マツエクが原因で眼病に…トラブルに遭わないために気をつけるべきこと

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アイメイクの時間が大幅に短縮できて、ぱっちりまつ毛が簡単に手に入る! とあって、最近はマツエク(まつげエクステ)をしている人も多くなりましたね。施術してくれるサロンも数が増え、施術価格もどんどん安いお店が出てきていることから、マツエクの需要の高さが伺えます。

でも人気の裏で、マツエクのトラブルが多くなっているのも事実。厚生労働省をはじめ消費者庁など行政でも、マツエクトラブルの事象を取り上げ、安価で施術してくれるマツエク業者に関して警鐘を鳴らしています。ここでは、マツエクのトラブルに遭わないために、症例や対処法を紹介します。

目次

マツエクが原因で眼病に……!?


消費者庁や国民生活センターの報告によると、マツエクによるトラブルで最も多いのは、エクステンションと地まつげの接着に使用する接着材(グルー)が原因で起こる結膜炎や角膜炎などの眼病です。

サロンによって使用しているグルーの種類はたくさんあるようですが、主成分はシアノアクリレートという合成接着剤で、これに増着剤、着色剤、安定剤などの接着性や保存性を高める成分が混ぜて作ってあるそう。
この主成分であるシアノアクリレートは瞬間接着剤にも使われている成分で、揮発した毒性のある物質が目の周りの皮膚や目の中を直接刺激することで、先述の結膜炎や角膜炎や皮膚炎などのトラブルが起きてしまうんです。

グルーに関するトラブルはアレルギー症状を引き起こすこともあります。本来なら皮膚につくことのないように、エクステは皮膚から1~2ミリ離して接着するのですが、技術者の技術によっては、まぶたや目の周りの皮膚にグルーがついてしまうことがあります。
すると、カラダがアレルギー反応を起こして皮膚が腫れたり、かゆみ、湿疹などの症状が出てきます。アレルギー症状は一度引き起こしてしまうと、次回もその次もアレルギー症状が出てしまう危険性があります。まぶたの腫れだけでなく顔全体が腫れ、最悪の場合、命を落とすこともあるのです。

他にも、技術や知識が未熟な技術者によって引き起こされるトラブルもあります。
グルーやエクステンションの保管が悪く不衛生な施術が行われると、細菌やカビが眼の奥に入ってしまい、失明につながることもあるのだとか。

マツエクを楽しむためには、サロン選びが重要


2008年からマツエクは、美容師免許を取得している技術者でなければ施術はできません。美容師免許を持った技術者が都道府県に届け出をし、認可を受けたサロンの中でのみ施術できるものです。
しかし、ごくまれに免許を取得せずに行っている悪質業者が存在していることもあります。美容師免許を取得している施術者は、衛生面や技術においてしっかり勉強を重ねていますが、悪質な無免許施術者は不確かな技術を提供しているため、安全を保障できるものは何もありません。
マツエクサロンを選ぶときは、必ず施術者全員が免許保持者であること、認可されたサロンであることを掲げたお店を選ぶようにしましょう。

マツエクをする際に気をつけるべきポイント


サロンによっては、マツエクの持ちを良くするために、より強力なグルーを用意しているところもありますが、強力なグルーはそれだけ刺激が強く、揮発した有害物質がトラブルを引き起こすことも考えられます。もともと皮膚が弱い人やアレルギー体質の人などは、必ず施術前に技術者に相談をし、低刺激のグルーがあればそちらに変えてもらうことをおすすめします。

グルーは完全に乾くまでに最低でも6時間以上かかると言われています。この時間内に洗顔をするなど目をぬらすことは、完全に乾ききっていないグルーが眼に入ってしまう恐れを引き起こします。これは汗や涙、目薬だって同じです。最低でも6時間以上は目の周りや顔に触れないようにし、6時間たっても決して目をこすったりすることのないようにしましょう。

もしかゆみなどのアレルギー反応や目の違和感を覚えた場合は、我慢せずにすぐに眼科を受診しましょう。眼科医によってついているマツエクを外すべきかどうかの指示があるので、まずは外す前に眼科へ行きましょう。

せっかくキレイになりたくてマツエクをするのに、眼病にかかったり、アレルギーで目がパンパンに腫れてしまったら元も子もないですよね。デリケートな目の周りに施術するマツエクだから、しっかりリスクも理解しつつ、正しく楽しめたらいいですよね!
(キノシタマユコ)

この記事を書いたライター

キノシタマユコ
美容師、広告プランニングを経てフリーライターに。現在は、情報誌やWEB媒体でさまざまなジャンルを執筆している

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