国立台湾美術館所蔵 台湾の国宝「甘露水」日本上陸
海外初の展覧会「⻩土水とその時代 ―台湾初の洋風彫刻家と20 世紀初頭の東京美術学校」を開催
国美館の展示チームが「甘露水」の展示位置を決定。(国美館提供)
9月6日に東京藝術大学にて開催される「黄土水とその時代-台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校」は、国立台湾美術館と東京藝術大学の共同企画による国際展覧会であり、20世紀初頭の台湾と日本の芸術家による58点の作品を集結させ、100年前の東亜美術の発展を再現します。なかでも最も注目されている国宝「甘露水」は、2日東京藝術大学展示会場で正式にお披露目されました。
国立台湾美術館は、1年以上前から東京藝術大学と緊密な連携をとりながら、「甘露水」の海外展の準備を進めてきました。「国宝及び重要古物の輸送取扱規定」に基づき、今年3月に東京藝術大学は展示物貸出国の日本における裁判権または差押免除に関する保証文書を取得後、5月には国立台湾美術館が文化部文化資産局に申請手続きを行い、今年6月に文化資産局が招集した特別チームによって審査され、全会一致で「甘露水」の海外展が決定しました。
国宝が日本で安全に展示されるために、国立台湾美術館はまず「甘露水」の輸出梱包を最高水準の安全仕様によってオーダーメイド設計し、国宝やその他の展示作品が会場の環境に適応するのに十分な時間を与えるため、日本に到着後48時間は展示スペースに安置し、本日開梱され、良好な状態であることが確認されました。東京藝術大学は、会期中の国宝の安全を確保するため、展示に関わる動線、安全管理、運搬、会場の温湿度管理、作品展示台の固定などの対策を講じ、厳重な態勢で臨んでいます。
2018年より文化部の「台湾美術史の再建」プロジェクトが推進されて以来、芸術家・黄土水の作品や関連史料が次々と発掘されています。なかでも1921年に第3回帝展に入選したことのある「甘露水」は、1958年より所在不明となっていましたが、2021年に奇跡的に発見されました。この作品は張鴻標医師の家族によって長い間保管されてきましたが、このたび国に返還し、国立台湾美術館に収蔵され、2023年2月に国宝に指定されました。
本展は、2023年3月に国立台湾美術館で「台湾の土、自由の水:よみがえる黄土水いのちの芸術」を開催後、国宝「甘露水」の初の海外展となります。国立台湾美術館と東京藝術大学との交流も「台湾の土、自由の水:よみがえる黄土水いのちの芸術」展から始まり、当時、東京藝術大学の熊澤弘教授、村上敬准教授、岡田靖准教授が展覧会やシンポジウムに招かれ、研究発表を行った際に台湾の人々から大きな反響を呼びました。これらの経験や、黄土水が1915年から1922年まで東京美術学校に留学していたという事実と相まって、黄土水の作品を母校に持ち帰って展示する事が両者の間で決定されました。
国立台湾美術館の陳貺怡館長は「この展覧会は、芸術家・黄土水についてもう一度研究を深めてみると同時に、20世紀初頭の台湾美術史の再建に大きく貢献し、台湾と日本の近代美術の研究にとっても深い意義があると考えます。台湾文化部、東京藝術大学、台北駐日経済文化代表処台湾文化センター、そして各界の皆様の多大なるご支援に感謝申し上げます。この会期期間において、日本のみならず世界各地から、より多くのご来場者が黄土水の芸術的価値と卓越した才能を知り、理解してくれることを期待しています。」と述べました。
黄土水(1895-1930)は、台湾人として初めて東京美術学校で学んだ芸術家であり、1910年から1930年までの台湾美術界を代表する人物です。黄土水が形成された時代背景を忠実に再現するため、東京藝術大学が所蔵する20世紀初頭の彫刻や絵画作品から選りすぐりを48点を集め、高い誠意を示しました。これにより本展では「黄土水特設コーナー」が設けられ、国立台湾美術館より選出された黄土水作品10点と関連する文献が展示されます。黄土水の作品に、彼の恩師である高村光雲や、藤島武二、北村西望、朝倉文夫、高村光太郎、荻原守衛といった、当時日本の美術界で活躍していた芸術家たちの作品と共に展示することで、当時の東京の芸術的雰囲気が再現され、まるで20世紀初頭の日本と台湾における美術史が凝縮されたような展覧会となることを期待します。
国立台湾美術館について
台湾の台中市西区にある国立台湾美術館は、1988年に開館し、総面積が約10ヘクタールに及ぶ台湾最大の公共美術館です。国立台湾美術館は、視覚芸術を主軸に、台湾の近代、現代美術の所蔵、研究、展覧、教育推進に力を注いでおり、来館者に専門性が高く豊かな鑑賞環境を提供しています。
東京藝術大学について
日本の東京都台東区上野公園にある国立東京藝術大学は、1949年に東京美術学校(現美術学部)と東京音楽学校(現音楽学部)が統合して設立され、美術や音楽に関する14の学科を擁しており、美術と音楽分野における芸術家の育成に力を注いでいます。
「黄土水とその時代-台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校」
会期:2024年9月6日至10月20日
会場:日本東京藝術大学大学美術館
主催:東京藝術大学、国立台湾美術館
キュレーター:村上敬、薛燕玲
本件に関連するリリースと公式画像は下記リンクよりダウンロードいただけます。https://reurl.cc/MjRpZv
報道関係のお問い合わせ先:
Good Shot PR|莊寧(チュアン・ニン)|+886 975 037 255|info@ninjin.tw
Good Shot PR|盧婷婷|+886 935 665 904|lawalu1225@gmail.com
Good Shot PR|呂学卿|+886 912 397 029|sanllydon@gmail.com
