額賀苑子 「かさなる地平」展
古(いにしえ)と今(いま)の地平の往来を再考する彫刻の展覧会
ギャラリーQuadrivium Ostium(神奈川県鎌倉市、代表:黒田幸代)は、2024年6月6日(木)から6月18日(火)まで、額賀苑子による個展「かさなる地平」を開催します。会期中の6月8日(土)には、額賀苑子氏のトークショーとレセプション・パーティーを開催いたします。【ギャラリーWEB https://quadriviumostium.com】
《ユニコーン》陶、金彩 25×14×9(cm)
(C)2024 Sonoko Nukaga
「かさなる地平」展について(額賀苑子)
「古の物語の登場人物と同じ地平に立つには」
ふるい物語や、昔の人が使っていたもの、作ったものと対峙する時、自分が立っている地平とは別の世界を想像する。
物語もふるい物も、彼らが生まれた瞬間から一度も途切れることなく存在し続けて、いま私の眼前までたどり着いたというのに。
彼らと我々の間に存在する断絶の正体は何なのか。
長い時間を渡り歩く中で少しずつ変容してきたで彼らの姿形によるものなのか、それとも、文明という強い光源で照らされた我々の足もとにできた濃い影のせいなのか。
Quadrivium Ostiumを訪れた時、生活とともに何の違和感もなく古美術が存在している空間で、私と彼らの間にある細く危うい糸のような繋がりは、実際には勇ましく堅牢な結びつきなのではないかと感じた。
それならば、彫刻という重く遅い視覚メディアでこそ、過去と現在、ふるいものと生まれたてのものの間にある、断絶とつながりを再考する試みができるはずだ。
もう一度神話や昔話に登場する人々と同じ地平に立つために。
額賀苑子ステートメント
陶やテラコッタを主な素材として用い、実体と表層、意識と無意識、ペルソナとアニマなど相対する2つの価値観を行き来するような造形を目指し制作しています。
人として生きていく上で抱えざるを得ない矛盾やズレへと向かう表現を人体という古典的、かつ普遍的なモチーフを用いて探求しています。
空間や質量の中に歪みやズレを取り込みながら制作することで彫刻という実存感が強いメディアに曖昧さや割り切れなさを含ませようとしています。
鑑賞者が正面を探し、不安定に立ち上がる立体の周りを歩き回ることで、「存在する」ことと「見る」という行為の間に横たわる断絶について思索を巡らせるような表現を試みています。
本展覧会の見どころ
画像の作品「ユニコーン」は、正面から見ると、厚みのある立体彫刻のように見えますが、角度を変えて見ると壁面のレリーフほどの厚さしかないことに気づきます。このような立体とレリーフの不完全な混合表現は、ひとつの側面から得られる知覚に導き出される認識と実在との違いを実感させます。
今展は、当ギャラリーの古美術コレクョンから着想を得て、ふるいもの(古)=古美術と、うまれたてのもの(今)=彫刻作品を並置展示し会場を構成します。鑑賞者は展示空間を通して、古(いにしえ)と今(いま)の二つの異なる時の物語を体験することができます。
そして、額賀彫刻作品の特長である「曖昧さ」「不確かさ」の表現を通して、過去から現在、現在から過去への「断絶」でもあり「つながり」でもある「割り切れない」あらたな認識の構造の再考を試みます。
展覧会のタイトル「かさなる地平」とは、古と今を各々の地平と見立て、表層意識より更に深い無意識の深層に在る、ふたつの地平のかさなりを彫刻表現によって表そうとする意味が込められています。
絵画的要素が取り込まれた陶の小作品も出品します。額賀苑子の彫刻世界を満喫する展覧会です。是非、ご高覧ください。
《陶の小作品》
《指輪》陶、金彩 w160×h133×D25 (mm) (C)SonokoNukaga
《ピアス》陶 w106×h139×d36(mm)(C)Sonoko Nukaga
《レース》陶、金彩、w125×h110×d30(mm)(C)SonokoNukaga
プロフィール
額賀 苑子(ぬかが そのこ)
1989年 神奈川県生まれ
2013年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業
2015年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程卒業
[展覧会]
2013年 ″New Artists 2013″ Gallery Jin Projects/東京
2014年 ″Art jam 2014″ Gallery Jin Projects/東京
″ジ・アートフェア+プリュス-ウルトラ2014" スパイラルガーデン/東京
2015年 ″ジ・アートフェア+プリュス-ウルトラ2015" スパイラルガーデン/東京
