興味関心のある美容成分TOP3は、王道の「ビタミンC」「コラーゲン」「ヒアルロン酸」 年代ごとの効果イメージの違いも明らかに
全年代で興味の高い「ヒアルロン酸」について、研究員から基礎知識をご紹介
コロナ禍以降、自分のお肌への意識とともに、化粧品に加え美容医療やサプリなど、総合的なケアへの関心が高まっています。そこで、花王株式会社 ビューティリサーチ&クリエーションセンター(以下花王BRCC)は、「顔の肌」のための美容成分(化粧品・美容医療・サプリなど、取り入れ方にこだわらず広義の美容成分)に関する調査*1を行いました。調査の結果、興味関心のある成分は、「ビタミンC」「コラーゲン」「ヒアルロン酸」と、王道3成分がTOP3に選ばれました。また、「興味関心のある成分」「美容成分の効果イメージ」において、年代ごとに違いがあることも分かりました。全ての年代で興味の高かった「ヒアルロン酸」について、意外と知られていない真実を、弊社研究員より、基礎知識としてご紹介します。
*1 花王BRCC調査:2024年4月WEB調査 20代~60代 女性 n=2,000 (化粧水を週4日以上使用している人のうち、美容成分を「全く気にしない」方を除く2,000人) 全ての結果は小数点第二位を四捨五入しています。
<調査結果サマリー>
■興味関心のある成分 TOP3は王道3成分
1位「ビタミンC」44.3%、2位「コラーゲン」41.5%、3位「ヒアルロン酸」40.2%
年代特徴:若年は、韓国コスメやSNSで話題の成分に、上の年代は、体(健康)にも関連する成分に興味あり
■美容成分の効果イメージ 成分それぞれの効果イメージが浸透
ビタミンC:「日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」58.0%
コラーゲン:「皮膚にうるおいを与える」58.2%、「肌にハリを与える」57.6%
ヒアルロン酸:「皮膚にうるおいを与える」59.3%
年代特徴:同じ成分でも、年代ごとの肌悩みに応じて異なったイメージ
■使ったことがない興味関心のある成分
1位「ヒアルロン酸」12.0%、2位「ヒト幹細胞培養液」11.8%、3位「コラーゲン」11.4%
■「コラーゲン」と「ヒアルロン酸」の認識
「元々『顔の肌』の中にある」認識:「コラーゲン」34.8%、「ヒアルロン酸」16.2%
<調査結果>
■興味関心のある成分 TOP3は王道3成分
若年は、韓国コスメやSNSで話題の成分に、上の年代は、体(健康)にも関連する成分に興味あり
興味関心のある成分は、全年代計(20~60代)で、1位「ビタミンC」44.3%、2位「コラーゲン」41.5%、3位「ヒアルロン酸」40.2%と、昔から知られている王道成分がTOP3を占め、4位「セラミド」31.4%、5位「プラセンタ」29.5%と続きました(図1)。
年代別のランキングでは、全ての年代で「ビタミンC」「コラーゲン」「ヒアルロン酸」が5位以内にランクイン。20代で「CICA」、20~30代で「レチノール」、30代以降で「セラミド」、40代以降で「プラセンタ」があがっていました。さらに、年代ごとの順位推移を見ると、「ビタミンC」は40代以降で下降、「コラーゲン」は年代とともに上昇、「ヒアルロン酸」は全ての年代で3位以内となっていました(図2)。
興味関心を持った理由を聞いたところ、全年代計(20~60代)で、「顔の肌の悩みに効果が高そうだから」が48.1%と最も高く、「昔からある成分で安心だから」が21.4%、「美容医療で話題の成分だから」が16.3%と続きました。成分に対し、高い効果を期待しながらも安心に使いたいという気持ちが反映されています。また、昨今増加傾向である美容医療への関心の高さも、影響しているようです。
年代ごとに見てみると、20~30代では「SNSで話題の成分だから」、30~60代では「テレビ・新聞などのマスメディアで話題の成分だから」という項目が高く、美容情報源の違いがうかがえます。さらに、20代では「韓国コスメで話題の成分だから」が選ばれ、韓国コスメブームが美容成分選択にも影響していることが明らかです。また、健康意識が高まる40代以上では、「顔の肌以外の悩みにも効果が高そうだから」も選ばれていました。
■美容成分の効果イメージ 成分それぞれの効果イメージが浸透
同じ成分でも、年代ごとの肌悩みに応じて異なったイメージ
