過去は過去でもつい気になってしまう「元カノに対する元彼の気持ち」とは?

男性は、別れた彼女に対してどのような気持ちを抱いているのでしょうか?元カノに対していつまでも罪悪感を抱き続ける男子もいれば、元カノのことなどきれいさっぱり忘れてしまっているかのようにふるまう男子もいれば……。

でも、どのような男子であれ、元カノのことをちゃんと覚えています。そして、時の流れとともに、以下のように思うようになるのです。

つい気になる……?元カノに対する元彼の気持ち


元カノに対する元彼の気持ち1.コピペできる天使だと思っている


彼は元カノに対して「パッとしないおれのことを好きになってくれた天使のような存在」だと思っています。それだけならまだかわいげがある話なんですが、その天使を、彼は「コピペできる」と思っているのです。


つまり、「元カノみたいに、偶然おれのことを好きになってくれる女性は、ほかにも現れるはず!」と思っているのです。だから彼は、元カノがかっこいいと言って褒めてくれた洋服を着て、新宿の街にナンパに出かけます。がしかし、そのナンパが成功することはなく、彼は「コピペの天使ってどこにいるのだろう」と混乱し、人生に支障をきたすようになるのです。

元カノに対する元彼の気持ち2.彼女(元カノ)になりたいと思っている


彼女に振られてすぐ、次の新しい彼女と付き合える男子は少ないです。たいては、フリーの期間が続きます。フリーの期間とは、彼にとって、遊べる相手が周りに「まったく」いないことを意味します。対して、女子は……彼氏と別れた翌月にはもう新しい彼ができてたりしますよね。彼氏ができなくても、言い寄ってくる男が何人かいたりして、その男と少しくらいは楽しく遊んだりしますよね?そういうのを、元カレは知っているのです。だから「おれは遊べる相手がいないのに、元カノは誰かと朝まで遊んでいる。ああ、おれは彼女になりたい」と思うのです。

元カノに対する元彼の気持ち3.「今でもおれのことが好き」と思っている


別れたら女子は角を曲がり、男はまっすぐ歩く(で、振り返る)と言われますよね?あるいは、女子の恋愛は上書き保存で、男は別名保存だとも言われますね。まことにそのとおり、彼は元カノに対して「今でもおれのことが好き」と思っていたりします。これは、男女における「今」の捉え方の違いによるものです。

女子は今この瞬間を、文字通り今として生きています。対して男子は、「今」に過去の要素をふんだんに盛り付けるのです。つまり、男子は過去に生きているのです。だから、「今の元カノ」と「あのころの元カノ」の区別がついていないのです。今の元カノは、たとえば、妥当な男性と結婚し、おうちも買って、子どもにも恵まれて幸せに暮らしています。

対して彼は……あの頃とおなじく、冴えない仕事をし、冴えない額のお給料をもらい、たまに相席居酒屋に行きます。
彼は元カノに対して「今でも彼女はおれのことが好きかなあ。もし好きなのなら、一緒に寝てくれないかなぁ」と思うのです。

今を過去として生きる、つまり、過去の栄光から抜け出せない男は、けっこういます。だからあなたのところに、元カレから「元気?」とかと、(あなたからすれば意味不明の)LINEが来るのです。ひどい場合だと、深夜に酔っぱらった元カレから「今からそっちに行っていい?」とかと無料通話が来るのです。「今」と「過去」をごちゃごちゃにして捉えている男はろくなことをしないのです。

彼は元カノに感謝しています。また、申し訳なさも持っています。が、そういうありふれた言い方の奥には、上にご紹介したような、ある意味では切実な男心が潜んでいるのです。と言ったところで、男がそのようなみじめな思いを抱くのは、その男自身のせいなわけで……身から出たサビはかくも苦いと思っているというのが、元カノに対する元カレの本音だったりするのです。

(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

この記事を書いたライター

ひとみしょう
作家/コラムニスト/作詞家。キルケゴール哲学をベースに、なんとなく淋しい人に向けた希望論&恋愛論『自分を愛する方法』を上梓。全国の書店等で発売中。『ひとみしょうのお悩み解決』『ひとみしょうの男って実は』(Grapps)など連載多数。日本自殺予防学会会員。キルケゴール協会会員。

関連記事