課長が「おっしゃられた」と「おっしゃった」どっちが正解?NG敬語クイズ8選

敬語は相手への尊敬を表すだけではなく、立場の違いをハッキリと区別する役割もあります。上下関係や社内と社外を区別するということは、頭では理解しているけれど実際に使うとなると難しいと思っていませんか?

そこで今回はマナー講師である桜美月さんに、勘違いしている場合が多い“NG敬語”をシーン別で教えてもらいました。二者択一のクイズ形式で、どちらが正解で間違いなのかを答えていきましょう!


目次

上司に対しての「言葉遣い」


出典: Monkey Business Images / Shutterstock


1:上司に大事な案件について念を押されたとき


(1)「わかっています」

(2)「承知しております」

⇒正解は(2)

「わかっています」は、ふてぶてしい印象を与えます。念を押されたときには、「承知しております」のほうが承諾の気持ちがはっきりと伝わります。


2:質問があるかどうかについて聞かれたとき


(1)ございません

(2)とくにありません

⇒正解は(1)

「とくにありません」は、あいまいな返事に聞こえます。ない場合は、「ございません」とはっきり意思を伝えることが大切です。


3:資料を借りるとき


(1)こちらの資料をお借りいたします

(2)この資料を借ります

⇒正解は(1)

「お借りする」は、「借りる」の謙譲語です。


4:上司の話を伝えるとき


(1)課長がおっしゃられたように

(2)課長がおっしゃったように

⇒正解は(2)

「おっしゃられてた」は、「おっしゃる+られる」の尊敬語の二重敬語です。


5:上司の判断をあおぎたいとき


(1)部長、どうしますか?

(2)部長、いかがいたしましょうか?

⇒正解は(2)

「いたす」は「する」の謙譲語であり、「なさる」は尊敬語です。


お客様や取引先への「言葉遣い」


出典: metamorworks / Shutterstock


6:上司を呼び出すとき


(1)上司をお呼びいたしますので、お待ちください

(2)ただいま、上司を呼んでまいります

⇒正解は(2)

「お呼びします」はお客様ではなく、自分の上司を立てることですので間違いです。


7:取引先への結果報告のとき


(1)弊社のほうでも検討させていただきましたが

(2)弊社でも検討いたしましたが

⇒正解(2)

「~させていただく」というのは、相手の許可をとって何かをする場合のみ使う言葉です。


8:お客様の名前を確認するとき


(1)田中様でございますか

(2)田中様でいらっしゃいますか

⇒正解(2)

「ございます」は丁寧語。相手側の場合は、「いらっしゃる」を使います。



敬語をマスターする一番の近道は、日々実践することです。最初から敬語を完璧に話せる人はいませんので、失敗を恐れずに使っていきましょう。



【画像】※Monkey Business Images、metamorworks / Shutterstock

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