興味関心があるTOP3の成分について、各成分の効果イメージを複数選択肢の中から回答してもらいました。その結果、全年代計(20~60代)で、ビタミンCは「日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」が58.0%、コラーゲンは「皮膚にうるおいを与える」58.2%「肌にハリを与える」57.6%、ヒアルロン酸は「皮膚にうるおいを与える」が59.3%と、各成分に対して半数以上の人が持つ効果イメージがありました。王道の成分だけあって、広く一般に、成分それぞれのイメージが浸透していることが分かります(図3)。
また、同一成分でも、年代ごとの肌悩みに応じて違いが見られました。ビタミンCは、年代とともに「日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」「シミ・ソバカスを改善する」が上昇し「ニキビを防ぐ」が下降。コラーゲンは「肌にハリを与える」が40代から急増し、「肌のたるみを改善する」も増加。ヒアルロン酸は、他の2つに比べると年代差が小さいものの「皮膚にうるおいを与える」「肌にハリを与える」が年代とともに増加傾向が見られました(図4)。
■使ったことがない興味関心のある成分
ここで、今まで使ったことがないけれど興味関心のある成分について、あらためて聞いたところ、1位「ヒアルロン酸」12.0%、2位「ヒト幹細胞培養液」11.8%、3位「コラーゲン」11.4%という結果に。使用有無にかかわらず「ヒアルロン酸」と「コラーゲン」は興味関心の高い成分であることが分かりました(図5)。
■「コラーゲン」と「ヒアルロン酸」の認識
各成分について、どのような認識を持っているか聞いてみたところ、「コラーゲン」と「ヒアルロン酸」について、どちらも4~5割が「化粧品に配合されている」、2~3割が「エステや美容医療で使用されている」という認識を持っていました。一方で、「サプリや飲料に配合されている」については、コラーゲンが44.8%と、ヒアルロン酸21.6%の約2倍という結果となり、2成分の認識の違いも見られました(図6)。
また、「元々『顔や体』の中にある」や「元々『顔の肌』の中にある」という認識は、いずれもコラーゲンの方が高く、特に「『顔の肌』の中にある」については、コラーゲン34.8%に対し、ヒアルロン酸16.2%とこちらも約2倍の差が見られました。実際、コラーゲンもヒアルロン酸も肌の中に存在する成分でありますが、特にヒアルロン酸についての認識の低さが浮き彫りとなりました(図7)。
<ご紹介:「ヒアルロン酸」の基礎知識>
意外と知られていない美容成分の真実。ここでは、「肌の見た目印象や、皮膚の弾力性」など、肌の中で大切な役割をもつ「ヒアルロン酸」について、弊社研究員吉田博士(薬学)よりご紹介させて頂きます。
「ヒアルロン酸は、体中に分布し、その半分以上が皮膚に存在します。皮膚で新しく『合成』されたヒアルロン酸は、1日~数日で約半分が『分解』されてしまいます。健全な肌では、ヒアルロン酸の『合成と分解のバランス』が保たれていて、シワ・たるみ部位では、このバランスが崩れていることが分かっています。肌の中に存在し、肌の内側で作られている『ヒアルロン酸』だからこそ、『合成を促進』し、過剰な『分解を抑制』することが大切です。健やかな肌を保つためにも、『育む』という発想も重要です(図8)。
自分の大切な肌だからこそ、さまざまな方向から知識を高め、美容成分を上手に活用し、総合的に「顔の肌のための美容」に取り組めていけるといいですね。」
花王株式会社 生物科学研究所 室長 博士(薬学)吉田浩之
大阪府出身。京都大学卒業後、京都大学大学院修了。1998年鐘紡株式会社入社、基礎科学研究所に配属される。2014年花王株式会社生物科学研究所主任研究員。同年博士号取得。現在、花王株式会社生物科学研究所室長。最先端のヒアルロン酸研究に取り組む。
【ヒアルロン酸をもっと詳しく知りたい方はこちら】
https://www.kanebo-cosmetics.jp/dew/hyaluronicacid/
【美容の情報はこちら】
ビューティコミュニティサイト「Kao Beauty Brands プレイパーク」では、美容に関するさまざまな情報を公開しています。https://member.kao-kirei.com/jp/kbbplaypark/
【花王 ビューティリサーチ&クリエーションセンターについて】
花王 化粧品事業部門の中で、科学的エビデンスや生活者リサーチ、美容トレンドに基づき、Kao Beauty Brandsの全ブランドの基礎となる美容情報や技術を開発。Kao Beauty Brandsのサイトにおいて、美容の情報も監修しています。
