【小布施 北斎館】またとないチャンス!明治・大正・昭和の浮世絵の傑作が集結!特別展「知られざる秀逸コレクション」最終第4期は9月6日(土)から

足立区立郷土博物館所蔵の浮世絵コレクションを4期に分けてご紹介してきた本展の締めくくり、第4期は、明治・大正・昭和へとつなぐバリエーション豊かな浮世絵の数々をお楽しみいただけます!お見逃しなく



足立区立郷土博物館には、1000点を超える浮世絵版画のコレクションが収蔵されています。松方三郎旧蔵品を中核としたこのコレクションは、浮世絵の初期から歌麿・北斎・広重といった人気絵師、さらには明治期の小林清親にまで至る広範なものです。
この秀逸コレクションを4期に分けてご紹介してきた本展ですが、最後の第4期は、明治・大正・昭和へとつなぐバリエーション豊かな浮世絵の変遷を展覧いたします。様変わりする時代と文化、ファッション等風俗の変化とともにお楽しみください。

小原古邨「柘榴と鸚鵡」

開催概要

特設サイトはこちら

展示作品

第4期 明治から昭和へ 会期:9月6日(土)~10月5日(日)
1. 美人画
歌川国芳の門人で明治時代に活躍した月岡芳年の作品「東京自慢十二ヶ月」シリーズより。優美な女性を描き出した作品からは、明治時代らしい赤や紫を散りばめた色彩感覚や当時の風俗も垣間見れます。本展では芳年人気シリーズ「月百姿」からも1点展覧いたします。

月岡芳年「東京自慢十二ヶ月 八月 廿六夜」

月岡芳年「東京自慢十二ヶ月 九月 千駄木の菊」

2. 戯画
昇斎一景は、明治3~7年という短い活動期間に、東京の名所絵や明治風俗を滑稽に描いた戯画を手掛けました。「東京名所三十六戯撰」は東京の名所を舞台に、近代化の中で変化する暮らしや町の様子を、人々のユーモラスな姿と共に描いた人気シリーズ。本展では、表紙を含め7作品展示いたします。

昇斎一景「東京名所三十六戯撰(表紙)」

昇斎一景「東京名所三十六戯撰 日本はし」

3. 風俗画
豊原国周の「上野公園より不忍花火の夜景」は、明治9年に上野公園内に建てられた西洋料理店「上野精養軒」の庭で不忍池から上がった花火を眺める3人の女性を描いたものです。左の女性は伝統的な日本髪に対して「束髪」と呼ばれた新しいスタイルに花の髪飾りをさしています。左手の指には指輪をしていたり、画面の右奥では洋装の男性たちもうかがえて、様変わりしていく最中の当時の装いを見ることができます。

豊原国周「上野公園より不忍花火の夜景」

4. 風景画
幕臣として戊辰戦争に参加した小林清親は、明治初期に絵師としての活動を始め、江戸時代までの風景画とは異なる新しい表現を生み出しました。時間や季節によって変化する光と影を巧みに捉えた彼の作品は、「光線画」と呼ばれて人気を集めます。作品には、いつの時代も変わらない月明かりや夕焼けとともに、明治になって普及した人力車やガス灯、新しく架けられた橋などが描かれています。普遍的な光や影の中に表された、江戸から東京へと移りゆく町並みは、豊かな情趣を感じさせます。新しい時代へと向かう東京への眼差しと、変化する町並みへの郷愁が重なり合うその作品は、唯一無二の魅力を備えています。

小林清親「大川岸一之橋遠景」


小林清親「江戸橋夕暮冨士」

まるご小林清親「川口善光寺雨晴」

5. 花鳥画
浮世絵の技術は、大正期に入り「新版画」と呼ばれる新しい木版画運動につながっていきます。小原古邨は、花鳥画の分野に活躍し、繊細な描写と色彩が注目される絵師です。「柘榴と鸚鵡」では、羽の一枚一枚に絵の具をつけずに馬連で摺ることで凹凸を施す、浮世絵以来の「空摺り」の技法によって、無色の細かな凹凸が施されています。これらの作品では新版画の優れた木版技術を垣間見ることが出来ます。

小原古邨「柘榴と鸚鵡」

小原古邨「菊に流水」

※作品画像はすべて足立区立郷土博物館所蔵

北斎館50周年記念事業として、4期に分けてご紹介してきた特別展「知られざる秀逸コレクション 東京・足立区立郷土博物館所蔵浮世絵名品展」も最後の展覧会となりました。普段なかなか見ることのできない、足立区立郷土博物館所蔵の充実した浮世絵コレクションを一同に見ることのできる貴重な機会ですので、ぜひこの機会に小布施 北斎館へご来館ください。


北斎館 50周年記念ロゴ

お問い合わせ先
一般財団法人 北斎館
TEL:026-247-5206
https://hokusai-kan.com/

Instagramhttps://www.instagram.com/thehokusai_kanmuseum/