2025年上半期話題のコスメを総括!「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」6月11日発表
~史上初、シャンプー・トリートメントが総合大賞受賞 THE ANSWER「スーパーラメラシャンプー&EXモイストトリートメント FOR DAILY DAMAGE」~
株式会社アイスタイル(代表取締役社長:遠藤 宗 以下、アイスタイル)は、2025年上半期、生活者に支持されたコスメを総括する「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」(以下、上半期ベストコスメ)を発表いたしました。また、 2022年より発足した「@cosmeトレンド予測部」が、美容プラットフォーマーとしての知見から、売上動向やクチコミ、その他関連データからみえる意識変化と、今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測する「2025下半期トレンド予測」を同時発表いたします。
※2025上半期トレンド予測については、本日発表のプレスリリースをご参照ください。
URL:https://www.istyle.co.jp/news/press/2025/06/0611-tr.html
「@cosmeベストコスメアワード」は 2008年より毎年恒例となっており、@cosmeならではの生活者視点に立った受賞ラインナップが、化粧品業界及び美容業界からもご注目いただいています。
・史上初!シャンプー・トリートメントが総合大賞に
・続くヘアケアへの関心、全体の半数以上が今後、ヘアケアに更なる支出意向
・総合大賞は、ヘアケアにおいてもスキンケアのように「成分」や「効果」を重視したい生活者のニーズとぴったりマッチ
◆総合TOP10からみえるトレンド分析
・続く物価高で生活者の「失敗したくない」気持ち高まる
・高価格帯商品に安心感、決め手は「研究」に裏打ちされた信頼感
・成分買いトレンドも継続、次の注目は「発酵」?
・「失敗したくない気持ち」への寄り添いもポイント
今年の上半期ベストコスメは、史上はじめてシャンプー・トリートメントカテゴリの商品が大賞に輝きました。
かつて、シャンプーは生活者にとって日用品、消耗品の意味が強いカテゴリとされてきのではないでしょうか。
しかし、今回総合大賞を受賞したTHE ANSWER「スーパーラメラシャンプー&EXモイストトリートメント FOR DAILY DAMAGE」(以下、THE ANSWER)は、ドラッグストアなど一般販路で販売される商品としては、カテゴリにおける高価格商品、所謂ハイプレミアムカテゴリ商品です。
また今回、THE ANSWERと同じシャンプー・トリートメント部門では2位と3位にランクインした商品も、それぞれ、ハイプレミアムな商品がランクインしました。
シャンプー・トリートメントカテゴリは2015年にi-neが発売した「BOTANIST」のヒット以降、徐々に高単価化が進んできました。2025年5月に聴取した「化粧品に関するアンケート」(以下、ユーザーアンケート)で「お使いのシャンプー・コンディショナー1本あたりの価格帯」を尋ねたところ、「1本当たりの価格帯1,501円以上のシャンプー・コンディショナーを使用している」と回答した人が全体の約46.2%にのぼり、シャンプー・トリートメントカテゴリにおけるハイプレミアム価格帯の商品の浸透ぶりがうかがえます。
(2) 続くヘアケアへの関心、全体の半数以上が今後、ヘアケアに更なる支出意向
@cosmeでは2025年上半期のトレンド予測として、ヘアケアに手間やお金をかける生活者が増えるであろうということを予測した「美髪課金」というキーワードを発表しましたが、今、生活者はまさに、「美髪課金」への高い意欲を持っているようです。
ユーザーアンケートでは、ヘアケアにかける金額について「増やしたいと思う」と回答した人が全体の半数を超える約53.3%となりました。ヘアケアカテゴリの高単価化の動きは更に続いていく可能性がありそうです。
(3)総合大賞は、ヘアケアにおいてもスキンケアのように「成分」や「効果」を重視したい生活者の
ニーズとぴったりマッチ
