※プレスリリース第1弾※「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」6月6日発表 大賞はアテニア「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」
価格と品質のバランスの良さがポイント、中価格帯コスメ(ミドルコスメ)の逆襲!
株式会社アイスタイル(代表取締役社長:遠藤 宗 以下、アイスタイル)は、2024年6月6日(木)、「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」を発表いたしました。今回、総合大賞に輝いた商品は、アテニア「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」となりました。
また、 2022年より発足した「@cosmeトレンド予測部」が、美容プラットフォーマーとしての知見から、売上動向やクチコミ、その他関連データからみえる意識変化と、今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測する「2024下半期トレンド予測」を同時発表いたします。
※2024下半期トレンド予測の詳細は本日発表のプレスリリースをご参照ください。
URL:https://www.istyle.co.jp/news/press/2024/06/0606-tr.html
尚、今回のプレスリリースは2回に分けて配信いたします。
第2弾の配信は、6月10日(月)を予定しております。
■「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」とは
「@cosmeベストコスメアワード」とは、@cosmeメンバーから寄せられたクチコミ投稿をベースに、今、生活者が支持している商品を表彰するアワードです。なかでも「上半期新作ベストコスメ」は、この半年間(昨年11月1日~本年4月30日)に発売された新商品を対象としており、「@cosmeベストコスメアワード」の上半期における新人賞となっています。
「@cosmeベストコスメアワード」は 2002年より毎年恒例となっており、@cosmeならではの生活者視点に立った受賞ラインナップが、化粧品業界及び美容業界からもご注目いただいています。
■「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」ハイライト
◆総評
◆総合カテゴリやクチコミデータからみえるトレンド分析
・価格と品質のバランスの良さがポイント、中価格帯コスメ(ミドルコスメ)の逆襲!
・総合10位中、国産ブランドが9商品ランクイン
2017年の上半期ベストコスメアワード総合TOP発表開始以来最多
・総合大賞「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」の魅力
■総評
昨年から続く物価上昇や円安傾向は、2024年上半期も引き続き美容業界のトレンドに大きく影響を与えました。化粧品の相次ぐ値上げに伴い、ベストコスメアワード集計対象期間中のクチコミでも「値上げする」というワードの出現率が昨年と比較して2.1倍、「値上げ」が1.8倍と、昨年から上昇傾向にあった値上げに関するワードが今年も多数増加しています。
さらに、化粧品の値上げは生活者の購買にどのような影響を与えたのかを分析すると『駆け込み需要』の動きがみえてきました。
「駆け込み購入する」というワードの出現率は、昨年と比較して2.7倍に増加、商品のリピーターによる駆け込み購入の動きとして「ストック買い」というワードも1.3倍に増加しています。また、リピーターだけでなく、これまで購入を躊躇していたが「値上げが後押しとなって購入した」という新規購入客のクチコミもみられています。
<クチコミ抜粋>
値上げの前にストック購入しました(って人多いのでは笑)
いつか買おうと思っていたけれど値上げに後押しされて購入
また、「駆け込み需要」は値上げ以外の理由でも起きています。昨年11月末の注文受付をもって営業を終了した「Amplitude」をはじめ、「AUBE」や「コフレドール」などブランド終了のニュースが続いた2024年上半期。クチコミでも「ブランド終了」というワードの出現率が昨年と比較して2.6倍に増加しており、ブランド終了の発表を受けて「駆け込み購入」や「ストック買い」をしたと、ブランド終了を惜しむ声がみられました。
<クチコミ抜粋>
ブランド終了発表後、駆け込みで購入した「ひと塗りシャドウ」が良かった
ブランド終了してしまうとのことでストック買いしました。感謝の気持ちを込めて口コミ致します。
ブランド終了によって気づかされる「好き」の再認識や、物価高の影響を受けた「なにに投資すべきか」という取捨選択によって、生活者と商品の新たな出会いも生まれた上半期、生活者は新商品に何を求めたのでしょうか。
■総合カテゴリやクチコミデータからみえるトレンド分析
価格と品質のバランスの良さがポイント、中価格帯コスメ(ミドルコスメ)の逆襲!
