景色のこと?不可解な感想を送る友人 【LINE怖い話 #123/モデルのような高身長に 4】
友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE…。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
朝起きると、旅行に行っている友人の咲夜さんから“視線が高くなっている気がする”という報告を受けた音々さん。
神社に参拝した効果が出たかもしれないという咲夜さんに、音々さんは“そんなわけないでしょ”とバッサリ否定。そのままその話はうやむやとなり、咲夜さんは引き続き温泉地観光を楽しむこととなりました。
そして、その日の夕。
「ふぅー、こんなとこかなぁ」
自室の部屋の掃除を終え、雑巾片手に大きくため息をつく音々さん。
読み終えた雑誌をまとめて縛り、机の上を整理し、窓を拭いて、床の埃を掃除機で吸った後に雑巾がけ。
1日をかけて丁寧に行い、室内はすっかり綺麗になっていました。
(よし、掃除終わり!お風呂入ろう!)
自室の次は自分の体を綺麗にするため、お風呂を沸かす準備をしようと思った音々さん。
しかしその時、スマートフォンにメッセージ着信音が。
(お、咲夜からかな?)
また旅行中の写真を送ってきたのかと思い、音々さんはすぐにLINE画面を開きました。
「はい?」
メッセージを見て、音々さんは思わず声を出してしまいました。
露天風呂から見えた景色について聞こうとしましたが、唐突に寝る発言を送ってきて話の流れを切られてしまいます。
また“もっと高くなりたいから”という文章の意味もよくわかりません。
“ちょっと、どうしたの?どういう意味?”
音々さんがすぐにそう返信しましたが、その後しばらく経っても咲夜さんからメッセージは送られてきませんでした。
(…一旦放っておいて、お風呂入るか)
返事が来なければどうしようもないと判断した音々さんは、とりあえずお風呂に入ることにしました。
時間を置いて返事を待とう、そう自分に言い聞かせながら、バスタオルを手に取って自室から出ていきました。
しかし結局、音々さんがお風呂から上がった後も、就寝前の時間になっても咲夜さんからメッセージが送られてくることはありませんでした。
(…寝るって言ってたし、本当にあの時もう寝ちゃったのかな)
ベッドの上でスマートフォンの画面を見つめながら、咲夜さんのことを想う音々さん。
(…疲れてたのかも。今日はそっとしておくべきかな、うん)
色々考えた結果、咲夜さんは観光地巡りで疲労し、適当にメッセージを送った後に寝てしまったのだと結論付けました。
(まあ、私も疲れて早く寝たいし、丁度いいか)
自身も部屋の掃除で疲れが溜まっていたため、早く寝ることにした音々さん。
ふわぁ~、と大きなあくびをした後、ゆっくりとベッドに入って寝息を立て始めました…。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
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「モデルのような高身長に」その4
朝起きると、旅行に行っている友人の咲夜さんから“視線が高くなっている気がする”という報告を受けた音々さん。
神社に参拝した効果が出たかもしれないという咲夜さんに、音々さんは“そんなわけないでしょ”とバッサリ否定。そのままその話はうやむやとなり、咲夜さんは引き続き温泉地観光を楽しむこととなりました。
そして、その日の夕。
「ふぅー、こんなとこかなぁ」
自室の部屋の掃除を終え、雑巾片手に大きくため息をつく音々さん。
読み終えた雑誌をまとめて縛り、机の上を整理し、窓を拭いて、床の埃を掃除機で吸った後に雑巾がけ。
1日をかけて丁寧に行い、室内はすっかり綺麗になっていました。
(よし、掃除終わり!お風呂入ろう!)
自室の次は自分の体を綺麗にするため、お風呂を沸かす準備をしようと思った音々さん。
しかしその時、スマートフォンにメッセージ着信音が。
(お、咲夜からかな?)
また旅行中の写真を送ってきたのかと思い、音々さんはすぐにLINE画面を開きました。
「はい?」
メッセージを見て、音々さんは思わず声を出してしまいました。
露天風呂から見えた景色について聞こうとしましたが、唐突に寝る発言を送ってきて話の流れを切られてしまいます。
また“もっと高くなりたいから”という文章の意味もよくわかりません。
“ちょっと、どうしたの?どういう意味?”
音々さんがすぐにそう返信しましたが、その後しばらく経っても咲夜さんからメッセージは送られてきませんでした。
(…一旦放っておいて、お風呂入るか)
返事が来なければどうしようもないと判断した音々さんは、とりあえずお風呂に入ることにしました。
時間を置いて返事を待とう、そう自分に言い聞かせながら、バスタオルを手に取って自室から出ていきました。
しかし結局、音々さんがお風呂から上がった後も、就寝前の時間になっても咲夜さんからメッセージが送られてくることはありませんでした。
(…寝るって言ってたし、本当にあの時もう寝ちゃったのかな)
ベッドの上でスマートフォンの画面を見つめながら、咲夜さんのことを想う音々さん。
(…疲れてたのかも。今日はそっとしておくべきかな、うん)
色々考えた結果、咲夜さんは観光地巡りで疲労し、適当にメッセージを送った後に寝てしまったのだと結論付けました。
(まあ、私も疲れて早く寝たいし、丁度いいか)
自身も部屋の掃除で疲れが溜まっていたため、早く寝ることにした音々さん。
ふわぁ~、と大きなあくびをした後、ゆっくりとベッドに入って寝息を立て始めました…。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター
洞 怜子
怖い話を集めたり想像したり執筆したりするのが好きなホラー作家。