″人像Part.1 Form<形態>須崎祐次×額賀苑子" エモン・フォトギャラリー/東京
″アートアワード トーキョー丸の内2015" 丸ビル1階マルキューブ/東京
″Duet series vol.3 額賀苑子・天明里奈二人展″ Gallery Jin Projects/東京
″3331アートフェア2015-Various Collections’Prizes-″ 3331 Arts Chiyoda/東京
2016 年 ″not clear″(個展)Gallery Jin Projects/東京
″3331 アートフェア 2016″ 3331 Arts Chiyoda/東京
2018年 ″陶×藝×術" FEI ART MUSEUM YOKOHAMA/神奈川
2019年 ″内包された温度" 東京藝術大学大学美術館/東京
″紗のむこう″(個展)Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi/東京
2022年 ″二人展 北村早紀+額賀苑子「 」″ MIDORI.so Bakuroyokoyama/東京
2023年 ″影の吐息"(個展)Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi/東京
[受賞歴]
2011年 久米圭一朗賞
2013年 安宅賞
2015年 アートアワードトーキョー丸の内 審査員:建畠晢賞/杜賞
2020年 TAGBOAD AWARD 特別審査員賞 小山登美夫賞
[コレクション]
2018年 「九転十起生・広岡浅子像」大同生命保険株式会社 大阪本社ビル/大阪
展覧会期間中トークショーとレセプション・パーティーを開催
6月6日(木)から6月18日(火)の期間中、6月8日(土)には、額賀苑子さんのトークショーを行います。また、トークショーの後はレセプション・パーティーを開催いたします。
【イベント概要】
開催日時:6月8日(土) 14:30~17:00 予約不要
トークショー:14:30~15:00
スピーカー:額賀苑子(彫刻家)
ファシリテーター:黒田幸代(Quadrivium Ostiumオーナー)
レセプション・パーティー:15:00~17:00 出入り自由
開催会場:ギャラリーQuadrivium Ostium
参加費:無料
展覧会概要
名称:額賀苑子「かさなる地平」
展示内容:彫刻作品を展示/作品は販売いたします
開催期間:2024年6月6日(木)~6月18日(火)
営業時間:11:00~17:00
休み:6月12日(水)
予約:不要
入館料:無料
会場:Quadrivium Ostium(クアドリヴィウム・オスティウム)
住所:〒248-0003 神奈川県鎌倉市浄明寺5-4-32
アクセス:鎌倉駅(JR横須賀線、江の島電鉄)東口4番バス乗り場より京浜急行バス(鎌倉霊園正門太刀洗 行/金沢八景駅 行/ハイランド循環)に乗車「泉水橋」バス停下車 徒歩5分
ギャラリーQuadrivium Ostiumについて
ギャラリー外観
ギャラリー内観
《古美術コレクションから》黒陶皮嚢壺 10世紀 中国
《古美術コレクションから》コプト裂 4~5世紀 北アフリカ
Quadrivium Ostium(クアドリヴィウム・オスティウム)は鎌倉市にある古美術と現代アートを扱うギャラリーです。店名はラテン語で「十字路の入口」を意味し、「様々な時代や場所で作られた芸術品が、縁があり此処に集まり次に引き継がれていく」という思いが込められています。
「美術館のような空間に住まう」をテーマに設計された自邸の1階スペースを使い、ヨーロッパのアンティーク家具や民藝家具を設えた空間に、古美術や現代アート作品を常時30点ほど展示販売しています。建築デザインは国内外のAWARDで受賞しています(※)。
2024年は8人の現代アーティストの企画展覧会を開催するほか、様々な文化イベントを開催しています。
※2023年 神奈川県建築コンクール優秀賞/2023年 A’DESIGN AWARD(イタリア)
【店舗概要】
店名:Quadrivium Ostium(クアドリヴィウム・オスティウム)
URL:https://quadriviumostium.com
所在地:〒248-0003 神奈川県鎌倉市浄明寺5-4-32
営業時間:11:00~17:00
事前予約制:メールもしくはインスタグラムDMから予約してください
定休日:水曜日/ほか不定休
代表者:黒田 幸代
開設日:2021年10月9日
事業内容:古美術品販売/アート作品販売
電話:080-5430-6641
e-Mail:s.kuroda@quadriviumostium.com