今回、総合カテゴリからみえるトレンドの一つとして、スキンケアの「中価格帯コスメ(ミドルコスメ)への支持」があります。
総合10位のラインナップを見てみると、メイクカテゴリでは、高価格帯コスメ(デパコス)2商品、低価格帯コスメ(プチプラ)1商品と価格が二極化しているのに対し、スキンケアカテゴリでは、総合大賞を含む4商品の中価格帯ブランドがランクインしています。
※ベスコスの「価格部門」の定義では、2000円以上の商品をミドルプライスと位置づけているが、アテニアブランド自体はファンケルグループの中で中価格帯ブランドと位置づけられているため中価格帯に分類
前述の通り、昨今、中価格帯メイクブランド終了のニュースが続くなど、メディアでは中価格帯ブランドの苦戦が伝えられていますが、今回の受賞ラインナップやクチコミ、2024年5月に実施した@cosmeユーザーを対象とした「化粧品に関するアンケート」(以下、ユーザーアンケート)の結果を分析すると、実はスキンケアカテゴリでは「中価格帯コスメ(ミドルコスメ)」に注目が集まっていることがわかりました。
クチコミの出現率をみてみると、まだ数は多くはないものの「ミドルコスメ」というワードは、昨年と比較して3.6倍と大きく増加しているのに対し、「プチプラ」、「デパコス」というワードはそれぞれ2018年をピークに減少傾向、2019年から横這いとなっています。
さらにユーザーアンケートで「考えやお気持ちに当てはまるもの」を聴取したところ、「中価格帯のミドルコスメが気になるようになった※」と全体の35.3%の人が回答、昨年11月に実施した調査から13ポイント増加しています。全体の31.2%が回答した「プチプラが気になるようになった」を超え、昨年11月からの伸び率は「プチプラ」、「デパコス」を抑えて最大という結果となりました。
※昨年11月と5月の調査では設問文に差異があります。
<今年5月の設問>中価格帯のミドルコスメが気になるようになった
<昨年11月の設問>最近、改めて中価格帯のミドルコスメが気になるようになった
また、「ミドルコスメ(中価格帯)のスキンケアのイメージ」を聴取したところ、「価格と品質のバランスが良い/ちょうどよい」と回答した人が全体の60.6%に及びました。スキンケア商品は、肌に直接影響を与えやすいアイテムであるため、価格が安ければよいとはならず、物価高の影響もあって質だけを追求することはできない生活者にとって、品質と価格のバランスが良く、失敗しにくい選択として中価格帯コスメ(ミドルコスメ)が選ばれているのではないでしょうか。
加えて、若年層(10代+20代)においては、前述の聴取にて「話題の、バズっている商品が多い」と回答した人が3割を超えており、SNS等での話題をきっかけに、若年層も中価格帯コスメ(ミドルコスメ)のスキンケアアイテムに注目していることが窺えます。
今後、スキンケアカテゴリにおいて中価格帯ブランドの需要が更に拡大していくことによって「ミドルコスメ」というワードもプチプラやデパコスのように定着し、新たなコスメのジャンルとして確立していくかもしれません。
■総合10位中、国産ブランドが9商品ランクイン
2017年の上半期ベストコスメアワード総合TOP発表開始以来最多
総合カテゴリからみえるもう一つのトレンドとして、「国産ブランドへの支持」があります。
総合10位のラインナップを見てみると、10商品中9商品が国産ブランドでした。上半期ベストコスメアワードの総合大賞~10位の発表を開始した2017年以降最多となります。
ユーザーアンケートにて、「化粧品について、考えやお気持ちに当てはまるもの」を聴取したところ、「自分の肌に合う化粧品であれば、国産ブランドか外資系ブランドかは気にしない」と回答した人が全体トップの60.5%となった一方で、「日本の(国産)ブランドに興味がある」も全体の59.4%と、ほぼ同数の結果となりました。
これは韓国ブランドへの興味と比較すると約2倍、欧米ブランドでは約4倍となり、この結果と、今年の新作商品が極端に外資系ブランドが少なかったわけではないという前提を踏まえると「自分の肌に合った化粧品=国産ブランド」と感じている生活者が多かったといえるのではないでしょうか。
