を演じる原知佐子さん。悔しくも本作が遺作となりました。

また物語の動きを作り出す堀川清ら(きよら)役の杉原亜美さんなど注目の若手女優や、柄本明さんら名俳優たちが、まるでおとぎ話のようなじんわりと優しい世界を作り出します。

天草のシャッター街を舞台に、オレオレ詐欺の旅をする“若い男”と“不思議な老女”の嘘から始まった奇妙な共同生活。外からきた若い男は、とあるできごとから街の若者たちとともに、天草の持つ歴史の重みや家族、生きることについて向き合っていきます。


あらすじ


今あるすべては天からの授かり物…こんな時だからこそ心に染みわたる映画「のさりの島」公開の2枚目の画像

出典: ©北白川派

オレオレ詐欺の旅を続ける若い男が流れ着いたのは、熊本・天草の廃れた商店街。老女の艶子は、その男を孫として招きいれる。若い男は孫の“将太”として、艶子と奇妙な共同生活を送ることに。

ひょんなことから“将太”は、地元FM局のパーソナリティを務める清ら(きよら)に連れ込まれ、商店街の映画上映会の企画チームに参加することに。昔の8ミリ映像や写真など賑わいのあった天草の痕跡を探すなか、艶子の持っていた古い家族アルバムに1枚の写真を見つけて……。


「のさり」の意味とは


今あるすべては天からの授かり物…こんな時だからこそ心に染みわたる映画「のさりの島」公開の3枚目の画像

出典: ©北白川派

映画タイトルにある“のさり“とは、天草地方に古くから伝わる言葉です。“いいことも悪いことも、自分が置かれている境遇はすべて天から授かったものなので、否定せずに受け止める“という意味があります。

自然豊かで、キリスト文化が根づく異国情緒あふれる天草の、優しさの原点とも言える言葉。本作品では、物語の隅々まで“のさり“の精神が息づいています。

コロナ禍により心も体も疲弊しがちな毎日ですが、「今自分が置かれている状況には何かしらの意味がある」と思うと、踏ん張るための力がわいてくるかもしれません。天草の地では、長く受け継がれている言葉ですが、この時代だからこそ心に留めておきたい考え方ですね。



2021年5月26日(水)に発売された雑誌『anan』の稲垣吾郎さんによる映画評論連載でも取り上げられた本作品。

コロナ禍により生活が変わり、人とのつながりや生き方について考え直す機会も増えたことでしょう。希望や疲弊が入り交じり、さまざまなことに翻弄される今だからこそ“のさり“の優しさが心の奥深くまで染みわたります。ぜひご覧ください。



【映画概要】『のさりの島』公開日:5月29日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開プロデューサー:小山薫堂監督・脚本:山本起也出演:藤原季節、原知佐子、杉原亜実、中田茉奈実、宮本伊織、西野光、小倉綾乃、酒井洋輔、kento fukaya、水上竜士、野呂圭介、外波山文明、吉澤健、柄本明公式サイト:www.nosarinoshima.com



【参考・画像参照元】※©北白川派

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