まさかこれも当たるんじゃ…。地元の不吉な言い伝え【LINE怖い話 #31/消えた祭り 3】

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知らない人からLINEが来る。そんなゾッとする経験をしたことはありませんか?この連載では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
知らない人からLINEが来る。そんな経験をしたことはありませんか?

多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。

LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。

連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。

「消えた祭り」その3


地元観光事業所に勤めて3年目の琴子さん。

琴子さんの住む瀬里原市は、水が綺麗で穏やかな街です。6月になればホタルも飛び、毎年観光客で賑わっていました。

しかしそれ以外に目玉になるような観光名所はなく、さらに昨今のコロナの影響もあり、街の活気はどんどん失われていました。

琴子さんが情報収集のために開設したオープンチャット「雑談チャット瀬里原」は、登録者100人ほど。市内在住と思われる人たちが1日10件ほどやりとりをしています。

しかし、最近になって「(O_O)」というアカウント名の人が、地元の有名喫茶店の閉店を予言したり、まだ決定事項ではないはずのホタルまつりの中止を言い当てたりするようになりました。

それが予言であることに気づいているのは、琴子さんだけのようです。

一連のことを会社の同期で仲の良い麻美さんに話したところ、面白そうだと言って彼女もオープンチャットに加わりました。

琴子さんは言います。

「麻美がオープンチャットに参加してからは、特に何も起こらず他愛もない話でトークルームが埋まっていきました。でも、本来ホタルまつりを開催してたであろう時期になって、またあのアカウントが話し始めました。今まで見たことがないほどたくさんホタルが飛んでて、祭りがないのはもったいないねって話をしてたんですが……」



実はその言い伝えは、琴子さんも小学生の頃に聞いたことがありました。

「一緒に暮らしてる祖母も、小さい頃からここに住んでるけどこんなたくさんのホタルは見たことがない。恐ろしいって言ってました。600年ほど前の火山噴火のことは言い伝えですけど、実際私が生まれる前のバブル期にもホタルが増えて、その年に水害に見舞われたと聞いてます」

例年、瀬里原市では年に2回の祭りが開催されていました。6月中旬に観光客向けに行われるホタルまつりと、8月上旬に地元市民で盛り上がる奉納メインの祭りです。

バブル期までは、祭りは年に1回、6月のみの開催でした。ホタル鑑賞と、神輿担ぎなどの奉納行事を一緒にやっていたとのことです。しかし街明かりのせいもあってかホタルの数は年々減少。環境保全と経済効果の両方を鑑みて、祭りは2回に分けられました。

開催をずらした翌年、ホタルの数は急に増えましたが、その年の秋の台風で水害が発生。ホタルが増えたのは環境保全の効果とされていますが、奉納の時期をずらして利益を得ようとした人間が神の怒りに触れ、災害の前兆としてホタルが増えたと考える人もいるようです。

「私もそれまではただの言い伝えだと思っていたんですが、あの『(O_O)』という人が今まで予言らしいことをしていたので、あの発言はちょっと胸がざわつきました。それに夏の奉納祭も、この時点ではまだ中止と決まったわけではないのに、(O_O)はもう知っているような口ぶりでしたし……」

だんだん不安になってきた琴子さん。思い切って(O_O)に質問してみることにしました。


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(園田亜真理)

※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター

園田亜真理
1993年10月5日、東京都生まれ。元インテリアショップ店員。駆け出しフリーWEBライター・エディター。フリーモデル。この先の時代に、結婚せずに女1人で生きていく方法を模索中。オカルト、ホラー、廃墟が好き。

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