ちょっとふざけてみたら…。肝試しで拾ったQRコード【LINE怖い話 #36/生き別れの弟 1】

連載
LINE怖い話
LINE怖い話
知らない人からLINEが来る。そんなゾッとする経験をしたことはありませんか?この連載では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
知らない人からLINEが来る。そんな経験をしたことはありませんか?

多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。

LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。

連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。

「生き別れの弟」その1


小学校から高校まで同じ学校だった和美さん、純さん、翔馬さん。

卒業してから3年経った今も、たまに集まったり、LINEでやりとりするなど関係が続いていました。

しかし、高卒で働き始めた翔馬さんが春から転勤になってしまい、3人揃うのは彼がまとまって休める期間だけになりました。

お盆に久々に集まった3人は、カラオケのあと時間を持て余し、昔よく行っていたショッピングモールに肝試しに行ってみようということになりました。

肝試しといっても、まだ時間は17時で明るかったですし、ショッピングモールはそのほとんどのテナントが閉店しているものの、施設自体は営業をしているといったものでした。

和美さんは当時のことをこう語ります。

「中学まではフードコートでよく喋ったりしてたんですけど、高校からは行きやすい所に別のショッピングモールができて、遊ぶのはそっちばかりになりました。先日、このショッピングモールが廃墟同然になってると噂で聞いて、それで肝試ししようってなったんです。でも、人はほとんどいなかったとはいえ、期待してたほど怖くはなかったですね。涼しいのはよかったですが」

それでも空きテナント部分の照明は消えていたため、ショッピングモール内は全体的に薄暗く、空気が淀んでいるように感じました。

商品は撤去されたものの、備品やポスターは放置されているところも多かったようです。

和美さんは動画でも撮ろうと思い、アプリを起動しました。すると、カメラモードでたまたま近くにあったQRコードをとらえました。

「薄暗い場所だったので、ちょっとびっくりしましたけど、閉店した店の公式LINEに飛ばされただけでした。でもテンションが上がってたので、友達登録してみたところ……」

和美さんはLINEを見せてくれました。



「ふざけて話しかけてみたら、なんか変な文字が返ってきて……。アカウント名も店と関係ない名前だし、よく考えると気持ち悪いですよね」

しかし和美さんは当時「バグってる!めっちゃ怖いんだけど!」と純さんや翔馬さんに見せて大盛り上がり。

挙句3人のグループLINEに「(O_O)」というアカウントを招待してしまいました。

これがこの後、思わぬ展開に……。


連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。

(園田亜真理)

※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません

この記事を書いたライター

園田亜真理
1993年10月5日、東京都生まれ。元インテリアショップ店員。駆け出しフリーWEBライター・エディター。フリーモデル。この先の時代に、結婚せずに女1人で生きていく方法を模索中。オカルト、ホラー、廃墟が好き。

関連記事