やるしかない。不気味な嫌がらせを止める方法【LINE怖い話 #17/あなたですか? 3】
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LINE怖い話
知らない人からLINEが来る。そんなゾッとする経験をしたことはありませんか?この連載では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
知らない人からLINEが来る。そんな経験をしたことはありませんか?
多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。
LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
菊池愛さんは、大学の同期で漢字は違えど同姓同名の菊地亜衣さんから、謎の人物「(O_O)」を紹介されました。(O_O)は「きくちあい」という名前の人を探していたようです。
「勇人をとったのはあなたですね」「勇人を返せ」と愛さんに迫る「(O_O)」。しかし愛さんには全く心当たりがありません。それなのに、(O_O)は愛さんの居場所を特定して、嫌がらせをしてくるようになりました。
グループLINEで愛さんに(O_O)を押しつけ、そのまま既読すら付かなくなった亜衣さんから、再び連絡が来ました。
亜衣さんからのLINEには「ごめんなさい、やっぱり全く説明しないのは悪いと思って連絡しました」と書いてありました。
「亜衣ちゃん、私にあのよく分からないアカウントを押しつけてから、多分私のことブロックしてたと思うんですけど、解除してくれたみたいです。彼女の仲の良さそうな人に片っ端からLINEして『亜衣ちゃんにブロック解除してって言ってほしい』とお願いしたので、それもあってビビったんだと思います」
亜衣さんは、(O_O)を押しつけてきた経緯を話してくれました。
愛さんは、なんでそれを早く言わなかったのかと亜衣さんに詰め寄りましたが、亜衣さんは平謝りするばかりでした。
「本当にいい迷惑です。でも亜衣ちゃんも同じように無理やり押しつけられたらしいので、彼女だけを責めるのも違う気がするんですが……」
亜衣さんも愛さんと同じように個人情報を特定され、郵便受けに「許さない」と書かれた紙を入れられたとのことです。亜衣さんも追い詰められていたのでしょう。
そして次の日、愛さんがバイト先に着いてバッグの中を見ると「勇人を返せ」と書かれた紙が入っていました。郵便受けに入れられていた分はその場で全て捨てていたし、家からバイト先までは歩いて15分ほど。その間、バッグから手を離した記憶はありません。
「なんでバッグにこれが入ってるんだろうって、本当に怖かったです。道中何人かとすれ違ったけど、バッグに物を入れるくらい接近されたらさすがに私も気づくはず。もう本当に身の危険を感じ始めたので、こうなったらとにかく私も、早く他の『きくちあい』を見つけて渡してしまおうと思いました」
とはいえ、同姓同名の知り合いは他に知りません。
愛さんはいったいどうするのでしょうか。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(園田亜真理)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。
LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
「あなたですか?」その3
菊池愛さんは、大学の同期で漢字は違えど同姓同名の菊地亜衣さんから、謎の人物「(O_O)」を紹介されました。(O_O)は「きくちあい」という名前の人を探していたようです。
「勇人をとったのはあなたですね」「勇人を返せ」と愛さんに迫る「(O_O)」。しかし愛さんには全く心当たりがありません。それなのに、(O_O)は愛さんの居場所を特定して、嫌がらせをしてくるようになりました。
グループLINEで愛さんに(O_O)を押しつけ、そのまま既読すら付かなくなった亜衣さんから、再び連絡が来ました。
亜衣さんからのLINEには「ごめんなさい、やっぱり全く説明しないのは悪いと思って連絡しました」と書いてありました。
「亜衣ちゃん、私にあのよく分からないアカウントを押しつけてから、多分私のことブロックしてたと思うんですけど、解除してくれたみたいです。彼女の仲の良さそうな人に片っ端からLINEして『亜衣ちゃんにブロック解除してって言ってほしい』とお願いしたので、それもあってビビったんだと思います」
亜衣さんは、(O_O)を押しつけてきた経緯を話してくれました。
愛さんは、なんでそれを早く言わなかったのかと亜衣さんに詰め寄りましたが、亜衣さんは平謝りするばかりでした。
「本当にいい迷惑です。でも亜衣ちゃんも同じように無理やり押しつけられたらしいので、彼女だけを責めるのも違う気がするんですが……」
亜衣さんも愛さんと同じように個人情報を特定され、郵便受けに「許さない」と書かれた紙を入れられたとのことです。亜衣さんも追い詰められていたのでしょう。
そして次の日、愛さんがバイト先に着いてバッグの中を見ると「勇人を返せ」と書かれた紙が入っていました。郵便受けに入れられていた分はその場で全て捨てていたし、家からバイト先までは歩いて15分ほど。その間、バッグから手を離した記憶はありません。
「なんでバッグにこれが入ってるんだろうって、本当に怖かったです。道中何人かとすれ違ったけど、バッグに物を入れるくらい接近されたらさすがに私も気づくはず。もう本当に身の危険を感じ始めたので、こうなったらとにかく私も、早く他の『きくちあい』を見つけて渡してしまおうと思いました」
とはいえ、同姓同名の知り合いは他に知りません。
愛さんはいったいどうするのでしょうか。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(園田亜真理)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター
園田亜真理
1993年10月5日、東京都生まれ。元インテリアショップ店員。駆け出しフリーWEBライター・エディター。フリーモデル。この先の時代に、結婚せずに女1人で生きていく方法を模索中。オカルト、ホラー、廃墟が好き。