国立台湾美術館展覧会担当者|林曉瑜|hylin@art.ntmofa.gov.tw
国立台湾美術館プレス担当者|嚴碧梅|may523@art.ntmofa.gov.tw
国美館の展示チームが「甘露水」の展示位置を決定。(国美館提供)
9月6日に東京藝術大学にて開催される「黄土水とその時代-台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校」は、国立台湾美術館と東京藝術大学の共同企画による国際展覧会であり、20世紀初頭の台湾と日本の芸術家による58点の作品を集結させ、100年前の東亜美術の発展を再現します。なかでも最も注目されている国宝「甘露水」は、2日東京藝術大学展示会場で正式にお披露目されました。
国立台湾美術館は、1年以上前から東京藝術大学と緊密な連携をとりながら、「甘露水」の海外展の準備を進めてきました。「国宝及び重要古物の輸送取扱規定」に基づき、今年3月に東京藝術大学は展示物貸出国の日本における裁判権または差押免除に関する保証文書を取得後、5月には国立台湾美術館が文化部文化資産局に申請手続きを行い、今年6月に文化資産局が招集した特別チームによって審査され、全会一致で「甘露水」の海外展が決定しました。
国宝が日本で安全に展示されるために、国立台湾美術館はまず「甘露水」の輸出梱包を最高水準の安全仕様によってオーダーメイド設計し、国宝やその他の展示作品が会場の環境に適応するのに十分な時間を与えるため、日本に到着後48時間は展示スペースに安置し、本日開梱され、良好な状態であることが確認されました。東京藝術大学は、会期中の国宝の安全を確保するため、展示に関わる動線、安全管理、運搬、会場の温湿度管理、作品展示台の固定などの対策を講じ、厳重な態勢で臨んでいます。
2018年より文化部の「台湾美術史の再建」プロジェクトが推進されて以来、芸術家・黄土水の作品や関連史料が次々と発掘されています。なかでも1921年に第3回帝展に入選したことのある「甘露水」は、1958年より所在不明となっていましたが、2021年に奇跡的に発見されました。この作品は張鴻標医師の家族によって長い間保管されてきましたが、このたび国に返還し、国立台湾美術館に収蔵され、2023年2月に国宝に指定されました。
本展は、2023年3月に国立台湾美術館で「台湾の土、自由の水:よみがえる黄土水いのちの芸術」を開催後、国宝「甘露水」の初の海外展となります。国立台湾美術館と東京藝術大学との交流も「台湾の土、自由の水:よみがえる黄土水いのちの芸術」展から始まり、当時、東京藝術大学の熊澤弘教授、村上敬准教授、岡田靖准教授が展覧会やシンポジウムに招かれ、研究発表を行った際に台湾の人々から大きな反響を呼びました。これらの経験や、黄土水が1915年から1922年まで東京美術学校に留学していたという事実と相まって、黄土水の作品を母校に持ち帰って展示する事が両者の間で決定されました。
国立台湾美術館の陳貺怡館長は「この展覧会は、芸術家・黄土水についてもう一度研究を深めてみると同時に、20世紀初頭の台湾美術史の再建に大きく貢献し、台湾と日本の近代美術の研究にとっても深い意義があると考えます。台湾文化部、東京藝術大学、台北駐日経済文化代表処台湾文化センター、そして各界の皆様の多大なるご支援に感謝申し上げます。この会期期間において、日本のみならず世界各地から、より多くのご来場者が黄土水の芸術的価値と卓越した才能を知り、理解してくれることを期待しています。」と述べました。
黄土水(1895-1930)は、台湾人として初めて東京美術学校で学んだ芸術家であり、1910年から1930年までの台湾美術界を代表する人物です。黄土水が形成された時代背景を忠実に再現するため、東京藝術大学が所蔵する20世紀初頭の彫刻や絵画作品から選りすぐりを48点を集め、高い誠意を示しました。これにより本展では「黄土水特設コーナー」が設けられ、国立台湾美術館より選出された黄土水作品10点と関連する文献が展示されます。黄土水の作品に、彼の恩師である高村光雲や、藤島武二、北村西望、朝倉文夫、高村光太郎、荻原守衛といった、当時日本の美術界で活躍していた芸術家たちの作品と共に展示することで、当時の東京の芸術的雰囲気が再現され、まるで20世紀初頭の日本と台湾における美術史が凝縮されたような展覧会となることを期待します。
国立台湾美術館について
台湾の台中市西区にある国立台湾美術館は、1988年に開館し、総面積が約10ヘクタールに及ぶ台湾最大の公共美術館です。国立台湾美術館は、視覚芸術を主軸に、台湾の近代、現代美術の所蔵、研究、展覧、教育推進に力を注いでおり、来館者に専門性が高く豊かな鑑賞環境を提供しています。
東京藝術大学について
日本の東京都台東区上野公園にある国立東京藝術大学は、1949年に東京美術学校(現美術学部)と東京音楽学校(現音楽学部)が統合して設立され、美術や音楽に関する14の学科を擁しており、美術と音楽分野における芸術家の育成に力を注いでいます。
「黄土水とその時代-台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校」
会期:2024年9月6日至10月20日
会場:日本東京藝術大学大学美術館
主催:東京藝術大学、国立台湾美術館
キュレーター:村上敬、薛燕玲
本件に関連するリリースと公式画像は下記リンクよりダウンロードいただけます。https://reurl.cc/MjRpZv
報道関係のお問い合わせ先:
Good Shot PR|莊寧(チュアン・ニン)|+886 975 037 255|info@ninjin.tw
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国立台湾美術館展覧会担当者|林曉瑜|hylin@art.ntmofa.gov.tw
国立台湾美術館プレス担当者|嚴碧梅|may523@art.ntmofa.gov.tw