コロナ禍以降、自分のお肌への意識とともに、化粧品に加え美容医療やサプリなど、総合的なケアへの関心が高まっています。そこで、花王株式会社 ビューティリサーチ&クリエーションセンター(以下花王BRCC)は、「顔の肌」のための美容成分(化粧品・美容医療・サプリなど、取り入れ方にこだわらず広義の美容成分)に関する調査*1を行いました。調査の結果、興味関心のある成分は、「ビタミンC」「コラーゲン」「ヒアルロン酸」と、王道3成分がTOP3に選ばれました。また、「興味関心のある成分」「美容成分の効果イメージ」において、年代ごとに違いがあることも分かりました。全ての年代で興味の高かった「ヒアルロン酸」について、意外と知られていない真実を、弊社研究員より、基礎知識としてご紹介します。
*1 花王BRCC調査:2024年4月WEB調査 20代~60代 女性 n=2,000 (化粧水を週4日以上使用している人のうち、美容成分を「全く気にしない」方を除く2,000人) 全ての結果は小数点第二位を四捨五入しています。
<調査結果サマリー>
■興味関心のある成分 TOP3は王道3成分
1位「ビタミンC」44.3%、2位「コラーゲン」41.5%、3位「ヒアルロン酸」40.2%
年代特徴:若年は、韓国コスメやSNSで話題の成分に、上の年代は、体(健康)にも関連する成分に興味あり
■美容成分の効果イメージ 成分それぞれの効果イメージが浸透
ビタミンC:「日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」58.0%
コラーゲン:「皮膚にうるおいを与える」58.2%、「肌にハリを与える」57.6%
ヒアルロン酸:「皮膚にうるおいを与える」59.3%
年代特徴:同じ成分でも、年代ごとの肌悩みに応じて異なったイメージ
■使ったことがない興味関心のある成分
1位「ヒアルロン酸」12.0%、2位「ヒト幹細胞培養液」11.8%、3位「コラーゲン」11.4%
■「コラーゲン」と「ヒアルロン酸」の認識
「元々『顔の肌』の中にある」認識:「コラーゲン」34.8%、「ヒアルロン酸」16.2%
<調査結果>
■興味関心のある成分 TOP3は王道3成分
若年は、韓国コスメやSNSで話題の成分に、上の年代は、体(健康)にも関連する成分に興味あり
興味関心のある成分は、全年代計(20~60代)で、1位「ビタミンC」44.3%、2位「コラーゲン」41.5%、3位「ヒアルロン酸」40.2%と、昔から知られている王道成分がTOP3を占め、4位「セラミド」31.4%、5位「プラセンタ」29.5%と続きました(図1)。
年代別のランキングでは、全ての年代で「ビタミンC」「コラーゲン」「ヒアルロン酸」が5位以内にランクイン。20代で「CICA」、20~30代で「レチノール」、30代以降で「セラミド」、40代以降で「プラセンタ」があがっていました。さらに、年代ごとの順位推移を見ると、「ビタミンC」は40代以降で下降、「コラーゲン」は年代とともに上昇、「ヒアルロン酸」は全ての年代で3位以内となっていました(図2)。
興味関心を持った理由を聞いたところ、全年代計(20~60代)で、「顔の肌の悩みに効果が高そうだから」が48.1%と最も高く、「昔からある成分で安心だから」が21.4%、「美容医療で話題の成分だから」が16.3%と続きました。成分に対し、高い効果を期待しながらも安心に使いたいという気持ちが反映されています。また、昨今増加傾向である美容医療への関心の高さも、影響しているようです。
年代ごとに見てみると、20~30代では「SNSで話題の成分だから」、30~60代では「テレビ・新聞などのマスメディアで話題の成分だから」という項目が高く、美容情報源の違いがうかがえます。さらに、20代では「韓国コスメで話題の成分だから」が選ばれ、韓国コスメブームが美容成分選択にも影響していることが明らかです。また、健康意識が高まる40代以上では、「顔の肌以外の悩みにも効果が高そうだから」も選ばれていました。
■美容成分の効果イメージ 成分それぞれの効果イメージが浸透
同じ成分でも、年代ごとの肌悩みに応じて異なったイメージ