古物商許可:神奈川県公安委員会許可 第452640003484号
ギャラリーQuadrivium Ostium(神奈川県鎌倉市、代表:黒田幸代)は、2024年6月6日(木)から6月18日(火)まで、額賀苑子による個展「かさなる地平」を開催します。会期中の6月8日(土)には、額賀苑子氏のトークショーとレセプション・パーティーを開催いたします。【ギャラリーWEB https://quadriviumostium.com】
《ユニコーン》陶、金彩 25×14×9(cm)
(C)2024 Sonoko Nukaga
「かさなる地平」展について(額賀苑子)
「古の物語の登場人物と同じ地平に立つには」
ふるい物語や、昔の人が使っていたもの、作ったものと対峙する時、自分が立っている地平とは別の世界を想像する。
物語もふるい物も、彼らが生まれた瞬間から一度も途切れることなく存在し続けて、いま私の眼前までたどり着いたというのに。
彼らと我々の間に存在する断絶の正体は何なのか。
長い時間を渡り歩く中で少しずつ変容してきたで彼らの姿形によるものなのか、それとも、文明という強い光源で照らされた我々の足もとにできた濃い影のせいなのか。
Quadrivium Ostiumを訪れた時、生活とともに何の違和感もなく古美術が存在している空間で、私と彼らの間にある細く危うい糸のような繋がりは、実際には勇ましく堅牢な結びつきなのではないかと感じた。
それならば、彫刻という重く遅い視覚メディアでこそ、過去と現在、ふるいものと生まれたてのものの間にある、断絶とつながりを再考する試みができるはずだ。
もう一度神話や昔話に登場する人々と同じ地平に立つために。
額賀苑子ステートメント
陶やテラコッタを主な素材として用い、実体と表層、意識と無意識、ペルソナとアニマなど相対する2つの価値観を行き来するような造形を目指し制作しています。
人として生きていく上で抱えざるを得ない矛盾やズレへと向かう表現を人体という古典的、かつ普遍的なモチーフを用いて探求しています。
空間や質量の中に歪みやズレを取り込みながら制作することで彫刻という実存感が強いメディアに曖昧さや割り切れなさを含ませようとしています。
鑑賞者が正面を探し、不安定に立ち上がる立体の周りを歩き回ることで、「存在する」ことと「見る」という行為の間に横たわる断絶について思索を巡らせるような表現を試みています。
本展覧会の見どころ
画像の作品「ユニコーン」は、正面から見ると、厚みのある立体彫刻のように見えますが、角度を変えて見ると壁面のレリーフほどの厚さしかないことに気づきます。このような立体とレリーフの不完全な混合表現は、ひとつの側面から得られる知覚に導き出される認識と実在との違いを実感させます。
今展は、当ギャラリーの古美術コレクョンから着想を得て、ふるいもの(古)=古美術と、うまれたてのもの(今)=彫刻作品を並置展示し会場を構成します。鑑賞者は展示空間を通して、古(いにしえ)と今(いま)の二つの異なる時の物語を体験することができます。
そして、額賀彫刻作品の特長である「曖昧さ」「不確かさ」の表現を通して、過去から現在、現在から過去への「断絶」でもあり「つながり」でもある「割り切れない」あらたな認識の構造の再考を試みます。
展覧会のタイトル「かさなる地平」とは、古と今を各々の地平と見立て、表層意識より更に深い無意識の深層に在る、ふたつの地平のかさなりを彫刻表現によって表そうとする意味が込められています。
絵画的要素が取り込まれた陶の小作品も出品します。額賀苑子の彫刻世界を満喫する展覧会です。是非、ご高覧ください。
《陶の小作品》
《指輪》陶、金彩 w160×h133×D25 (mm) (C)SonokoNukaga
《ピアス》陶 w106×h139×d36(mm)(C)Sonoko Nukaga
《レース》陶、金彩、w125×h110×d30(mm)(C)SonokoNukaga
プロフィール
額賀 苑子(ぬかが そのこ)
1989年 神奈川県生まれ
2013年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業
2015年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程卒業
[展覧会]
2013年 ″New Artists 2013″ Gallery Jin Projects/東京
2014年 ″Art jam 2014″ Gallery Jin Projects/東京
″ジ・アートフェア+プリュス-ウルトラ2014" スパイラルガーデン/東京
2015年 ″ジ・アートフェア+プリュス-ウルトラ2015" スパイラルガーデン/東京