国産ブランド支持の背景の一つには、中価格帯コスメ(ミドルコスメ)と同様に物価高や値上げ、円安の影響がありそうです。クチコミでは「円安なので国産品を積極的に買っていくスタイルです」という声もあがっています。
総評でも述べた相次ぐ値上げ、駆け込み需要は主に「外資系ラグジュアリーブランド」で起きています。
実際に、原宿駅前にある「@cosme TOKYO」の売上数を見ても、価格改定発表以降から価格改定日前までの駆け込み需要がみえた商品もありました。これらのデータからは、生活者が値上げのタイミングで、外資系ラグジュアリーブランドの定番商品を駆け込み購入やストック買いし、新作コスメは国産ブランドの商品を購入したことが、今回の順位に影響を与えた可能性が窺えます。
■総合大賞「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」の魅力
前述の通り、2024年上半期は中価格帯コスメ(ミドルコスメ)のスキンケアアイテム、国産ブランドの支持がみられた半年となりました。
@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ総合大賞に輝いたアテニア「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」はその象徴といえるでしょう。
本商品は、4年ぶりにリニューアルし、角層ケアまで叶えるクレンジングに進化した国産・中価格帯ブランド※「アテニア」のクレンジングオイルです。
総合大賞に加えて、ベストクレンジング 第1位、価格別賞 ロープライス部門 クレンジング 第1位、@cosme SHOPPING ベストヒット賞 総合 第1位、@cosme STORE ベストヒット賞 総合 第2位と全5部門を受賞。@cosme TOKYOの売り上げ数では、クレンジング部門※第1位という人気ぶりです。
※ポイントメイクアップリムーバーは除く
角層をほぐし、やわらかく整えることで、次に使うスキンケアの浸透を高め、透明感までもたらす美容クレンジングへ進化した本商品ですが、リニューアルのタイミングで値上げしています。しかし、中価格帯としては「お得」であり、プチプラとしては「リッチ」な1980円(税込)という”絶妙な価格設定”が生活者の気持ちを掴んでおり、値上げに対して肯定的なクチコミがみられています。商品によっては、リニューアル後のクチコミで「改悪」という声もあげられるなか、本商品はリニューアル後もリピート比率が脅威の36%と非常に高く、愛用者の心を離さなかったことが窺えます。
<クチコミ抜粋:総合大賞 アテニア「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」>
旧タイプは何本リピートしたか忘れるくらい愛用してたので、リニューアルを楽しみに待っていました。
角層をほぐすオイルや、その他の美容オイルもパワーアップされていて、容量は変わらず110円の値上げなら全然OK!! クッション性のあるふかふかオイルが、本当に気持ちよく、柑橘系のリラクシングアロマの香りに癒され、毎日のクレンジングが楽しみになります。ずっと愛用したいと思います。
受賞商品から見えるその他のトレンドについては以下のよりご覧ください。
https://www.istyle.co.jp/news/press/2024/06/0606-bc.html
■「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」受賞商品
◆集計方法
「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」は、生活者のクチコミに加え、どのくらい注目された商品かなどを加味して、順位を決定しています。
集計対象期間: 2023年11月1日~2024年4月30日
集計対象クチコミ件数: 115,316件
集計対象アイテム数: 3,806アイテム
化粧品、美容グッズ、日用品などを対象としています。
※複数のカテゴリにまたがりクチコミ投稿されている商品は、商品性質を考慮し、主たる1つのカテゴリに絞って集計しています。
※ @cosme SHOPPING ベストヒット賞は「@cosme SHOPPING」での販売実績をもとに順位を決定しています。
