いつの間に?寝てる間に送っていた奇妙なLINE【LINE怖い話 #23/夢の中の子 2】
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LINE怖い話
知らない人からLINEが来る。そんなゾッとする経験をしたことはありませんか?この連載では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
知らない人からLINEが来る。そんな経験をしたことはありませんか?
多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。
LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
大学の友達である亮さんとのキャンプを終えた日、健介さんの元に妙なLINEが入りました。
「ソロキャンプ教えてくれてありがとう」と内容は亮さんからのようでしたが、相手のアカウントは「(O_O)」という心当たりのない名前。今まで使っていた亮さんのアカウントも何事もなく使われています。
ではこの「(O_O)」というアカウントはいったい誰なのだろう。健介さんは奇妙に思いましたが、キャンプの疲れか眠気に負け、深く考えずに眠ることにしました。
その日、健介さんは不思議な夢を見ました。
「誰かとあのキャンプ場にいる夢だったんですけど、誰なのかははっきり分からなかったです。多分亮だと思うんですけど。一緒にザリガニ釣りしてるときに、岩と岩の間に野球のボールくらいの大きさのまん丸の石があるのを見つけて、それを拾うという夢でした。問題はここからなんですが……」
そう言って、健介さんはLINEの画面を見せてくれました。
「実は亮とキャンプに行ったとき、夢で見たような丸い石を拾ったんですよ」
その石も、野球のボールほどの大きさの完璧な球体だったとのことです。水辺の岩に穴が開いていて、そこに石が入り込むと水流で角が取れ、球体の石ができることがあるようです。健介さんは物珍しく思い、それを持ち帰ってしばらく部屋に飾りました。
しかし夢では岩の隙間に丸い石があり、木の棒でそれを突いて取り出しましたが、現実では水辺の岩の穴の中で水流に転がされている丸い石を拾い上げています。
それに亮さんは、健介さんが石を持ち帰ろうとすることをあまり良く思っていない素振りを見せていたとのことです。でも夢の中の誰かは、それを羨ましがっていたようでした。
「現実と似たような夢を見ることはよくありますけど、寝ぼけてLINE送ったのは初めてですし、しかも相手は亮のような亮じゃないような謎のアカウントだし、返事が来るのも何なんだろうと思いました」
健介さんはその夢を見た日、珍しく大寝坊して午前の授業には間に合わなかったとのことでした。そのときの授業のノートは、無遅刻・無欠席を誇る亮さんに見せてもらうことに。
しかし、この現象はその日だけにとどまりませんでした……。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(園田亜真理)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。
LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
「夢の中の子」その2
大学の友達である亮さんとのキャンプを終えた日、健介さんの元に妙なLINEが入りました。
「ソロキャンプ教えてくれてありがとう」と内容は亮さんからのようでしたが、相手のアカウントは「(O_O)」という心当たりのない名前。今まで使っていた亮さんのアカウントも何事もなく使われています。
ではこの「(O_O)」というアカウントはいったい誰なのだろう。健介さんは奇妙に思いましたが、キャンプの疲れか眠気に負け、深く考えずに眠ることにしました。
その日、健介さんは不思議な夢を見ました。
「誰かとあのキャンプ場にいる夢だったんですけど、誰なのかははっきり分からなかったです。多分亮だと思うんですけど。一緒にザリガニ釣りしてるときに、岩と岩の間に野球のボールくらいの大きさのまん丸の石があるのを見つけて、それを拾うという夢でした。問題はここからなんですが……」
そう言って、健介さんはLINEの画面を見せてくれました。
「実は亮とキャンプに行ったとき、夢で見たような丸い石を拾ったんですよ」
その石も、野球のボールほどの大きさの完璧な球体だったとのことです。水辺の岩に穴が開いていて、そこに石が入り込むと水流で角が取れ、球体の石ができることがあるようです。健介さんは物珍しく思い、それを持ち帰ってしばらく部屋に飾りました。
しかし夢では岩の隙間に丸い石があり、木の棒でそれを突いて取り出しましたが、現実では水辺の岩の穴の中で水流に転がされている丸い石を拾い上げています。
それに亮さんは、健介さんが石を持ち帰ろうとすることをあまり良く思っていない素振りを見せていたとのことです。でも夢の中の誰かは、それを羨ましがっていたようでした。
「現実と似たような夢を見ることはよくありますけど、寝ぼけてLINE送ったのは初めてですし、しかも相手は亮のような亮じゃないような謎のアカウントだし、返事が来るのも何なんだろうと思いました」
健介さんはその夢を見た日、珍しく大寝坊して午前の授業には間に合わなかったとのことでした。そのときの授業のノートは、無遅刻・無欠席を誇る亮さんに見せてもらうことに。
しかし、この現象はその日だけにとどまりませんでした……。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(園田亜真理)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター
園田亜真理
1993年10月5日、東京都生まれ。元インテリアショップ店員。駆け出しフリーWEBライター・エディター。フリーモデル。この先の時代に、結婚せずに女1人で生きていく方法を模索中。オカルト、ホラー、廃墟が好き。