どうして知ってるの?閉店するという噂の喫茶店【LINE怖い話 #29/消えた祭り 1】

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知らない人からLINEが来る。そんなゾッとする経験をしたことはありませんか?この連載では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
知らない人からLINEが来る。そんな経験をしたことはありませんか?

多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。

LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。

連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。

「消えた祭り」その1


琴子さんは、地元観光事業所に勤めて3年目の25歳。

琴子さんの住む瀬里原市は、水が綺麗で穏やかな街です。6月になればホタルも飛び、毎年観光客で賑わっていました。

しかしそれ以外に目玉になるような観光名所はなく、さらに昨今のコロナの影響もあり、街の活気はどんどん失われていました。

入社して丸1年経とうとしていた頃からコロナ禍に見舞われたせいもあり、いまだに仕事の段取りがよく分かっていない琴子さん。

観光事業にやりがいを見出せなくなり、この頃転職を考え始めるようになりました。

そんな春のある日、琴子さんが管理人を務めるLINEのオープンチャット「雑談チャット瀬里原」に、ある書き込みが。



オープンチャットは、誰でも参加できるグループLINEのことです。匿名で、友達以外の人と気軽に交流ができます。

琴子さんは、地元の情報収集のためにこのトークルームを作りました。登録者数は100名ほど。琴子さんは「トコトコ」という名前で参加しているそうです。

匿名なので、管理人の琴子さんでもメンバーの実名や年齢はわかりません。1日10件ほどやりとりがあり、のんびりと運用していました。

「こういう情報が流れてくるので、結構重宝してるんです。この喫茶モラレアというお店は地元では有名で、仕事でもお世話になったことがあったのでさっそく挨拶に行きました。ところが……」

高齢の店主に「お店畳んじゃうんですか?」と聞いたところ、店主は驚いた顔で、「まだ全然そんなことは考えていない」と言ったそうです。

しかし喫茶モラレアは、オープンチャットで「(O_O)」という人が言っていたとおり、20日の営業を最後に休業となりました。

店の入り口には「店主骨折のため臨時休業中 再開未定」の貼り紙が。そして、再開することなく閉店となったそうです。

「私が挨拶しようと思ってお店に行った時は、店主は確かに高齢でしたけど元気そうでした。骨折なんてしていなかったし、閉店する気も全くなかったようでした。あのオープンチャットの発言は未来予知だったということになります」

その後、オープンチャットでは喫茶モラレアの話題にはなりませんでしたが、琴子さんはずっとこの件が引っかかっていました。

あれは本当に未来予知だったのでしょうか……?


連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。

(園田亜真理)

※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター

園田亜真理
1993年10月5日、東京都生まれ。元インテリアショップ店員。駆け出しフリーWEBライター・エディター。フリーモデル。この先の時代に、結婚せずに女1人で生きていく方法を模索中。オカルト、ホラー、廃墟が好き。

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