ユーザーアンケートで「ヘアケアアイテムについて、あなたの考えやお気持ちに当てはまるもの」を尋ねた設問では、「以前よりも「成分」にこだわるようになった」約36.3%、「以前よりも「効果」を重視することが増えた」約53.0%という回答結果となり、スキンケアのように、成分や効果効能を重視する生活者が増えたことが分かりました。THE ANSWERは、「花王100年の研究からたどり着いた、ヘアケアの答え」をブランドコンセプトとし、「美髪5大必須成分配合」という訴求や他のシャンプーとは一線を画す“塗り洗い”という新たな洗髪スタイルを提案しています。同時期に他のシャンプー・コンディショナーカテゴリに投稿されたクチコミとの比較分析をしてみると、「成分」というワードの出現率が約2.1倍。また、(使用感、仕上がり等に)「びっくりする」「感動する」というワードもそれぞれ約2.4倍、約2.0倍出現していました。更に、効果や変化について語る文脈で使用される「髪」というワードの出現率も約1.2倍となっており、効果感や成分等を評価している声が多いことが分かりました。一方で、かわいい、癒す、香り、パケなどの情緒的な表現は全体との比較では相対的に少ないことも特長であり、スキンケアのように成分や効果効能を重視したい生活者のニーズとピッタリマッチした商品といえそうです。
<総合大賞受賞ブランドの声>
花王株式会社 グローバルコンシューマーケア部門 ヘルスビューティケア事業部門
ヘアケア事業部 ブランドマネジャー 野原 聡 様
THE ANSWERのシャンプー&トリートメントが総合大賞・TOP10に選ばれたことを、担当一同、大変光栄に思っています。おかげ様で、THE ANSWERは発売から7か月で累計出荷本数100万本を突破しました。これは限定チェーンでの先行発売をした花王ヘアケアブランド内で過去最高となり、当初計画の2倍以上の売上実績となっています。
好調要因は主に3つあるとみています。1.100年の研究に基づく成分・技術への納得感、2.“塗り洗い”という感性と技術が融合した新しいヘアケア体験、3.SNS発信を起点にした共感の拡散です。
特に“塗り洗い”は、@cosmeのクチコミでも多数言及され、生活者の高い関心と、納得感あるヘアケア体験の提供につながっています。ローンチ当初は、美容感度が高いイノベーター層を中心に訴求し、熱量高いクチコミが拡散しました。その影響もあり現在は美容フォロワー層や、美容感度の高い男性層にも支持が広がっています。
また、コミュニケーション戦略やブランディング、販売戦略においては、「誠実でバランスの取れた生活をしたい」という感情ニーズを軸にブランドを設計。デジタル中心に、美容感度層へ共感性高く訴求しました。販売戦略では、スモールスタートで段階的に販路を拡大。流通と連携しながら熱量の高い売場づくりを実現すると同時に、ローンチ後に浮上する課題への柔軟な対応も可能にしています。現在は、販路も段階的に拡大し、より手に取りやすい環境整備を進めています。
今回の受賞は、生活者の美容関心領域が広がり、ヘアケアにおいてもより良いものを求めるニーズが高まっていることの表れだと受け止めています。この受賞をきっかけに、ひとりでも多くの“ヘアケア迷子”の方に手にとっていただけると嬉しいです。
高価格帯商品に安心感、決め手は「研究」に裏打ちされた信頼感
高価格帯への支持はヘアケアにとどまりません。2025年上半期の総合TOP10は、受賞商品の平均単価が過去6年の平均と比較して約1.7倍の6,050円に。昨年のスキンケアにおける中価格帯やメイクアップにおけるプチプラ支持の傾向とは異なる「高価格帯シフト」ともいえる動きが見られます。
この変化には、今年4月の消費者物価指数によると「米の価格が昨対で約2倍」だと報じられるなど、物価高騰が昨年以上に深刻化していることも影響を与えていそうです。
ユーザーのアンケート結果をみてみると、物価高の影響を受けて「化粧品購入で失敗したくないという気持ちが高まった」(全体の約80.7%)、「投資をする価値があるかどうかを以前より考えるようになった」(全体の約80.8%)と回答した人がそれぞれ8割に及びました。
更に、「高価格帯の化粧品は、失敗のリスクが少ないという安心感がある」と、全体約41.9%の人が回答し、価格自体が、安心材料のひとつになっていることが垣間見られます。特に化粧品の使用経験が浅く、判断軸があいまいな人が多いと想定される若年層ほどその傾向が強く現れました。また、TOP10の受賞商品のクチコミには「さすが」「裏切らない」といったワードが同カテゴリの他の商品と比較すると特徴的に出現しており、価格が高いだけあってよかった、さすが、裏切らないなど期待に応えてくれる確かな商品と感じられていそうです。
そのほかにも、この上半期に生活者が「投資しても良い」と感じた化粧品にはいくつかのポイントがありそうです。
ひとつは、「研究開発・技術力の高さに裏打ちされていること」です。@cosmeメンバーへのアンケートで「お金をかけたい、かけてもいいと思う化粧品」の条件を聞いたところ、「研究開発・技術力の高さに裏付けされたもの」(約66.6%)と「長年にわたり研究されているもの」(約59.7%)という選択肢が、いずれも約6割の生活者から共感を得ました。
