謎の占いアカウント。LINEの向こうにいるのは何者?【LINE怖い話 #10/占ってあげる 3】

連載
LINE怖い話
LINE怖い話
知らない人からLINEが来る。そんなゾッとする経験をしたことはありませんか?この連載では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
知らない人からLINEが来る。そんな経験をしたことはありませんか?

多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。

LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。

連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。

「占ってあげる」その3


占いってあげるとLINEを送ってきた謎のアカウント「(O_O)」。その占いはよく当たるため、晴香さんと杏奈さんはどんどん入れこむようになっていきました。

「例の占いにハマり始めてから10日くらい経って、杏奈から『聞いてよ!すごいこと起きた!』ってスクショが送られてきたんです」

晴香さんは杏奈さんから送られてきたスクリーンショットを見せてくれました。



杏奈さんは、また占いが当たったと大はしゃぎしながら、上司が不正売上の件で処分された経緯を、嬉々として晴香さんに話してくれました。

しかし、晴香さんは違和感を覚え始めていました。

「あまりにも当たりすぎだし、占いというより過去も未来も全部見えてるっぽくて怖くない?って杏奈に言ったんです。杏奈は、そういうもんじゃないの?みたいな感じでしたけど」

杏奈さんは完全に(O_O)のことを信頼しているようでした。さらには、LINEの相手は大物占い師に違いないと言い出す始末です。

晴香さんは、いくら占い師でも当てることはできない質問を(O_O)にしてみることにしました。

晴香さんのお姉さんは妊娠中。女の子であることが分かり、名前を悩んでいると先日LINEで言っていましたが、そろそろ決まっているだろうと思いました。(O_O)に、その名前を当ててほしいと言ってみたのです。返事はすぐに来ました。

「私は姉から名前の候補すら一切聞かされてませんでした。でもあの占いのアカウントは『娘の名前は怜萌(れも)』と即答したんです。それから姉に確認したら、本当に合ってて……。そんな珍しい名前、当たるわけないのに」

晴香さんは怖くなって、(O_O)とやり取りするのをやめました。

今思えばその時にやめておいて本当によかった、と晴香さんは言います。


次回の配信もお楽しみに。

(園田亜真理)

※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません

この記事を書いたライター

園田亜真理
1993年10月5日、東京都生まれ。元インテリアショップ店員。駆け出しフリーWEBライター・エディター。フリーモデル。この先の時代に、結婚せずに女1人で生きていく方法を模索中。オカルト、ホラー、廃墟が好き。

関連記事