リモートでも好印象を!今だからこそ気を付けるべき「電話&メール」のマナー
リモートワークが多くの企業で導入され、電話やメールで取引をする機会が増えた方は多いのではないでしょうか。相手の顔が見えないからこそ、言葉の表現やマナーが重要になってくる電話やメールでの対応。
そこで今回は、マナー講師に聞いた“リモートだからこそ”の気を付けるべき電話&メールマナーについてご紹介します。
1:電話での話し方で印象は変わる!
■依頼形で話をする
「~してください」というのではなく、「~していただけませんでしょうか?」と言われるほうが相手も気持ちよく受け入れられます。
■肯定的な話し方をする
「できません」「ありません」「わかりません」という否定的な言い方は、きついイメージを与えます。「できかねます」「他の物ならございます」など、言い方を変えるだけで相手に与える印象がガラリと変わりますよ。
■クッション言葉を使う
「恐れ入りますが」「申し訳ございませんが」「お手数おかけいたしますが」など、表現を柔らかくするために上手く使うことがポイント!
2:電話をかけるタイミングにも配慮を!
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電話をかける時間帯も配慮をすることが大切。たとえば、出勤時間直後やお昼休みの時間帯は避けるのがベスト。また、話が長くなりそうな電話の場合は、退社の時間間際にかけない配慮もときには必要です。
担当者の携帯電話に直接電話をするときに、留守番電話だった場合は、必ずお名前と用件を伝え「またお電話いたします」と一言伝えておくと、やり取りがよりスムーズになりますよ。
3:意外と知らない?適切な敬語を使って対応を
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ここでは電話応対で使いがちな間違いフレーズをご紹介します。
■相手の名前を確認するとき
NG1:「山田さまでございますね」
OK:「山田さまでいらっしゃいますね」
「~ございます」は丁寧語。自分が名乗るときに 「山田でございます」 と使いますが、相手側の場合は尊敬語の「いらっしゃる」を使いましょう。
■訪問先の受付で電話をするとき
NG:「佐藤部長様と10時にお約束しております」
OK:「部長の佐藤様(佐藤部長)と10時にお約束をしております」
訪問先の受付で電話をする際に名前の後に役職をつけると、それ自体が敬語なのでさらに「様」をつけると二重敬語になってしまいます。
■伝言を預かるとき
NG:「課長にお電話をするようにお伝えしておきます」
OK:「課長にお電話を差し上げるように申し伝えます」
「お伝えしておきます」は、課長に対する謙譲語であり、目上として扱うべき相手はお客様です。課長や部長であっても、お客様にとってはあなたの会社の一員ですので「申し伝えます」と丁寧語を使うのが適切です。
■相手に伝言を伝えるとき
NG:「安藤部長がよろしくと言っておりました」
OK:「部長の安藤がよろしくと申しておりました」
「言う」のではなく丁寧語の「申す」を使います。「安藤部長」も敬称ですので、「部長の安藤」もしくは「安藤」と名前だけにするのが適切です。
4:メールの宛名、部署名、役職、氏名は略さずに書く!
たとえば、「株式会社ABC」を「(株)ABC」と略さないように書きましょう。部署名の場合は、「営業部 営業第1グループ 部長 山本太郎様」を「営業 山本様」と勝手に略すのは失礼にあたります。
名刺やメールの署名通りに書くことが鉄則です。
5:メール返信時の件名「Re:」は消さない!
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返信ボタンを押すと、件名の頭に「Re:」がつきますよね。これは返信の意味なので、件名はそのままして変更・削除しないようにしましょう。
何度もメールのやりとりをして同じ件名のメールが何通にもなる場合は、文末に番号をつけると見返すときなどに便利。たとえば、「Re:新規プロジェクトの打ち合わせの件(3)」「Re:新規プロジェクトの打ち合わせの件(4)」と補足すると、相手にもわかりやすくなりますね。
6:メールはなるべく短く簡潔に!
メールでの用件は、短く簡潔にまとめるのが鉄則。長くなる場合は、文章にして添付する工夫をしましょう。一行は30文字を目安に、区切りのいいところで改行をいれるのがベター。
相手の顔が見えないリモートだからこそ、相手を思いやる気持ちとおもてなしの心を忘れずに。
相手を意識することで、与える印象もより良くなりますよ!
【画像】GaudiLab、SFIO CRACHO、 Farknot Architect、wichayada suwanachun /Shutterstock