そんなわけないでしょ。はしゃぐ友人を一刀両断【LINE怖い話 #122/モデルのような高身長に 3】
友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE…。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
温泉地に旅行に行き、そのことを写真に添えてLINEで報告してくる咲夜さん。
その中で、古い神社にお参りをして高身長になれるようお願いしてきたとの報告が。
音々さんはそれを見て、未だに身長に関するコンプレックスを引きずっている咲夜さんを心配しつつも、引き続き旅行を楽しむよう返信をしてやり取りを切り上げました。
そして、その翌日の朝。
「…ふわぁ~」
眠りから覚めた音々さんは、ベッドから身を起こして大きく伸びをしました。
側に置いておいたスマートフォンを手に取り、ホーム画面を開いて時刻を確認。7時50分と表示されています。
(…まだ眠いし、2度寝でもしようかな)
夏休みで大学に行く必要がないため、朝の時間を悠々と使用できる状態の音々さん。
もう1度横になって寝ようとしたその時、LINEにメッセージ着信が。通知バナーを見ると咲夜さんからのメッセージのようです。
(朝から一体どうしたんだろ…?)
未だに重いまぶたを手でこすりつつ、音々さんはメッセージの確認を行います。
朝起きたら視線が高くなっており、神社参拝の効果が出たと主張してきた咲夜さん。
当然、思い込みでありそんなはずはないと思った音々さんは、寝起きのおぼろげな思考ということもあり素直にバッサリ否定してしまいました。
しかし、咲夜さんの“そこまで言わなくてもいいじゃん…”という悲壮感溢れる返信を見て我に返り、慌てて謝罪する音々さん。
“ごめん、言いすぎた”
“ネタとしてなんかノリ良く返してくれると思ったんだけどなー”
“まさに今寝起きだったからさ。ごめんて”
“あー、そうだったのね。眠いところに朝っぱらから連絡してこっちもごめん”
お互いに謝り合い、喧嘩になることもなくその場が収まった後、そのまま今日の予定を話すことに。
音々さんは自分の部屋の掃除をし、咲夜さんは宿泊している旅館とは別の温泉に入りに行き、お土産の調達もしてくる予定とのこと。
“お土産の温泉まんじゅう、よろしく”
“おっけー”
そのままやり取りは終了し、LINE画面を閉じる音々さん。映し出されるスマートフォンの画面には8時丁度の時刻表示が。
(目も覚めちゃったし、起きるかぁ)
音々さんはもう1度大きく伸びをすると、ベッドから立ち上がり自室から出ていきました。
その時にはすでに、咲夜さんの背が伸びた気がするという主張のことはすっかり忘れていました…。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
「モデルのような高身長に」その3
温泉地に旅行に行き、そのことを写真に添えてLINEで報告してくる咲夜さん。
その中で、古い神社にお参りをして高身長になれるようお願いしてきたとの報告が。
音々さんはそれを見て、未だに身長に関するコンプレックスを引きずっている咲夜さんを心配しつつも、引き続き旅行を楽しむよう返信をしてやり取りを切り上げました。
そして、その翌日の朝。
「…ふわぁ~」
眠りから覚めた音々さんは、ベッドから身を起こして大きく伸びをしました。
側に置いておいたスマートフォンを手に取り、ホーム画面を開いて時刻を確認。7時50分と表示されています。
(…まだ眠いし、2度寝でもしようかな)
夏休みで大学に行く必要がないため、朝の時間を悠々と使用できる状態の音々さん。
もう1度横になって寝ようとしたその時、LINEにメッセージ着信が。通知バナーを見ると咲夜さんからのメッセージのようです。
(朝から一体どうしたんだろ…?)
未だに重いまぶたを手でこすりつつ、音々さんはメッセージの確認を行います。
朝起きたら視線が高くなっており、神社参拝の効果が出たと主張してきた咲夜さん。
当然、思い込みでありそんなはずはないと思った音々さんは、寝起きのおぼろげな思考ということもあり素直にバッサリ否定してしまいました。
しかし、咲夜さんの“そこまで言わなくてもいいじゃん…”という悲壮感溢れる返信を見て我に返り、慌てて謝罪する音々さん。
“ごめん、言いすぎた”
“ネタとしてなんかノリ良く返してくれると思ったんだけどなー”
“まさに今寝起きだったからさ。ごめんて”
“あー、そうだったのね。眠いところに朝っぱらから連絡してこっちもごめん”
お互いに謝り合い、喧嘩になることもなくその場が収まった後、そのまま今日の予定を話すことに。
音々さんは自分の部屋の掃除をし、咲夜さんは宿泊している旅館とは別の温泉に入りに行き、お土産の調達もしてくる予定とのこと。
“お土産の温泉まんじゅう、よろしく”
“おっけー”
そのままやり取りは終了し、LINE画面を閉じる音々さん。映し出されるスマートフォンの画面には8時丁度の時刻表示が。
(目も覚めちゃったし、起きるかぁ)
音々さんはもう1度大きく伸びをすると、ベッドから立ち上がり自室から出ていきました。
その時にはすでに、咲夜さんの背が伸びた気がするという主張のことはすっかり忘れていました…。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター
洞 怜子
怖い話を集めたり想像したり執筆したりするのが好きなホラー作家。