興味関心があるTOP3の成分について、各成分の効果イメージを複数選択肢の中から回答してもらいました。その結果、全年代計(20~60代)で、ビタミンCは「日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」が58.0%、コラーゲンは「皮膚にうるおいを与える」58.2%「肌にハリを与える」57.6%、ヒアルロン酸は「皮膚にうるおいを与える」が59.3%と、各成分に対して半数以上の人が持つ効果イメージがありました。王道の成分だけあって、広く一般に、成分それぞれのイメージが浸透していることが分かります(図3)。
また、同一成分でも、年代ごとの肌悩みに応じて違いが見られました。ビタミンCは、年代とともに「日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」「シミ・ソバカスを改善する」が上昇し「ニキビを防ぐ」が下降。コラーゲンは「肌にハリを与える」が40代から急増し、「肌のたるみを改善する」も増加。ヒアルロン酸は、他の2つに比べると年代差が小さいものの「皮膚にうるおいを与える」「肌にハリを与える」が年代とともに増加傾向が見られました(図4)。
■使ったことがない興味関心のある成分
ここで、今まで使ったことがないけれど興味関心のある成分について、あらためて聞いたところ、1位「ヒアルロン酸」12.0%、2位「ヒト幹細胞培養液」11.8%、3位「コラーゲン」11.4%という結果に。使用有無にかかわらず「ヒアルロン酸」と「コラーゲン」は興味関心の高い成分であることが分かりました(図5)。
■「コラーゲン」と「ヒアルロン酸」の認識
各成分について、どのような認識を持っているか聞いてみたところ、「コラーゲン」と「ヒアルロン酸」について、どちらも4~5割が「化粧品に配合されている」、2~3割が「エステや美容医療で使用されている」という認識を持っていました。一方で、「サプリや飲料に配合されている」については、コラーゲンが44.8%と、ヒアルロン酸21.6%の約2倍という結果となり、2成分の認識の違いも見られました(図6)。
また、「元々『顔や体』の中にある」や「元々『顔の肌』の中にある」という認識は、いずれもコラーゲンの方が高く、特に「『顔の肌』の中にある」については、コラーゲン34.8%に対し、ヒアルロン酸16.2%とこちらも約2倍の差が見られました。実際、コラーゲンもヒアルロン酸も肌の中に存在する成分でありますが、特にヒアルロン酸についての認識の低さが浮き彫りとなりました(図7)。
<ご紹介:「ヒアルロン酸」の基礎知識>
意外と知られていない美容成分の真実。ここでは、「肌の見た目印象や、皮膚の弾力性」など、肌の中で大切な役割をもつ「ヒアルロン酸」について、弊社研究員吉田博士(薬学)よりご紹介させて頂きます。
「ヒアルロン酸は、体中に分布し、その半分以上が皮膚に存在します。皮膚で新しく『合成』されたヒアルロン酸は、1日~数日で約半分が『分解』されてしまいます。健全な肌では、ヒアルロン酸の『合成と分解のバランス』が保たれていて、シワ・たるみ部位では、このバランスが崩れていることが分かっています。肌の中に存在し、肌の内側で作られている『ヒアルロン酸』だからこそ、『合成を促進』し、過剰な『分解を抑制』することが大切です。健やかな肌を保つためにも、『育む』という発想も重要です(図8)。
自分の大切な肌だからこそ、さまざまな方向から知識を高め、美容成分を上手に活用し、総合的に「顔の肌のための美容」に取り組めていけるといいですね。」
花王株式会社 生物科学研究所 室長 博士(薬学)吉田浩之
大阪府出身。京都大学卒業後、京都大学大学院修了。1998年鐘紡株式会社入社、基礎科学研究所に配属される。2014年花王株式会社生物科学研究所主任研究員。同年博士号取得。現在、花王株式会社生物科学研究所室長。最先端のヒアルロン酸研究に取り組む。
【ヒアルロン酸をもっと詳しく知りたい方はこちら】
https://www.kanebo-cosmetics.jp/dew/hyaluronicacid/
【美容の情報はこちら】
ビューティコミュニティサイト「Kao Beauty Brands プレイパーク」では、美容に関するさまざまな情報を公開しています。https://member.kao-kirei.com/jp/kbbplaypark/
【花王 ビューティリサーチ&クリエーションセンターについて】
花王 化粧品事業部門の中で、科学的エビデンスや生活者リサーチ、美容トレンドに基づき、Kao Beauty Brandsの全ブランドの基礎となる美容情報や技術を開発。Kao Beauty Brandsのサイトにおいて、美容の情報も監修しています。