た」という訴求を前面にうちだしています。
また他にも、総合TOP10にランクインした商品のうち、実に7商品がこうした技術力や研究背景を訴求しています。
一方で、こうした研究開発や技術に関するトピックスは科学などの専門知識が必要となり、生活者にとって必ずしも身近には感じられない内容であることもあるのではないでしょうか。
そんな中で、昨今、SNSを中心に、化粧品開発者などの専門家系インフルエンサーのコンテンツによって、難しい技術や成分の話が分かりやすく生活者に伝わるようになったことも、「技術や研究開発への信頼」の広がりを助けているといえそうです。
@cosmeのクチコミでは、「化粧品開発者」というワードの出現率が昨対2.2倍となっています。特にこの上半期は、「かずのすけさん」のYoutubeで興味をもったという声が総合TOP10受賞商品のクチコミに多くみられました。
(2)成分買いトレンドも継続、次の注目は「発酵」?
また、「どんな成分を配合するか」も研究開発の成果のひとつといえるでしょう。THE ANSWERも花王100年のヘアケア研究からたどり着いた「美髪5大必須成分配合」を謳っていますが、近年注目されている「成分」への注目の高さは続いていそうです。
この傾向は、スキンケアだけでなく、ヘアケア・メイクも同様です。さらに美容グッズでも成分を訴求する製品が登場し、支持する声も寄せられています。たとえば、総合3位の&be 「ブラックスポンジ」は、リニューアルを期にヒアルロン酸が配合されました。「ヒアルロン酸が配合されたことにより、柔らかなふわふわ感が増した肌負担が軽減されてうれしい」といったクチコミが投稿されています。
また、総合5位の「ルルルン ルルルン ハイドラ AZ マスク」に配合されているアゼライン酸も、皮脂悩みの増加と共に引き続き注目の高い成分です。加えて、総合8位のラ ロッシュ ポゼ「UVイデア XL プロテクショントーンアップ ローズ+」は、敏感肌でも使える低刺激なピーリング成分「LHA」が配合されていることを訴求しています。
その他、ベストフェイスクリーム・ジェル部門3位にランクインした、スギ薬局のプライベートブランドDRIPTUNE「発酵クリーム」や、ベスト日焼け止め2位ほかにランクインしたFAS「FAS ザ ブラック デイ クリーム」といった商品など、「発酵系」の商品が多くランクインしているのも今年の特徴の一つです。クチコミにおける「発酵系」というワードの出現率も昨対で2.2倍となっています。
続きは、下記のプレスリリースをご覧ください。
https://www.istyle.co.jp/news/press/2025/06/0611-tr.html
「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」は、生活者のクチコミに加え、どのくらい注目された商品かなどを加味して、順位を決定しています。
集計対象期間: 2024年11月1日~2025年4月30日
集計対象クチコミ件数: 124,660件
集計対象アイテム数: 3,964アイテム
化粧品、美容グッズ、日用品などを対象としています。
※複数のカテゴリにまたがりクチコミ投稿されている商品は、商品性質を考慮し、主たる1つのカテゴリに絞って集計しています。
※ @cosme SHOPPING ベストヒット賞は「@cosme SHOPPING」での販売実績をもとに順位を決定しています。
※ @cosme STORE ベストヒット賞は「@cosme STORE」「SYDNEY」「東京小町」及びフラッグシップショップ「@cosme TOKYO」「@cosmeOSAKA」での販売実績をもとに順位を決定しています。
【総合】
2024年11月1日~2025年4月30日の間で発売された新商品のうち、@cosmeメンバーさんから最も支持されたアイテム
今回は、「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」の結果を元に二部構成にてお届けいたします。
第一部では、『2025年上半期クチコミから読み解く生活者の今とこれから』と題し、「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」表彰に際し、この半年間に@cosme内に蓄積された投稿クチコミの分析を行ってきたアイスタイルのリサーチプランナーである原田・西原の両名が登壇。