″人像Part.1 Form<形態>須崎祐次×額賀苑子" エモン・フォトギャラリー/東京
″アートアワード トーキョー丸の内2015" 丸ビル1階マルキューブ/東京
″Duet series vol.3 額賀苑子・天明里奈二人展″ Gallery Jin Projects/東京
″3331アートフェア2015-Various Collections’Prizes-″ 3331 Arts Chiyoda/東京
2016 年 ″not clear″(個展)Gallery Jin Projects/東京
″3331 アートフェア 2016″ 3331 Arts Chiyoda/東京
2018年 ″陶×藝×術" FEI ART MUSEUM YOKOHAMA/神奈川
2019年 ″内包された温度" 東京藝術大学大学美術館/東京
″紗のむこう″(個展)Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi/東京
2022年 ″二人展 北村早紀+額賀苑子「 」″ MIDORI.so Bakuroyokoyama/東京
2023年 ″影の吐息"(個展)Hideharu Fukasaku Gallery Roppongi/東京
[受賞歴]
2011年 久米圭一朗賞
2013年 安宅賞
2015年 アートアワードトーキョー丸の内 審査員:建畠晢賞/杜賞
2020年 TAGBOAD AWARD 特別審査員賞 小山登美夫賞
[コレクション]
2018年 「九転十起生・広岡浅子像」大同生命保険株式会社 大阪本社ビル/大阪
展覧会期間中トークショーとレセプション・パーティーを開催
6月6日(木)から6月18日(火)の期間中、6月8日(土)には、額賀苑子さんのトークショーを行います。また、トークショーの後はレセプション・パーティーを開催いたします。
【イベント概要】
開催日時:6月8日(土) 14:30~17:00 予約不要
トークショー:14:30~15:00
スピーカー:額賀苑子(彫刻家)
ファシリテーター:黒田幸代(Quadrivium Ostiumオーナー)
レセプション・パーティー:15:00~17:00 出入り自由
開催会場:ギャラリーQuadrivium Ostium
参加費:無料
展覧会概要
名称:額賀苑子「かさなる地平」
展示内容:彫刻作品を展示/作品は販売いたします
開催期間:2024年6月6日(木)~6月18日(火)
営業時間:11:00~17:00
休み:6月12日(水)
予約:不要
入館料:無料
会場:Quadrivium Ostium(クアドリヴィウム・オスティウム)
住所:〒248-0003 神奈川県鎌倉市浄明寺5-4-32
アクセス:鎌倉駅(JR横須賀線、江の島電鉄)東口4番バス乗り場より京浜急行バス(鎌倉霊園正門太刀洗 行/金沢八景駅 行/ハイランド循環)に乗車「泉水橋」バス停下車 徒歩5分
ギャラリーQuadrivium Ostiumについて
ギャラリー外観
ギャラリー内観
《古美術コレクションから》黒陶皮嚢壺 10世紀 中国
《古美術コレクションから》コプト裂 4~5世紀 北アフリカ
Quadrivium Ostium(クアドリヴィウム・オスティウム)は鎌倉市にある古美術と現代アートを扱うギャラリーです。店名はラテン語で「十字路の入口」を意味し、「様々な時代や場所で作られた芸術品が、縁があり此処に集まり次に引き継がれていく」という思いが込められています。
「美術館のような空間に住まう」をテーマに設計された自邸の1階スペースを使い、ヨーロッパのアンティーク家具や民藝家具を設えた空間に、古美術や現代アート作品を常時30点ほど展示販売しています。建築デザインは国内外のAWARDで受賞しています(※)。
2024年は8人の現代アーティストの企画展覧会を開催するほか、様々な文化イベントを開催しています。
※2023年 神奈川県建築コンクール優秀賞/2023年 A’DESIGN AWARD(イタリア)
【店舗概要】
店名:Quadrivium Ostium(クアドリヴィウム・オスティウム)
URL:https://quadriviumostium.com
所在地:〒248-0003 神奈川県鎌倉市浄明寺5-4-32
営業時間:11:00~17:00
事前予約制:メールもしくはインスタグラムDMから予約してください
定休日:水曜日/ほか不定休
代表者:黒田 幸代
開設日:2021年10月9日
事業内容:古美術品販売/アート作品販売
電話:080-5430-6641
e-Mail:s.kuroda@quadriviumostium.com
古物商許可:神奈川県公安委員会許可 第452640003484号