※ @cosme STORE ベストヒット賞は「@cosme STORE」及び「@cosme TOKYO」「@cosme OSAKA」での販売実績をもとに順位を決定しています。
【総合】
2023年11月1日~2024年4月30日の間で発売された新商品のうち、@cosmeメンバーさんから最も支持されたアイテム
「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」は総合の他、アイテム賞(44部門)、価格別賞 ハイプライス部門、価格別賞 ミドルプライス部門、価格別賞 ロープライス部門、@cosme SHOPPING ベストヒット賞、@cosme STORE ベストヒット賞がございます。
詳細はこちらをご覧下さい。
https://www.cosme.net/bestcosme/
■@cosmeとは
月間訪問者約1,900万人、国内外4万3千ブランド・商品数39万点のコスメのデータベースと、クチコミ検索機能や新製品情報などのコンテンツを備えた日本最大の化粧品・美容の総合サイトです。1999年のオープン以来、会員数・クチコミ件数・ページビュー数ともに伸び続け、累計クチコミ数は2,000万件を突破しています。(2023.12月末時点)
URL:https://www.cosme.net
【株式会社アイスタイル 会社概要】 https://www.istyle.co.jp/ 東証プライム・コード番号3660
■所在地:〒107-6034 東京都港区赤坂 1-12-32 アーク森ビル 34 階
■設 立:1999年7月27日
■資本金:54億6,700万円
■代表者:代表取締役社長 遠藤 宗
■事業内容:美容系総合ポータルサイト@cosmeの企画・運営、関連広告サービスの提供
【お問合せ】
株式会社アイスタイル エクスターナルコミュニケーション室
■Email: istyle-press@istyle.co.jp
株式会社アイスタイル(代表取締役社長:遠藤 宗 以下、アイスタイル)は、2024年6月6日(木)、「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」を発表いたしました。今回、総合大賞に輝いた商品は、アテニア「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」となりました。
また、 2022年より発足した「@cosmeトレンド予測部」が、美容プラットフォーマーとしての知見から、売上動向やクチコミ、その他関連データからみえる意識変化と、今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測する「2024下半期トレンド予測」を同時発表いたします。
※2024下半期トレンド予測の詳細は本日発表のプレスリリースをご参照ください。
URL:https://www.istyle.co.jp/news/press/2024/06/0606-tr.html
尚、今回のプレスリリースは2回に分けて配信いたします。
第2弾の配信は、6月10日(月)を予定しております。
■「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」とは
「@cosmeベストコスメアワード」とは、@cosmeメンバーから寄せられたクチコミ投稿をベースに、今、生活者が支持している商品を表彰するアワードです。なかでも「上半期新作ベストコスメ」は、この半年間(昨年11月1日~本年4月30日)に発売された新商品を対象としており、「@cosmeベストコスメアワード」の上半期における新人賞となっています。
「@cosmeベストコスメアワード」は 2002年より毎年恒例となっており、@cosmeならではの生活者視点に立った受賞ラインナップが、化粧品業界及び美容業界からもご注目いただいています。
■「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」ハイライト
◆総評
◆総合カテゴリやクチコミデータからみえるトレンド分析
・価格と品質のバランスの良さがポイント、中価格帯コスメ(ミドルコスメ)の逆襲!