物価高騰のあおりで化粧品も価格改定が続くなか、生活者の商品選びはどう変わったのか? この上半期のトレンドやキーワード、そこから読み取れる今後の生活者が美容・コスメに求めていることは何なのか、クチコミから見えたその兆しについてご紹介させていただきます。第二部では、視聴される皆様からのご質問に対し、リサーチプランナーである原田・西原がクチコミから読み取れた分析結果をお答えします。
開催日:2025年6月16日(月)14:00~15:30
申込締切:2025年6月16日(月)13:00
参加申し込み:https://business.cosme.net/webinar/250616_bestcosme-first-half
【株式会社アイスタイル 会社概要】 https://www.istyle.co.jp/ 東証プライム・コード番号3660
■所在地:〒107-6034 東京都港区赤坂 1-12-32 アーク森ビル 34 階
■設 立:1999年7月27日
■資本金:57億1,900万円
■代表者:代表取締役社長 遠藤 宗
■事業内容:美容系総合サイト「@cosme(アットコスメ)」の企画・運営、関連広告サービス・マーケティング・リサーチサービスの提供
【お問合せ】
株式会社アイスタイル エクスターナルコミュニケーション室
■Email: istyle-press@istyle.co.jp
株式会社アイスタイル(代表取締役社長:遠藤 宗 以下、アイスタイル)は、2025年上半期、生活者に支持されたコスメを総括する「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」(以下、上半期ベストコスメ)を発表いたしました。また、 2022年より発足した「@cosmeトレンド予測部」が、美容プラットフォーマーとしての知見から、売上動向やクチコミ、その他関連データからみえる意識変化と、今後の生活者インサイトや美容トレンドを予測する「2025下半期トレンド予測」を同時発表いたします。
※2025上半期トレンド予測については、本日発表のプレスリリースをご参照ください。
URL:https://www.istyle.co.jp/news/press/2025/06/0611-tr.html
目次
- <strong>1.「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」とは</strong>
- <strong>2.「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」ハイライト</strong>
- <strong> 3.総合大賞からみえるトレンド分析</strong>
- <strong>4.総合TOP10からみえるトレンド分析</strong>
- <strong>「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」受賞商品</strong>
- <strong>【2025年6月16日(月)14:00開催】クチコミを読み解くリサーチプランナーに学ぶ「@cosme上半期新作ベストコスメ」解説セミナー</strong>
1.「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」とは
「@cosmeベストコスメアワード」とは、@cosmeメンバーから寄せられたクチコミ投稿をベースに、今、生活者が支持している商品を表彰するアワードです。なかでも「上半期新作ベストコスメ」は、この半年間(昨年11月1日~本年4月30日)に発売された新商品を対象としており、「@cosmeベストコスメアワード」の上半期における新人賞となっています。「@cosmeベストコスメアワード」は 2008年より毎年恒例となっており、@cosmeならではの生活者視点に立った受賞ラインナップが、化粧品業界及び美容業界からもご注目いただいています。
2.「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」ハイライト
◆総合大賞からみえるトレンド分析・史上初!シャンプー・トリートメントが総合大賞に
・続くヘアケアへの関心、全体の半数以上が今後、ヘアケアに更なる支出意向
・総合大賞は、ヘアケアにおいてもスキンケアのように「成分」や「効果」を重視したい生活者のニーズとぴったりマッチ
◆総合TOP10からみえるトレンド分析
・続く物価高で生活者の「失敗したくない」気持ち高まる
・高価格帯商品に安心感、決め手は「研究」に裏打ちされた信頼感
・成分買いトレンドも継続、次の注目は「発酵」?
・「失敗したくない気持ち」への寄り添いもポイント
3.総合大賞からみえるトレンド分析
(1)史上初!シャンプー・トリートメントが総合大賞に今年の上半期ベストコスメは、史上はじめてシャンプー・トリートメントカテゴリの商品が大賞に輝きました。
かつて、シャンプーは生活者にとって日用品、消耗品の意味が強いカテゴリとされてきのではないでしょうか。
しかし、今回総合大賞を受賞したTHE ANSWER「スーパーラメラシャンプー&EXモイストトリートメント FOR DAILY DAMAGE」(以下、THE ANSWER)は、ドラッグストアなど一般販路で販売される商品としては、カテゴリにおける高価格商品、所謂ハイプレミアムカテゴリ商品です。
また今回、THE ANSWERと同じシャンプー・トリートメント部門では2位と3位にランクインした商品も、それぞれ、ハイプレミアムな商品がランクインしました。
シャンプー・トリートメントカテゴリは2015年にi-neが発売した「BOTANIST」のヒット以降、徐々に高単価化が進んできました。2025年5月に聴取した「化粧品に関するアンケート」(以下、ユーザーアンケート)で「お使いのシャンプー・コンディショナー1本あたりの価格帯」を尋ねたところ、「1本当たりの価格帯1,501円以上のシャンプー・コンディショナーを使用している」と回答した人が全体の約46.2%にのぼり、シャンプー・トリートメントカテゴリにおけるハイプレミアム価格帯の商品の浸透ぶりがうかがえます。
(2) 続くヘアケアへの関心、全体の半数以上が今後、ヘアケアに更なる支出意向
@cosmeでは2025年上半期のトレンド予測として、ヘアケアに手間やお金をかける生活者が増えるであろうということを予測した「美髪課金」というキーワードを発表しましたが、今、生活者はまさに、「美髪課金」への高い意欲を持っているようです。
ユーザーアンケートでは、ヘアケアにかける金額について「増やしたいと思う」と回答した人が全体の半数を超える約53.3%となりました。ヘアケアカテゴリの高単価化の動きは更に続いていく可能性がありそうです。
(3)総合大賞は、ヘアケアにおいてもスキンケアのように「成分」や「効果」を重視したい生活者の
ニーズとぴったりマッチ
ユーザーアンケートで「ヘアケアアイテムについて、あなたの考えやお気持ちに当てはまるもの」を尋ねた設問では、「以前よりも「成分」にこだわるようになった」約36.3%、「以前よりも「効果」を重視することが増えた」約53.0%という回答結果となり、スキンケアのように、成分や効果効能を重視する生活者が増えたことが分かりました。THE ANSWERは、「花王100年の研究からたどり着いた、ヘアケアの答え」をブランドコンセプトとし、「美髪5大必須成分配合」という訴求や他のシャンプーとは一線を画す“塗り洗い”という新たな洗髪スタイルを提案しています。同時期に他のシャンプー・コンディショナーカテゴリに投稿されたクチコミとの比較分析をしてみると、「成分」というワードの出現率が約2.1倍。また、(使用感、仕上がり等に)「びっくりする」「感動する」というワードもそれぞれ約2.4倍、約2.0倍出現していました。更に、効果や変化について語る文脈で使用される「髪」というワードの出現率も約1.2倍となっており、効果感や成分等を評価している声が多いことが分かりました。一方で、かわいい、癒す、香り、パケなどの情緒的な表現は全体との比較では相対的に少ないことも特長であり、スキンケアのように成分や効果効能を重視したい生活者のニーズとピッタリマッチした商品といえそうです。
<総合大賞受賞ブランドの声>
花王株式会社 グローバルコンシューマーケア部門 ヘルスビューティケア事業部門
ヘアケア事業部 ブランドマネジャー 野原 聡 様
THE ANSWERのシャンプー&トリートメントが総合大賞・TOP10に選ばれたことを、担当一同、大変光栄に思っています。おかげ様で、THE ANSWERは発売から7か月で累計出荷本数100万本を突破しました。これは限定チェーンでの先行発売をした花王ヘアケアブランド内で過去最高となり、当初計画の2倍以上の売上実績となっています。
好調要因は主に3つあるとみています。1.100年の研究に基づく成分・技術への納得感、2.“塗り洗い”という感性と技術が融合した新しいヘアケア体験、3.SNS発信を起点にした共感の拡散です。