・総合10位中、国産ブランドが9商品ランクイン
2017年の上半期ベストコスメアワード総合TOP発表開始以来最多
・総合大賞「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」の魅力
■総評
昨年から続く物価上昇や円安傾向は、2024年上半期も引き続き美容業界のトレンドに大きく影響を与えました。化粧品の相次ぐ値上げに伴い、ベストコスメアワード集計対象期間中のクチコミでも「値上げする」というワードの出現率が昨年と比較して2.1倍、「値上げ」が1.8倍と、昨年から上昇傾向にあった値上げに関するワードが今年も多数増加しています。
さらに、化粧品の値上げは生活者の購買にどのような影響を与えたのかを分析すると『駆け込み需要』の動きがみえてきました。
「駆け込み購入する」というワードの出現率は、昨年と比較して2.7倍に増加、商品のリピーターによる駆け込み購入の動きとして「ストック買い」というワードも1.3倍に増加しています。また、リピーターだけでなく、これまで購入を躊躇していたが「値上げが後押しとなって購入した」という新規購入客のクチコミもみられています。
<クチコミ抜粋>
値上げの前にストック購入しました(って人多いのでは笑)
いつか買おうと思っていたけれど値上げに後押しされて購入
また、「駆け込み需要」は値上げ以外の理由でも起きています。昨年11月末の注文受付をもって営業を終了した「Amplitude」をはじめ、「AUBE」や「コフレドール」などブランド終了のニュースが続いた2024年上半期。クチコミでも「ブランド終了」というワードの出現率が昨年と比較して2.6倍に増加しており、ブランド終了の発表を受けて「駆け込み購入」や「ストック買い」をしたと、ブランド終了を惜しむ声がみられました。
<クチコミ抜粋>
ブランド終了発表後、駆け込みで購入した「ひと塗りシャドウ」が良かった
ブランド終了してしまうとのことでストック買いしました。感謝の気持ちを込めて口コミ致します。
ブランド終了によって気づかされる「好き」の再認識や、物価高の影響を受けた「なにに投資すべきか」という取捨選択によって、生活者と商品の新たな出会いも生まれた上半期、生活者は新商品に何を求めたのでしょうか。
■総合カテゴリやクチコミデータからみえるトレンド分析
価格と品質のバランスの良さがポイント、中価格帯コスメ(ミドルコスメ)の逆襲!
今回、総合カテゴリからみえるトレンドの一つとして、スキンケアの「中価格帯コスメ(ミドルコスメ)への支持」があります。
総合10位のラインナップを見てみると、メイクカテゴリでは、高価格帯コスメ(デパコス)2商品、低価格帯コスメ(プチプラ)1商品と価格が二極化しているのに対し、スキンケアカテゴリでは、総合大賞を含む4商品の中価格帯ブランドがランクインしています。
※ベスコスの「価格部門」の定義では、2000円以上の商品をミドルプライスと位置づけているが、アテニアブランド自体はファンケルグループの中で中価格帯ブランドと位置づけられているため中価格帯に分類
前述の通り、昨今、中価格帯メイクブランド終了のニュースが続くなど、メディアでは中価格帯ブランドの苦戦が伝えられていますが、今回の受賞ラインナップやクチコミ、2024年5月に実施した@cosmeユーザーを対象とした「化粧品に関するアンケート」(以下、ユーザーアンケート)の結果を分析すると、実はスキンケアカテゴリでは「中価格帯コスメ(ミドルコスメ)」に注目が集まっていることがわかりました。
クチコミの出現率をみてみると、まだ数は多くはないものの「ミドルコスメ」というワードは、昨年と比較して3.6倍と大きく増加しているのに対し、「プチプラ」、「デパコス」というワードはそれぞれ2018年をピークに減少傾向、2019年から横這いとなっています。
さらにユーザーアンケートで「考えやお気持ちに当てはまるもの」を聴取したところ、「中価格帯のミドルコスメが気になるようになった※」と全体の35.3%の人が回答、昨年11月に実施した調査から13ポイント増加しています。全体の31.2%が回答した「プチプラが気になるようになった」を超え、昨年11月からの伸び率は「プチプラ」、「デパコス」を抑えて最大という結果となりました。