特に“塗り洗い”は、@cosmeのクチコミでも多数言及され、生活者の高い関心と、納得感あるヘアケア体験の提供につながっています。ローンチ当初は、美容感度が高いイノベーター層を中心に訴求し、熱量高いクチコミが拡散しました。その影響もあり現在は美容フォロワー層や、美容感度の高い男性層にも支持が広がっています。
また、コミュニケーション戦略やブランディング、販売戦略においては、「誠実でバランスの取れた生活をしたい」という感情ニーズを軸にブランドを設計。デジタル中心に、美容感度層へ共感性高く訴求しました。販売戦略では、スモールスタートで段階的に販路を拡大。流通と連携しながら熱量の高い売場づくりを実現すると同時に、ローンチ後に浮上する課題への柔軟な対応も可能にしています。現在は、販路も段階的に拡大し、より手に取りやすい環境整備を進めています。
今回の受賞は、生活者の美容関心領域が広がり、ヘアケアにおいてもより良いものを求めるニーズが高まっていることの表れだと受け止めています。この受賞をきっかけに、ひとりでも多くの“ヘアケア迷子”の方に手にとっていただけると嬉しいです。
4.総合TOP10からみえるトレンド分析
(1) 続く物価高で生活者の「失敗したくない」気持ち高まる高価格帯商品に安心感、決め手は「研究」に裏打ちされた信頼感
高価格帯への支持はヘアケアにとどまりません。2025年上半期の総合TOP10は、受賞商品の平均単価が過去6年の平均と比較して約1.7倍の6,050円に。昨年のスキンケアにおける中価格帯やメイクアップにおけるプチプラ支持の傾向とは異なる「高価格帯シフト」ともいえる動きが見られます。
この変化には、今年4月の消費者物価指数によると「米の価格が昨対で約2倍」だと報じられるなど、物価高騰が昨年以上に深刻化していることも影響を与えていそうです。
ユーザーのアンケート結果をみてみると、物価高の影響を受けて「化粧品購入で失敗したくないという気持ちが高まった」(全体の約80.7%)、「投資をする価値があるかどうかを以前より考えるようになった」(全体の約80.8%)と回答した人がそれぞれ8割に及びました。
更に、「高価格帯の化粧品は、失敗のリスクが少ないという安心感がある」と、全体約41.9%の人が回答し、価格自体が、安心材料のひとつになっていることが垣間見られます。特に化粧品の使用経験が浅く、判断軸があいまいな人が多いと想定される若年層ほどその傾向が強く現れました。また、TOP10の受賞商品のクチコミには「さすが」「裏切らない」といったワードが同カテゴリの他の商品と比較すると特徴的に出現しており、価格が高いだけあってよかった、さすが、裏切らないなど期待に応えてくれる確かな商品と感じられていそうです。
そのほかにも、この上半期に生活者が「投資しても良い」と感じた化粧品にはいくつかのポイントがありそうです。
ひとつは、「研究開発・技術力の高さに裏打ちされていること」です。@cosmeメンバーへのアンケートで「お金をかけたい、かけてもいいと思う化粧品」の条件を聞いたところ、「研究開発・技術力の高さに裏付けされたもの」(約66.6%)と「長年にわたり研究されているもの」(約59.7%)という選択肢が、いずれも約6割の生活者から共感を得ました。
た」という訴求を前面にうちだしています。
また他にも、総合TOP10にランクインした商品のうち、実に7商品がこうした技術力や研究背景を訴求しています。
一方で、こうした研究開発や技術に関するトピックスは科学などの専門知識が必要となり、生活者にとって必ずしも身近には感じられない内容であることもあるのではないでしょうか。
そんな中で、昨今、SNSを中心に、化粧品開発者などの専門家系インフルエンサーのコンテンツによって、難しい技術や成分の話が分かりやすく生活者に伝わるようになったことも、「技術や研究開発への信頼」の広がりを助けているといえそうです。
@cosmeのクチコミでは、「化粧品開発者」というワードの出現率が昨対2.2倍となっています。特にこの上半期は、「かずのすけさん」のYoutubeで興味をもったという声が総合TOP10受賞商品のクチコミに多くみられました。
(2)成分買いトレンドも継続、次の注目は「発酵」?