※昨年11月と5月の調査では設問文に差異があります。
<今年5月の設問>中価格帯のミドルコスメが気になるようになった
<昨年11月の設問>最近、改めて中価格帯のミドルコスメが気になるようになった
また、「ミドルコスメ(中価格帯)のスキンケアのイメージ」を聴取したところ、「価格と品質のバランスが良い/ちょうどよい」と回答した人が全体の60.6%に及びました。スキンケア商品は、肌に直接影響を与えやすいアイテムであるため、価格が安ければよいとはならず、物価高の影響もあって質だけを追求することはできない生活者にとって、品質と価格のバランスが良く、失敗しにくい選択として中価格帯コスメ(ミドルコスメ)が選ばれているのではないでしょうか。
加えて、若年層(10代+20代)においては、前述の聴取にて「話題の、バズっている商品が多い」と回答した人が3割を超えており、SNS等での話題をきっかけに、若年層も中価格帯コスメ(ミドルコスメ)のスキンケアアイテムに注目していることが窺えます。
今後、スキンケアカテゴリにおいて中価格帯ブランドの需要が更に拡大していくことによって「ミドルコスメ」というワードもプチプラやデパコスのように定着し、新たなコスメのジャンルとして確立していくかもしれません。
■総合10位中、国産ブランドが9商品ランクイン
2017年の上半期ベストコスメアワード総合TOP発表開始以来最多
総合カテゴリからみえるもう一つのトレンドとして、「国産ブランドへの支持」があります。
総合10位のラインナップを見てみると、10商品中9商品が国産ブランドでした。上半期ベストコスメアワードの総合大賞~10位の発表を開始した2017年以降最多となります。
ユーザーアンケートにて、「化粧品について、考えやお気持ちに当てはまるもの」を聴取したところ、「自分の肌に合う化粧品であれば、国産ブランドか外資系ブランドかは気にしない」と回答した人が全体トップの60.5%となった一方で、「日本の(国産)ブランドに興味がある」も全体の59.4%と、ほぼ同数の結果となりました。
これは韓国ブランドへの興味と比較すると約2倍、欧米ブランドでは約4倍となり、この結果と、今年の新作商品が極端に外資系ブランドが少なかったわけではないという前提を踏まえると「自分の肌に合った化粧品=国産ブランド」と感じている生活者が多かったといえるのではないでしょうか。
国産ブランド支持の背景の一つには、中価格帯コスメ(ミドルコスメ)と同様に物価高や値上げ、円安の影響がありそうです。クチコミでは「円安なので国産品を積極的に買っていくスタイルです」という声もあがっています。
総評でも述べた相次ぐ値上げ、駆け込み需要は主に「外資系ラグジュアリーブランド」で起きています。
実際に、原宿駅前にある「@cosme TOKYO」の売上数を見ても、価格改定発表以降から価格改定日前までの駆け込み需要がみえた商品もありました。これらのデータからは、生活者が値上げのタイミングで、外資系ラグジュアリーブランドの定番商品を駆け込み購入やストック買いし、新作コスメは国産ブランドの商品を購入したことが、今回の順位に影響を与えた可能性が窺えます。
■総合大賞「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」の魅力
前述の通り、2024年上半期は中価格帯コスメ(ミドルコスメ)のスキンケアアイテム、国産ブランドの支持がみられた半年となりました。
@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ総合大賞に輝いたアテニア「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」はその象徴といえるでしょう。
本商品は、4年ぶりにリニューアルし、角層ケアまで叶えるクレンジングに進化した国産・中価格帯ブランド※「アテニア」のクレンジングオイルです。
総合大賞に加えて、ベストクレンジング 第1位、価格別賞 ロープライス部門 クレンジング 第1位、@cosme SHOPPING ベストヒット賞 総合 第1位、@cosme STORE ベストヒット賞 総合 第2位と全5部門を受賞。@cosme TOKYOの売り上げ数では、クレンジング部門※第1位という人気ぶりです。