また、「どんな成分を配合するか」も研究開発の成果のひとつといえるでしょう。THE ANSWERも花王100年のヘアケア研究からたどり着いた「美髪5大必須成分配合」を謳っていますが、近年注目されている「成分」への注目の高さは続いていそうです。
この傾向は、スキンケアだけでなく、ヘアケア・メイクも同様です。さらに美容グッズでも成分を訴求する製品が登場し、支持する声も寄せられています。たとえば、総合3位の&be 「ブラックスポンジ」は、リニューアルを期にヒアルロン酸が配合されました。「ヒアルロン酸が配合されたことにより、柔らかなふわふわ感が増した肌負担が軽減されてうれしい」といったクチコミが投稿されています。
また、総合5位の「ルルルン ルルルン ハイドラ AZ マスク」に配合されているアゼライン酸も、皮脂悩みの増加と共に引き続き注目の高い成分です。加えて、総合8位のラ ロッシュ ポゼ「UVイデア XL プロテクショントーンアップ ローズ+」は、敏感肌でも使える低刺激なピーリング成分「LHA」が配合されていることを訴求しています。
その他、ベストフェイスクリーム・ジェル部門3位にランクインした、スギ薬局のプライベートブランドDRIPTUNE「発酵クリーム」や、ベスト日焼け止め2位ほかにランクインしたFAS「FAS ザ ブラック デイ クリーム」といった商品など、「発酵系」の商品が多くランクインしているのも今年の特徴の一つです。クチコミにおける「発酵系」というワードの出現率も昨対で2.2倍となっています。
続きは、下記のプレスリリースをご覧ください。
https://www.istyle.co.jp/news/press/2025/06/0611-tr.html
「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」受賞商品
◆集計方法「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」は、生活者のクチコミに加え、どのくらい注目された商品かなどを加味して、順位を決定しています。
集計対象期間: 2024年11月1日~2025年4月30日
集計対象クチコミ件数: 124,660件
集計対象アイテム数: 3,964アイテム
化粧品、美容グッズ、日用品などを対象としています。
※複数のカテゴリにまたがりクチコミ投稿されている商品は、商品性質を考慮し、主たる1つのカテゴリに絞って集計しています。
※ @cosme SHOPPING ベストヒット賞は「@cosme SHOPPING」での販売実績をもとに順位を決定しています。
※ @cosme STORE ベストヒット賞は「@cosme STORE」「SYDNEY」「東京小町」及びフラッグシップショップ「@cosme TOKYO」「@cosmeOSAKA」での販売実績をもとに順位を決定しています。
【総合】
2024年11月1日~2025年4月30日の間で発売された新商品のうち、@cosmeメンバーさんから最も支持されたアイテム
【2025年6月16日(月)14:00開催】クチコミを読み解くリサーチプランナーに学ぶ「@cosme上半期新作ベストコスメ」解説セミナー
アイスタイルでは化粧品ブランドの皆さまの業務のヒントとなるようなウェビナーを定期的に開催しております。今回は、「@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ」の結果を元に二部構成にてお届けいたします。
第一部では、『2025年上半期クチコミから読み解く生活者の今とこれから』と題し、「@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ」表彰に際し、この半年間に@cosme内に蓄積された投稿クチコミの分析を行ってきたアイスタイルのリサーチプランナーである原田・西原の両名が登壇。
物価高騰のあおりで化粧品も価格改定が続くなか、生活者の商品選びはどう変わったのか? この上半期のトレンドやキーワード、そこから読み取れる今後の生活者が美容・コスメに求めていることは何なのか、クチコミから見えたその兆しについてご紹介させていただきます。第二部では、視聴される皆様からのご質問に対し、リサーチプランナーである原田・西原がクチコミから読み取れた分析結果をお答えします。
開催日:2025年6月16日(月)14:00~15:30
申込締切:2025年6月16日(月)13:00
参加申し込み:https://business.cosme.net/webinar/250616_bestcosme-first-half
【株式会社アイスタイル 会社概要】 https://www.istyle.co.jp/ 東証プライム・コード番号3660
■所在地:〒107-6034 東京都港区赤坂 1-12-32 アーク森ビル 34 階
■設 立:1999年7月27日
■資本金:57億1,900万円
■代表者:代表取締役社長 遠藤 宗
■事業内容:美容系総合サイト「@cosme(アットコスメ)」の企画・運営、関連広告サービス・マーケティング・リサーチサービスの提供
【お問合せ】
株式会社アイスタイル エクスターナルコミュニケーション室
■Email: istyle-press@istyle.co.jp