※ポイントメイクアップリムーバーは除く
角層をほぐし、やわらかく整えることで、次に使うスキンケアの浸透を高め、透明感までもたらす美容クレンジングへ進化した本商品ですが、リニューアルのタイミングで値上げしています。しかし、中価格帯としては「お得」であり、プチプラとしては「リッチ」な1980円(税込)という”絶妙な価格設定”が生活者の気持ちを掴んでおり、値上げに対して肯定的なクチコミがみられています。商品によっては、リニューアル後のクチコミで「改悪」という声もあげられるなか、本商品はリニューアル後もリピート比率が脅威の36%と非常に高く、愛用者の心を離さなかったことが窺えます。
<クチコミ抜粋:総合大賞 アテニア「スキンクリア クレンズ オイル アロマタイプ」>
旧タイプは何本リピートしたか忘れるくらい愛用してたので、リニューアルを楽しみに待っていました。
角層をほぐすオイルや、その他の美容オイルもパワーアップされていて、容量は変わらず110円の値上げなら全然OK!! クッション性のあるふかふかオイルが、本当に気持ちよく、柑橘系のリラクシングアロマの香りに癒され、毎日のクレンジングが楽しみになります。ずっと愛用したいと思います。
受賞商品から見えるその他のトレンドについては以下のよりご覧ください。
https://www.istyle.co.jp/news/press/2024/06/0606-bc.html
■「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」受賞商品
◆集計方法
「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」は、生活者のクチコミに加え、どのくらい注目された商品かなどを加味して、順位を決定しています。
集計対象期間: 2023年11月1日~2024年4月30日
集計対象クチコミ件数: 115,316件
集計対象アイテム数: 3,806アイテム
化粧品、美容グッズ、日用品などを対象としています。
※複数のカテゴリにまたがりクチコミ投稿されている商品は、商品性質を考慮し、主たる1つのカテゴリに絞って集計しています。
※ @cosme SHOPPING ベストヒット賞は「@cosme SHOPPING」での販売実績をもとに順位を決定しています。
※ @cosme STORE ベストヒット賞は「@cosme STORE」及び「@cosme TOKYO」「@cosme OSAKA」での販売実績をもとに順位を決定しています。
【総合】
2023年11月1日~2024年4月30日の間で発売された新商品のうち、@cosmeメンバーさんから最も支持されたアイテム
「@cosmeベストコスメアワード2024 上半期新作ベストコスメ」は総合の他、アイテム賞(44部門)、価格別賞 ハイプライス部門、価格別賞 ミドルプライス部門、価格別賞 ロープライス部門、@cosme SHOPPING ベストヒット賞、@cosme STORE ベストヒット賞がございます。
詳細はこちらをご覧下さい。
https://www.cosme.net/bestcosme/
■@cosmeとは
月間訪問者約1,900万人、国内外4万3千ブランド・商品数39万点のコスメのデータベースと、クチコミ検索機能や新製品情報などのコンテンツを備えた日本最大の化粧品・美容の総合サイトです。1999年のオープン以来、会員数・クチコミ件数・ページビュー数ともに伸び続け、累計クチコミ数は2,000万件を突破しています。(2023.12月末時点)
URL:https://www.cosme.net
【株式会社アイスタイル 会社概要】 https://www.istyle.co.jp/ 東証プライム・コード番号3660
■所在地:〒107-6034 東京都港区赤坂 1-12-32 アーク森ビル 34 階
■設 立:1999年7月27日
■資本金:54億6,700万円
■代表者:代表取締役社長 遠藤 宗
■事業内容:美容系総合ポータルサイト@cosmeの企画・運営、関連広告サービスの提供
【お問合せ】
株式会社アイスタイル エクスターナルコミュニケーション室
■Email: istyle-press@istyle.co.jp